「アルターボーイズ ~Team GOLD~」が面白い理由&観るべき理由!
〈アルターボーイズ〉
この記事では、新宿FACEで上演中のオフ・ブロードウェイミュージカル「アルターボーイズ〜Team GOLD〜」の感想やおすすめポイントをお伝えします。
「アルターボーイズ〜Team GOLD〜」を観に行ったのは2月7日の夜。実は、この日に舞台を観たのはアルターボーイズで5回目でした。
1日に5回も舞台を観られるのか?と不思議に思った人もいるでしょう。
どういうことかと言うと、この舞台の前に舞浜にいたのです。
実は、ディズニーランドのショー「ミニー・オー!ミニー」を朝から4回連続で鑑賞していました。
年パスを利用し、毎週必ず休みの日に1回はディズニーランドへ行き、「ミニー・オー!ミニー」を全部の回見るというスケジュールを繰り返していますが、全く飽きのこない「ミニー・オー!ミニー」。
近いうちに「ミニー・オー!ミニー」の魅力についても記事にしたいと思っています。
しかし、今回は「アルターボーイズ」の魅力について書きまくりますからね!
このサイトの人気記事は「面白い理由&つまらない理由」
ところで、このサイトでは「面白い理由&つまらない理由」というテーマで書いた記事がいくつかあります。
これが結構アクセスが多く、つまらない理由と書かれているのであまり共感を得られなそうですが、「アウトオブシャドウ」と検索するとGoogleトップページのディズニー公式サイトの下に表示されるように、共感を得ている記事が多いです。
この「アルターボーイズ」に関しても、そう書こうと当初は思っていたのですが…
『これは...完全無欠の女性向け芝居や!!!』
と見ている最中に強く思いました。
周りを見渡すと男が私だけなこともあり、頭を切り替え、むしろ女性の目線ではなく、男として楽しめる部分を素直に見つけようと思いました。
そこで、この記事では、「アルターボーイズ」の見どころを、男ならではの目線でご紹介します!
ちなみに、Team LEGACYも今度観に行きます。記事もばっちし書きます。
男から観たLEGACYとGOLDの違いもご注目ください。
私が「アルターボーイズ」を知ったのは、完全にミュージカル&海宝直人好きの相方のおかげです。
この人はものすごくミュージカルマニアで、大学院でもミュージカルを研究しており、ミュージカルのためならブロードウェイや韓国まで訪れます。「アルターボーイズ」のために昨年韓国まで行ってました。
ちなみに、私も学生時代に美術や演劇目当てで1人で旅したりしていました。
1番好きなミュージカルは「CHICAGO」です。舞台の魅力が全てつまっています。
卒業してからは一貫してエンターテイメントに関わる仕事をしています。
ミュージカル界の宝!海宝直人もマークを演じていた。
相方は初演から今回の公演まで、アルターの全チームを欠かさず観劇しています。その中でも2012年公演では、一番若いチームにいたマークの歌の上手さに度肝を抜かれたそうです。その人こそ、今やアラジンやカジモド、マリウス役で大活躍している若手ミュージカル俳優・海宝直人さんでした。それを境に、相方は今でも海宝さんを追いかけ続けています。
当時は3チーム制だったようですね。
それから「もうやらない」と言われてきたものの、人気もあり何度か上演されてきました。
今回のチケットも相方が観に行こうと誘ってくれなければ間違いなく自分では見に行かなかったと思います!
私とアルターの関係
「アルターボーイズ」については、相方からYouTubeでオフの映像を紹介してもらい、『Rhythm In Me』がものすごく良かったので、私の中では勝手にアルター=『Rhythm In Me』でした。
今でも覚えています、まさかの2曲目で『Rhythm In Me』が終わった瞬間、これからどうやって楽しめばいいんだ!という絶望感。
しかし、アルターは『Rhythm In Me』だけじゃないんですね!
本当に良い舞台見たなと思いました。
それでは、ここからは男から観たアルターの魅力をいくつかご紹介したいと思います。
目次
1. とりあえず、法月君かわいいよね?
今回座った席が舞台センターの突き出た部分の目の前(最前列)だったので、法月君の「Put it in me!」を下から覗くような形で見ることができました。
私は幸か不幸か男好きではないので、そのシーンよりも「Something About You」のちょっとおばさんっぽさを出しているのがツボにはまったのです。
真摯にミュージカルに向き合う姿に心から共感した
あと、すごく真摯にミュージカルと向き合っている感じがして好感が持てました。イケメン舞台の一員ではなく、私はれっきとしたミュージカル俳優で、オフ・ブロードウェイ作品を演じているんだ、という気概みたいなものを感じました。
「アルターボーイズ」が単なるイケメン舞台から一線を引けたのは、一番難しい役どころを真摯に取り組んだミュージカル俳優法月康平がいたからだと思います。
2.「Something About You」はテッパン
「Something About You」のすごいところは、相方の言うように「素晴らしい曲なのに、笑いを取れる」だと思います。
本当に素敵な曲ですよね?あらためてオフ・ブロードウェイのサントラを聞くとマジでグッとくる。
「Something About You」海外との比較
YouTubeで海外の「Something About You」を見ると、初めから終わりまで笑いのポイントが絶えません。
はじまりはすごくしっとりとしていてムーディー。
しかし、次第にマシューの気持ちにモヤモヤしているマークがちょっかいを出し始める!
ここで一つの笑い、次にお客さんを選び壇上へ連れて行くところで「ヒュー」と盛り上がります。
日本でも壇上にお客さんを一人連れて行きますが、笑いは観客が盛り上げるのではなく、マシューのアドリブで生まれます。
ここ、海外と違ってお客さんが盛り上げないので、舞台に上がる女性けっこう緊張しますよね(かなりしていたように見えた)?
