海外小説おすすめランキング!1位は「フランケンシュタイン」

投稿日:2016年10月5日 更新日:


「Harvard University class」の画像検索結果

アメリカやイギリスをはじめとする英語圏の大学ではどのような小説を授業で扱っているのかー

WEBサイト「The Open Syllabus Project」が英語圏の大学における課題図書のランキングを発表した。

今回の記事では、数多くある本のジャンルの中でも「小説」に注目してみたい。


 

アメリカの大学進学率は75%、オーストラリアの大学進学率は95%以上。

 

ビジネスや研究の世界におけるトップで活躍する人たちの多くは、もちろんこの中に含まれている。

では、彼らは大学を通してどのような本に出会い、自己を研鑽していったのかー


 

 

日本よりも一般教養を身につける期間の長い英語圏の大学

特に、アメリカの大学では日本のシステムとは異なり、一般的に大学入学後数年で自分に合った専攻を決める。

それまではあらゆる教養を身につけることが推奨されているのだ。なので、日本の学生のように理工学部だからといって経営の知識を得る機会がない(必要がない)わけでなく、一方でthe law department(法学部)の生徒が物理についての知識を得る機会もある。

 


 

大学における小説の立場

 

こういった環境の中で、やはり小説や哲学などの文章に触れる機会も日本より断然多い。

日本であれば文学部でもほとんど一部の専攻しか触れることのないシェークスピアの本が、学生全体に共通する知識となっていたりする。

こういう事情をふまえれば、「The Open Syllabus Project」の上位に登場する小説が持つ役割は、「あらゆる学生が考えるべき問題」が含まれているものだといえる。

よって、これから紹介する小説は何かしら読み手の人生に影響を与えうるものだと考えられる。

 


 

 

小説にふれる意味

それだけでなく、これから日本だけでなく、海外のフィールド、特に欧米圏で本気で活躍したいと思うひとは、ここで紹介する小説からえられる考察や知識、感動は、文化も考え方も異なる外国人の中で生きる上で非常に有意義なものになるだろう。

特に、英語圏の学校では有名な作品の文章を暗唱させられることがある。

より深く英語圏の生活に入り込もうとしたときに、こういった彼らに共通する知識が異国の者をはばむ障害になることが多くある(そういう意味ではスラング英語も覚えるべき知識の一つだと言える)。

 


 

では、大学で最も読まれている小説のタイトルは?

「Mary Shelley」の画像検索結果

1位はメアリー・シェリーの「フランケンシュタイン」

 

1位はイギリス人小説家メアリー・シェリーが弱冠21歳で書いた「フランケンシュタイン」。全体でもアリストテレスやホッブス、そしてシェークスピアを超える5位に入った。SF小説の始祖ともされる。

 

意外に思われる人が多いと思う。あの「フランケンシュタイン」が英語圏の大学で1番に読まれている小説?

逆に読んだことある人の多くはこの結果に納得できるのではないだろうか。

 

「フランケンシュタイン」の内容とは?

まず、フランケンシュタインとはあのお化けのような巨大な人間ではない。では誰がフランケンシュタインなのか。答えはあのお化けを生み出した博士こそがヴィクター・フランケンシュタインである。

フランケンシュタインは科学者をめざしドイツの大学に入学する。最初は大学の先生について研究していたものの、頭が良すぎて今やっている研究が愚かなものに思え、科学的研究の極地である「死に生を与える」研究に没頭する。昼夜も問わず研究を続けた結果。ようやくフランケンシュタインは死体に生命を与えることに成功する...しかし、フランケンシュタインによって生まれた怪物のような姿をした生き物は、人間と全くおなじ心を持ちながら、醜い容姿のために人々から恐れられ、避けられる。その結果、怪物はフランケンシュタインへの復讐を果たしてゆく。

社会的・身体的マイノリティの問題から学問やビジネスにおける理性の問題まで、ページを進めるごとにあらゆる考察が次々に生まれてくる。

間違いなく、これこそ大学生が社会に出る前に読むべき本である。

 


 

2位はジョセフ・コンラッドの「Heart Of Darkness」

 

2位にジョセフ・コンラッドの「Heart Of Darkness(闇の奥)」。「フランケンシュタイン」にも「Heart Of Darkness」にも共通することだが、「心の闇」の奥底に探検してゆくような小説であることだ。

もちろん、大学を卒業したらビジネスでも研究でも成功を掴みとり、華やかな世界で活躍したいと思うのは世界共通だろう。でも一方で「心の闇」がとてつもなく深いことを悟っておかなければ、良い時にしか人生を直視することはできない。特に「Heart Of Darkness」を課題図書としてあつかう教授の考えとして、人生には華々しい成功と、未開地の森林のようなとてつもなく深い心の闇が両立しているという「シビア」な考え方を植え付ける意図があるように思える。

 


 

5位に入った「グレート・ギャツビー」

 

5位には今までに5回も映画化されてきた小説「グレート・ギャツビー」が入った。レオナルド・ディカプリオが演じた2013年公開「華麗なるギャツビー」で知っている人も多いだろう。

このランキングの中でも比較的読みやすい小説である。でも、この作品にも「心の闇」を描いた一面がある。

ちなみに、村上春樹は人生で最も影響を受けた小説の一つとして「グレイト・ギャツビー」を翻訳している。私も村上翻訳版を読んみたが、村上春樹の理想とするダンディズムが作品の持つ世界観を豊かにしていた。

