映画 音楽

ビートルズの映画「EIGHT DAYS A WEEK」は絶対に見るべき|エイト・デイズ・ア・ウィーク

投稿日:2016年11月17日 更新日:


img_5808

こんにちはARTCONSULTです。

今回はビートルズの足跡を描いたドキュメンタリー映画「EIGHT DAYS A WEEK ~THE TOURING YEARS~」をご紹介します。

 

 

Bunkamuraで鑑賞

img_5834

渋谷の東急文化村で鑑賞。

年代は20代から、70〜80代くらいの幅広い年代が観にきていました。

平日なのに意外と多い!

これがビートルズの力でしょうか。




あらすじを一文で説明します

あらすじ

img_5807

1961年から1969年に開催した最後のライブまでのドキュメンタリー映画です。

 

 

内容はライブとインタビューとレコーディングが中心

ライブ

img_5831

リンゴ・スターが加わる1962年あたりから1969年1月30日に行われた最後のライブまで、数多くの秘蔵ライブ映像が見られます。

どのライブが珍しいとか言うまでもなく、おそらくほとんど全てのライブが初公開なのではないでしょうか。

 

パンフレットには、

本作を通じた映像体験は、ビートルズをよく知る音楽ファンにとっても、まったく新しいものになるだろう。

ファン、メディア、各国のアーカイブから集めた100時間以上の貴重な未公開映像をもとに、メンバーからのプライベートコレクションも加わり、ポール・マッカートニーとリンゴ・スターが新たに語る真相や、当時様々な形でバンドに関わった人物のインタビューも収録されている。

12本のコンサートシーンも登場する。

と書かれています。

 

ライブ中のファンを見るのも楽しい

img_5810

おなじみのライブ中に絶叫で気絶する女性ファンや、涙で目が真っ赤になったファンもたくさん見られます。

メンバーも「初期はファンの女性に向けて書いた曲ばかり」と言っているせいか、ライブ会場を見渡すと女性が中心です。

しかし、意外と男性ファンもいるんですね。1965年を過ぎたあたりになると男性ファンも4割くらいいたと思います。

ビートルズのファンへの対応なども見ものです。

 

 

インタビュー

img_5809

特に、ライブ映像の他に、アメリカやパリ、日本など、ライブで訪れた時に行った記者会見のインタビュー映像を見られるのが素晴らしいのです。

 

確かビートルズのライブに同行取材した放送ジャーナリストのラリー・ケインが

「優れたコメディアンはきわいどい質問にも素早く答えて相手を圧倒する。ビートルズはそれができる」

と劇中で言っていました。

まさに!ビートルズの受け答えを見ていると、言葉につまることもなくメディアへの対応が上手なのです。

売れているアーティストだからって決して偉そうじゃない。

しかも、4人の仲が良いので、一人の意見に皆が賛同してメディアの鋭い質問にも負けない。

 

言ってしまえば「無邪気」なのです。

「無邪気」だからこそ、どんな辛口の質問にも面白く受けこたえができる。

そういえば、こんな言葉をポール・マッカートニーが言っていたのを今とても思い出しました。

img_5811

 

インタビュアー「ビートルズが西洋文化の歴史のなかで占める位置は?」

マッカートニー「嘘だろ??俺たちはたんなる「笑い」だぜ!」

 

この受け答えがビートルズをよく象徴していると思うのです。

文化とか、歴史とか、学校で習うような勉強とか、社会で守らなければならないルールとか、そんなのを超えてしまったところにいるんですね。

このポール・マッカートニーの発言は個人的にとても重要だと思っています。

 

 

レコーディング

img_5833

1967年に発表された「SGT.PEPPER'S LONELY HEARTS CLUB BAND」までのレコーディング映像が見られます。

ビートルズは1962年で一気に爆発的な人気が出て、一番もうかるライブをたくさん行います。

15カ国90都市166公演。

アメリカからドイツ、日本からフィリピンまで。

img_5832

でも1966年のサンフランシスコでライブ活動を終わりにします。

 

理由は、

「音楽を聴きにきている」のではなく、

「ビートルズを見にきている」ファンに疲れ果ててしまったからです。

 

ビートルズに触ろうとする女性ファンの欲望みたいなのは本当にすごいですよ!

この映画を見ればいやになるほど、ファンが欲望の塊になっているのかがわかります。

 

 

映画で学んだビートルズにかんする3つの重要なこと

この映画を見てよかったな!と心から思うことがあります。

それは、当時のライブに訪れたファンや、関係者のインタビューが聞けるところです。

img_5829

そしてここから、「ビートルズが流行った理由」や「ビートルズの良さ」をあらあらと知ってしまった気がしたのです。

これは実にすごいことで、世界で一番有名な音楽グループであるワケを知ってしまったのですから。

(ジョン・レノンが「ビートルズはキリストより有名だ」と言ったらアメリカのメディアから大バッシングを受けたのはご愛嬌)

 

 

具体的に知ったことが3つあります

 

①ビートルズが流行った理由

②ビートルズの音楽と比較できる作曲家

③爆発力が世界を変えた

 

この3つです。

 

①ビートルズが流行った理由:ファンの垣根を取り払った

img_5836

映画『天使にラブ・ソングを...』で有名な黒人女優ウーピー・ゴールドバーグが一言でビートルズを好きになった理由を言っていました。(当時学生だったゴールドバーグはビートルズの音楽を聴いて即座に好きになったそうです)

 

