低予算で製作されながら全米初登場で興行収入1位、さらに海外のレビューサイトでかなりの高評価を得る映画「ゲット・アウト/Get Out」。
監督・脚本・製作はアメリカのお笑いコンビ「キー&ピール」のジョーダン・ピール。
シリアスな内容ですが、コメディ&ホラーとも受け取れる多様な解釈余地を残し、現代アメリカ社会を風刺する作品としても注目されています。
この記事では、注目作品「ゲット・アウト」のあらすじ・ネタバレ・キャスト・日本公開日をまとめてご紹介します。
0
0
本日も"ディズニーとミュージカルのことならアートコンサルタント”をお読みいただきありがとうございます。
このサイトは、映画・アート・ミュージカルなどのエンタメを中心としたニュースをお届けしています。月間レビュー数は約40万から50万です。
今回は2018年のアカデミー賞でノミネートが期待される映画「ゲット・アウト」についてご紹介します。
日本公開日
最速上映 9月17日(日)
一般公開に先立ち、台東区の浅草公会堂で9月17日(日)に開催される「第10回したまちコメディ映画祭in台東」で日本初公開されます。
一般上映 10月27日(金)
一般公開は10月27日(金)、TOHOシネマズシャンテなど全国の映画館で公開予定です。
キャスト
ダニエル・カルーヤ
本作の主人公クリス・ワシントン役にはロンドン生まれの28歳ダニエル・カルーヤ。両親はウガンダからの移民。
キャリア初作品は2006年の映画「Shoot the Messenger」、2007年のドラマ「The Whistleblowers」。
2015年にはアカデミー賞にもノミネートされたドゥニ・ヴィルヌーヴ監督作映画「ボーダーライン」に出演。2018年にはマーベル映画「ブラックパンサー」にW'Kabi役として出演。
アリソン・ウィリアムズ
ローズ・アーミテイジ役はアメリカ生まれ28歳のアリソン・ウィリアムズ。
デビュー作は2004年のテレビドラマ「American Dreams」。代表作はドラマ「Girls」のマーニー・マイケルズ、2012年から現在まで出演中です。
ブラッドリー・ウィットフォード
ディーン・アーミテイジ役は1959年アメリカ生まれのブラッドリー・ウィットフォード。
テレビドラマ「ザ・ホワイトハウス」ではジョシュ・ライマン次席補佐官役、2001年にはエミー賞の助演男優賞を獲得。映画「ウォルト・ディズニーの約束」では脚本家・アニメーターのドン・ダグラディ役として出演しました。
キャサリン・キーナー
ミッシー・アーミテイジ役には1959年アメリカ生まれのキャサリン・キーナー。
「マルコヴィッチの穴」マキシン役、「カポーティ」ネル・ハーパー・リー役でアカデミー助演女優賞にノミネート。ドラマ「An American Crime」でもゴールデングローブ賞にノミネートされた経歴を持つベテラン女優です。
ネタバレ
映画「ゲット・アウト」のストーリー・ネタバレをご紹介します。
あらすじ・ストーリー
ある郊外の夜
郊外の夜、黒人男性アンドレ・ヘイワースはガールフレンドと携帯電話で話した後、覚えのない集団に拉致されます。
彼女ローズの家へ
数か月後、黒人カメラマンのクリス・ワシントンは彼女のローズ・アーミテイジの実家へと一緒に行きます。
そこには両親の神経外科医ディーン、精神科医・催眠療法士のミッシー、そして彼女の兄であるジェレミーがいました。自分が黒人であることを心配していたクリスですが、アーミテイジ家は、クリスを歓迎します。
しかし、黒人の庭師ウォーター、そして家政婦ジョージアの奇妙な行動により、クリスの心には不安が生まれます。
ローズの母に催眠をかけられる
その夜、クリスは11歳の時に亡くなった母についてミッシーと語ります。
催眠療法士のミッシーはティーカップにスプーンをこすりつける音でクリスに催眠をかけます。クリスは無力状態になり、クリスの意識は「the sunken place(最も沈んだ場所)」へと導かれます。
クリスは翌朝目覚め、悪夢を見ていたのだと信じます。しかし、後になってミッシーがクリスの喫煙を止めるよう催眠をかけていたことを知ります。
アーミテイジ家でパーティー
アーミテイジ家の年に一度のパーティーに参加するゲストたちが到着します。
