レビューなし(ミュージカルだけ)だとトップ退団公演にならないのか?宝塚歌劇団
今年の冬から来年にかけて、レビューのない、ミュージカルだけの公演が多い気がします。
- 月組「I AM FROM AUSTRIA-故郷(ふるさと)は甘き調(しら)べ-」
- 雪組「ONCE UPON A TIME IN AMERICA(ワンス アポン ア タイム イン アメリカ)」
- 花組「はいからさんが通る」
- 宙組「アナスタシア」
なんとなく、「レビューがないのでトップスターの退団はない」と思ってしまいがちですが、
本当にこの感覚が正しいのか、今までに前例はないのか、気になったので調べてみました。
※2000年以降に退団したトップスターを対象
目次
稔幸/星奈優里「ベルサイユのばら 2001」
星組 退団日:2001年10月1日
2001年10月1日、「ベルサイユのばら2001―オスカルとアンドレ編―」(オスカル役)で同時に退団しています。
※入りの時に、本物の白馬に乗って登場したのは有名な話。
紫吹淳「薔薇の封印」
月組 退団日:2004年3月21日
相手役の映美くららは、その後彩輝直の相手役として残っています。作・演出は小池修一郎。
彩輝直「エリザベート -愛と死の輪舞-」
月組 退団日:2005年5月22日
月組トップスターに内定した瀬奈じゅんを相手(シシィ)に、トート役を演じました。演出は小池修一郎。
和央ようか/花總まり『NEVER SAY GOODBYE』-ある愛の軌跡-
宙組 退団日:2006年7月2日
アメリカのミュージカル作曲家、フランク・ワイルドホーンが全曲書き下ろして話題になった作品です。作・演出は小池修一郎。
愛希れいか「エリザベート -愛と死の輪舞-」
月組 退団日:2018年11月18日
記憶に新しいちゃぴの退団公演「エリザベート -愛と死の輪舞-」。ダンスに定評のあったちゃぴですが、退団公演として選んだ(彼女が選んだわけではないかもしれないが)演目は歌唱力や演技力が必要とされる「エリザベート」でした。
この時のちゃぴの気合の入れ様は、本当にすごかったです。。
☆ここ13年間、「ミュージカル」のみでの男役トップスター退団はない
和央ようか/花總まりの退団公演「『NEVER SAY GOODBYE』-ある愛の軌跡-」以降、男役トップスターがミュージカルのみで退団したケースはないようです。
☆傾向としては、「小池修一郎が作または演出」「大作」の場合退団公演になりやすい
「薔薇の封印」「エリザベート」「『NEVER SAY GOODBYE』-ある愛の軌跡-」とも小池修一郎が関わった作品です。
また、「ベルサイユのばら」「エリザベート」は有名作品、「『NEVER SAY GOODBYE』-ある愛の軌跡-」は宝塚が初めて海外作曲家と日本の脚本家・演出家を組ませたオリジナル作品です。
☆今までの傾向を踏まえると、宙組「アナスタシア」はトップスター退団公演になる可能性もある?
前例を踏まえると、
雪組「ONCE UPON A TIME IN AMERICA(ワンス アポン ア タイム イン アメリカ)」(作・演出が小池修一郎)
宙組「アナスタシア」(ブロードウェイの人気作品かつ、真風涼帆のために新曲を追加することが決定している)
はもしかしたら退団公演になり得る可能性があるのかなと思います。
※「ONCE UPON A TIME IN AMERICA(ワンス アポン ア タイム イン アメリカ)」はすでに退団発表の時期を過ぎているのでないですが、、
「アナスタシア」はアナスタシアが最後、ロマノフ王朝のプリンセスであることが判明するも、華々しい世界ではなく、自分を助けてくれた愛するディミトリと一緒に人生を歩むことを選びます。
プリンセスとしての華々しい暮らしを選ぶよりも、最愛の人と一緒に旅立っていくストーリーは、トップ退団公演という文脈とも合致します。
※アニメ版のエンディングソングは「At the Beginning」(ドナ・ルイス とリチャード・マークスのデュエットソング)。終わりではなく、これが始まりという歌詞の内容で、すごく良いのでぜひ聞いてみてください。