空間がネタにならないで、マジなので、あとはマシュー(大山真志)頼りなのです。
海外では最後の「マスター…(ベイト)」で女性の高笑いがドッとおきますが、日本ではここは「. . .(シーン)」と進んでゆきます。
でも、大山真志のアドリブと法月君のちょっかいで、ちゃんと舞台を笑いの空間に変えてゆきます。
男から見ればセックスしないのをキリスト教のせいにしていてウケます。完全にツッコミどころです。
もっとウケを狙う演出にもできたと思いますが、そこは観客の層を考えたのでしょう。
このように、本来笑いのポイントをなくして格好良さや涙に変えてゆくのが日本版アルターボーイズです。でも、本場のアルターボーイズってコメディミュージカルなんですよね。海外の客層を見ると、けっこう笑いを求めに来場しているおじさんが多いですから。
マークの「Epiphany」も『カトリック』で笑いがこぼれます。
3. 大山真志は良い役者だ!
大山真志さんの演技を初めてみました。噂には聞いていて、まあ聞いていてといってもファンの方には申し訳ありません「太っている」という噂なのですが......本当に太ってました。
前に仕事で一瞬すれ違ったことがあって、エレベーターから出てきたでかい俳優が大山真志さんでした。
でも海外のアルターもマシューは太っていることが多いので、マシューとしては最高のスタイルだったと思います。イジりやすくて笑いもすぐに取れますしね。
さらに、大山さんのすごいところは、太っているところを隠さずに、イジってくれとばかりに生かしているところです。
イジられても主役でいられる役者としての懐の広さよ
この舞台、大山さんが一貫してかっこいい役に徹していたら、一切笑いの許されない舞台になっていたと思います。
演技も歌もできる。いじりやすいのに、主役ができる。いい役者じゃないですか!ミュージカルの主役を演じるようなカッコいい役者でイジリやすい人を私はあまり知りません。
稀有な才能を持ったミュージカル俳優なので、これからも間違いなく重宝されるでしょう!
4. 石川新太の才能豊かなこと!
終わった後の会話で、相方が「一番上手いのは石川新太!」と断言していました。
終演後に調べてみたら、まだ16、17歳の高校生なんですね!
私は見ている最中、大学卒業したくらいかな?と思っていましたよ。
それが高校生だと知った途端、あの堂々とした演技、舞台上での落ち着き具合、観客と空気を共有する力など、オールマイティにできていたので、さすがに驚きました。
関係者からも認められる逸材
石川新太さんの先輩俳優がこう語ったようです。
「高校生の時期は役者としてふさわしい役柄がないために一番苦労する一方で、石川新太は色々な役をもらって全く苦労を知らない。」
これは決して悪い意味ではなく、冗談も込めつつ、それほど才能豊かで求められているということです。
どんな俳優でも高校生の時期って子役から離れる時期で役が少なくなりますが、石川さんは今後も順調に成長してゆきそうです。楽しみな俳優ですね。
5. 演技が一番上手いのは松浦司
私から見て一番演技が上手いなと思ったのは松浦司さんです。ダンスに注目されがちですが、明らかに演技が上手い!
どうしてそう思ったのかというと、フアンの両親がすでに死んでいたという場面も泣かせるのですが、そこよりもフアンにスポットが当たっていないところの演技に感動しました。
主役も脇役もできる最強の役者
当然スポットの当たらない場面って台本にセリフが載ってない分感情の作り方が難しいのです。だから、ある意味その演者のスキル、つまり役の心情を察する力とか、いかにして舞台上のシーン(空気)になじむかといった思考力を使うのです。
松浦さんは尋常じゃなく頭が良い役者ですね。
ユニバーサル・スタジオ・ジャパンでルフィー役、また「ドラゴンクエストライブスペクタクルツアー」で勇者を演じていたとのことで、才能豊かだな!と素直に思いました。年齢も近いので応援したくなります。
6. ダンスで魅せる常川藍里
ダイナミックなジャンプに華麗なフェッテ。こんなに踊れるイケメンいるんだ!と驚きを隠せませんでした。
四季版「ウエストサイドストーリー」に出演
四季版「ウエストサイドストーリー」のベイビー・ジョーン役で出演していたのですね!
外部からのオーディションなので実力は確かです。ミュージカル好きとしては彼の股割りジャンプにハッときました。
ダンスに歌、演技にイケメン。
純粋なミュージカルファンにもアプローチできる。
全ての要素で楽しめるのが「アルターボーイズ」です。
男向け公演とか、男も楽しめるコメディ要素の強い演出版みたいなの新しく作ってくれませんかね。
最前列に男が座った感想
最後に、もし役者の方が偶然にもこの記事を見ていたとするならば。最前のドセンター(突き出ているところの目の前)に男が座ってしまい申し訳ありませんでした。演じずらかったとしたら本当にごめんなさい。
役者はもちろん女性向けの視線を観客に送っているので、一瞬戸惑ったと思います。もちろん目が合うので私も戸惑いました、お互いに「あっ...こんにちは...」みたいなお互いの状況を説明するのに少し時間がいりそうな感覚になったと思います。
ただ、女性が最前列座ったら間違いなく彼らに魅力されると思います!
「アルターボーイズ〜Team GOLD〜」は14日まで!
チームゴールドは14日(火)が千秋楽です!
ぜひアルターたちの素晴らしさを体感してみてくださいね。
これからもこの記事では「アルターボーイズ」について注目してゆきます!
本サイト人気記事のご紹介