 


 

 

英語圏の大学で最も読まれる小説

 

1位 フランケンシュタイン

著者:メアリー・シェリー (1797-1851)

解説

スイス人の若き科学者ヴィクター・フランケンシュタインは、生命の起源に迫る研究に打ち込んでいた。あるとき、ついに彼は生命の創造という神をも恐れぬ行いに手を染める。だが、創り上げた“怪物”はあまりに恐ろしい容貌をしていた。故郷へ逃亡したヴィクターは、醜さゆえの孤独にあえぎ、彼を憎む“怪物”に、追い詰められることなろうとは知る由もなかった。

天才女性作家が遺した伝説の名著。  フランケンシュタイン (新潮文庫)

 

 

2位 闇の奥

ジョセフ・コンラッド(1857-1924)

解説

船乗りマーロウはかつて、象牙交易で絶大な権力を握る人物クルツを救出するため、アフリカの奥地へ河を遡る旅に出た。

募るクルツへの興味、森に潜む黒人たちとの遭遇、底知れぬ力を秘め沈黙する密林。ついに対面したクルツの最期の言葉と、そこでマーロウが発見した真実とは。  闇の奥 (光文社古典新訳文庫)

 

 

3位 カンタベリー物語

ジェフリー・チョーサー(1343頃-1400)

解説

花ほころび、そよ風吹きそめる四月、サザークの旅籠で出合った二九人の巡礼たち。身分も職業もさまざまな彼らが、カンタベリーへの道中、順番に話をすることになって―中世イギリス最大の詩人チョーサーの代表作。  完訳 カンタベリー物語〈上〉 (岩波文庫)

 

 

4位 崩れゆく絆

著者:チヌア・アチェベ(1930-2013)

解説

古くからの呪術や慣習が根づく大地で、黙々と畑を耕し、獰猛に戦い、一代で名声と財産を築いた男オコンクウォ。しかし彼の誇りと、村の人々の生活を蝕み始めたのは、凶作でも戦争でもなく、新しい宗教の形で忍び寄る欧州の植民地支配だった。

「アフリカ文学の父」の最高傑作。  崩れゆく絆 (光文社古典新訳文庫)

 

 

5位 グレート・ギャツビー

著者:F・スコット・フィッツジェラルド(1896-1940)

解説

ニューヨーク郊外の豪壮な邸宅で夜毎開かれる絢爛たるパーティ。シャンパンの泡がきらめき、楽団の演奏に合わせて、着飾った紳士淑女が歌い踊る。主催者のギャツビーは経歴も謎の大富豪で、その心底には失った恋人への焦がれるような思いがあった…。

第一次大戦後の繁栄と喧騒の20年代を、時代の寵児として駆け抜けたフィッツジェラルドが、美しくも破滅的な青春を流麗な文体で描いた代表作。 グレート・ギャツビー (村上春樹翻訳ライブラリー)

 

 

6位 ビラヴド

著者:トニ・モリスン(1931- )

解説

元奴隷のセサとその娘は幽霊屋敷に暮らしていた。長年怒れる霊に蹂躙されてきたが、セサはそれが彼女の死んだ赤ん坊の復讐と信じ耐え続けた。やがて、旧知の仲間が幽霊を追い払い、屋敷に平穏が訪れるかに思えた。しかし、謎の若い女「ビラヴド」の到来が、再び母娘を狂気の日々に追い込む。死んだ赤ん坊の墓碑銘と同じ名のこの女は、一体何者なのか?

ノーベル賞受賞の契機となった著者の代表作。ピュリッツァー賞受賞。  ビラヴド (集英社文庫)

 

 

7位 ハックルベリー・フィンの冒険

著者:マーク・トウェイン(1835-1910)

解説

ハック・フィンにとって大切なもの―勇気、冒険、そして、自由。

窮屈な生活から抜け出すために、ハックは黒人ジムを相棒に、ミシシッピ川を下る逃亡計画をはかる。途中で出会う人人は、人種も生活も考えもバラバラ。何度も危険にさらされながら、他人の親切に助けられて…ふたりが手にした、本当の自由と幸せとは?

アメリカの精神を生きいきと描いたトウェインの最高傑作。 ハックルベリ・フィンの冒険―トウェイン完訳コレクション (角川文庫)

 

 

8位 黄色い壁紙

著者:シャーロット・パーキンズ・ギルマン(1860-1935)

解説

神経の不調に悩む女にあてがわれた古い子供部屋。そこには、異様な模様の壁紙が貼られていた…。

“書かれるべきではなかった、読む者の正気を失わせる小説”と評された、狂気と超自然の間に滲み出る恐怖。 淑やかな悪夢 (創元推理文庫)

 

 

9位 目覚め

著者:ケイト・ショパン(1851-1904)

解説

「目覚めたほうがいい。一生、幻想にだまされたままでいるよりは、たとえ…」 人妻の姦通と自殺を描き、出版当初酷評されながら、60年代フェミニズム運動の中で再評価されたショパンの問題作。 目覚め

 

 

10位 カンディード

著書:ヴォルテール(1694-1778)

解説

人を疑うことを知らぬ純真な若者カンディード。楽園のような故郷を追放され、苦難と災厄に満ちた社会へ放り出された彼がついに見つけた真理とは…。

当時の社会・思想への痛烈な批判を、主人公の過酷な運命に託した啓蒙思想の巨人ヴォルテールの代表作。


 

The Open Syllabus Project

 

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