「イカす女の子じゃなくても好きと公言できる」

映画を観てものすごく「そういうことか」とうなずいてしまったのを覚えています。

どんな音楽を作ればうけるのかじゃないんですね、どんなファンが好きだったのかから考えればビートルズの秘密に迫れたんですね。(この他にもロン・ハワード監督はたくさんの人に絶妙なインタビューをして重要な情報を引き出します

男でいうと、クラスでも目立つ男子は大声で「ガッキー(新垣結衣)好きだわ〜」とか言えるけど、目立たない男子がそう公言することははばかられますよね。

イカすアイドルを好きと言えるのは目立つ男子や女子だけ。

でも「ビートルズ好きだわ」とは誰でも言える。今でも昔でも。

ビートルズのライブ映像を観て、あれだけファンが叫ぶと「男性的かっこよさ」で売ってる気がしますが、「男性的かっこよさ」があったら目立つ女子から「私のものよ」と釘を刺される。

でもそれがないってことは、マッカートニーが言うようにビートルズって一種の「笑い(ネタ)」なんでしょうね。

 

 

差別を排除したビートルズ

ちなみに、黒人差別の残っているアメリカの都市でビートルズは公演拒否をしました。黒人と白人が同じライブ会場にいることがその都市ではできなかったのです。

最終的には、同じ会場で差別なく入場できました。その後、その都市ではライブ会場などでの人種差別がなくなったそうです。

 

 

ビートルズと比較できる作曲家:バッハ

img_5837

作曲家であり、音楽史の研究家でもあるハワード・グッドール。

彼がビートルズを音楽史の面から語るインタビューで、とても有意義なことを語っていました。

 

「ビートルズが比較できる過去の作曲家とはバッハだ」

ハワードさんが考える「ビートルズのすごいところ」は、「作る全ての音楽が良い」ところだと語っています。

シューベルトでさえ400曲のうち美しいと思うのは100曲だけだ、比較するべきはバッハだ。

これ、私個人の意見ですが、ビートルズの曲って全部「ビートルズ」のイメージを裏切らないんですよね。どれだけ後に作った曲でも、初期の「Please Please Me」や「She Loves You」のイメージを崩さない。

 

バッハもそう。全てが「バッハ」。

「ゴールドベルグ」から「ヴァイオリン協奏曲」まですべて「あっこれバッハだ!」と確かにわかります。

 

本当に2人に共通しているのは何?

本当にビートルズとバッハに共通しているのは突き抜けたスタイルです。良し悪しとかいう基準がもうない。

つまり、良いとか悪いとかって結局「何か」と比較して「良し悪し」が決まるのですが、その比較するものがない。

だから、この音楽は他のビートルズの曲と比べて「ゆったりしている」とか、「ビートルズの中でも好きな方だ」としか言えない。

他に比較することができないように突き抜けたスタイル。でも急にスタイルが確立できたわけではありません。

 

映画の冒頭に重要なことを言っています。

1960年代初期のビートルズの爆発的な人気をみると、あたかも急にポッと出てきた感がありますが、マッカートニーは映画の冒頭でこう語ります。

「みんな急に出てきたように思うが事実は全く違う。おれたちは何年も音楽をそれまでにやり続けてたんだ!」

自分たちが納得出来る音楽を追求し続けたら、結果がついてきたパターンです。だからこそ、1966年にはライブ活動を辞めてしまった理由にもものすごく納得できます。

 

 

他に挙げるとしたらグレン・グールドも突き抜けている

img_5838

バッハを中心に演奏したピアニストとして有名なグレン・グールドはビートルズに似ていると思います。

この人の演奏もすべて「グレン・グールド」です。まるで機械が演奏しているような粒ぞろいの一音一音とリズム、クラシックなのに何テイクも録音して良いところだけつなぎ合わせ完成させるなど、「グレン・グールドはクラシック演奏家か?」といった疑問も音楽評論家の中で起こりました。

でも、グールドはグールドなのです。

そして、グールドもビートルズとほとんど同じ理由からライブをやめたアーティストです。(こうやって考えると突き抜けている人って無邪気さが共通点なんでしょうね。といってもバッハがどんな人だったかまではわかりませんが。)

 

 

爆発力が世界を変えた:無邪気さ

img_5830

写真家の浅井慎平さんがインタビューでこう語っていました、

ポップスというのは、誰かに媚びなければならないところがある。しかしビートルズは、"自分たちがおもしろいかどうか”ー。メンバーが歌いあい、響きあい、共感しあっていた

無邪気に音楽を楽しんでいる。「ビートルズ」の原動力って言ってしまえばそれだけです。

太陽のようなものです。誰のためでもなく、自分たちで爆発し続ける。無邪気に音楽を楽しむとはそういうことでしょう。だからこそ、「ファンが音楽を聴きにきているのではない」と悩んんだあと1966年にはライブ活動を中止し、1970年には解散へと流れてしまったのです。

だって、本当に無邪気なら聞こうが聞かまいが自分たちが演奏を楽しみ続ければ良いのだから。

 

 


 

いろいろ語りましたが、とにかくこの映画を見ればビートルズのなんたるかがとてもわかります。

私はライトなファンですが、十分すぎるほど楽しめましたし、勉強にもなりました。

まだ劇場公開しているところもあるので、ぜひチェックしてみてくださいね。しかも劇場版だけ1965年アメリカ公演のライブ映像が本編終了後30分流れます。

ちなみに、文化村は11月17日(木)までですよ!

HP:映画『ザ・ビートルズ~EIGHT DAYS A WEEK』公式サイト

-映画, 音楽

Copyright© アートコンサルタント/ディズニーやミュージカル、ビジネス情報サイト , 2017 AllRights Reserved.