沢山の年老いた白人たちがクリスの体を触ったりと奇妙な興味をクリスに示します。そして、クリスは黒人のゲストであるローガン・キングの黒人とは思えない異様に洗練された態度・親しみにますます不安を募らせてゆくのでした。
黒人ゲストがカメラの音で血を吹き出す
クリスはTSAで働く親友のロッド・ウィリアムスに電話します。クリスは今までアーミテイジ家で体験した不思議な行動について語りだします。
電話が終わったクリスは再び会場へ、そこでこっそりとローガンをカメラで撮影します。しかし、カメラの音とフラッシュが光った瞬間に、ローガンは鼻から血を吹き出します。そしてクリスに向ってヒステリックに「Get out!(逃げろ!)」と叫びます。
ローズの父ディーンは、ローガンは癲癇(てんかん)でああなったと伝えますが、クリスが心に抱いた不安、疑いは消えません。
会場ではクリスがオークション対象に
クリスはローズと散歩し、クリスはローズに一緒にここから去るよう説得します。一方で、クリスとローズが離れていた間、家ではミステリアスなオークションが開催されていました。盲目のディーラーであるジム・ハドソンの隣にはクリスの写真。
ローガンは別人だった
クリスは家から立ち去るために荷物をまとめ、さっき鼻から血を吹き出したローガンの写真を親友ロッドに送ります。ロッドはローガンと呼ばれる男を知っており、ローガンは知り合いのアンドレ・ヘイワースだったのです。
ローズもグルだった
クリスは家の中でローズの彼氏との写真を何十枚も見つけます。その中にはアンドレ・ヘイワースもおり、さらに全員黒人だったのです。ローズは前に黒人の彼氏はクリスが初めてだと語っていました。
クリスは立ち去ろうとしますが、ローズを含めた家族全員が彼の行く先を阻みます。そしてミッシーの催眠術によりクリスは再び眠りに落ちてしまうのです。
親友ロッドはクリスが電話に出ないことを心配し、さらにアンドレ・ヘイワースが数ヶ月前に行方不明になっていたことを知ります。ロッドは警察に駆け込み、事情を説明しますが嘲笑されます。
疑似不死手術
クリスは椅子に縛られた状態で目を覚まします。そして、疑似不死の手術方法について説明したビデオを見せられます。それは、神経外科医ディーンにより、年老いた人の脳を若い人の体に移植するという手術です。つまり、今まで出会った黒人たちは白人から脳を移植された人たちであり、ローズとミッシーは体を提供する黒人を見つけ、選び出していたのです。
クリスの体は盲目のジム・ハドソンの脳を移植される予定です。また、移植後にクリスの意識はミッシーが催眠をかけた「the sunken place(最も沈んだ場所)」に留まることになります。
クリスがジムに「なぜ黒人の体なんだ?」と尋ねると、ジムは皆それぞれ理由はあるが、でも今黒人が流行ってるんだと答えます。
催眠をブロック
クリスは椅子の割れ目から綿が出ているのを見つけ、それを耳の穴に入れます。これによって、ミッシーがかける催眠をブロックしようと考えたのです。
ジェレミーは手術をしようとしましたが、催眠にかからなかったクリスは逃げ出し、ディーン、ミッシー、ジェレミーを殺害します。
ウォルター、ローズに銃を撃つ
ローズと黒人の庭師ウォルターが逃げ出そうとするクリスに追いつきますが、クリスは携帯電話のカメラを再び使用しウォルターの潜在意識を引き出します。
ウォルターの黒人としての意識が戻ったことを知らないローズは、ウォルターに銃を渡します。するとウォルターは銃を手に取り、ローズに向けて撃ちます。そして、黒人としての潜在意識から白人の意識へ戻ったウォルターは罪悪感から自害するのでした。
近づくサイレンの音
クリスはローズも殺そうとしますが、愛情がまだ残っており殺すことができません。そのうち、警察のサイレンが近づいてきます。
ローズはクリスに襲われていると見せかけ、助けを求めますが、それは親友ロッドが運転するTSAの車でした。
ローズが銃の傷に苦しむ中、クリスとロッドは車でその場を去ります。
トランプ大統領になり、宗教や国への差別が増したアメリカ社会を風刺する作品としても注目される映画「ゲット・アウト」。
イギリスのEmpierやアメリカのVarietyなど数多くのメディアが2018年のアカデミー賞ノミネート候補として挙げる作品です。今後もこのサイトでは映画「ゲット・アウト」の最新情報をご紹介します。