こんばんは。<妻>です。
雪組『ファントム』が閉幕して数日、手に入れたBlu-rayを取り憑かれたようにリピート再生する日々を送っています。
皆さんもきっとそうなのでは…?
私たちは朝美絢シャンドンを劇場で、彩凪シャンドンを千秋楽のライブビューイングで見たのですが、
ライブビューイングで見た彩凪翔のフィリップ・シャンドン伯爵が衝撃的な格好良さだったので、今回はその魅力を存分に語っていきたいと思います。
画面に映った瞬間に思った「やめ…ない、よね?」
<妻>は映画館の大画面に彩凪シャンドンが映った瞬間、思わず「あれ?やめないよね?」と思ってしまいました。
だって彩凪シャンドンがあまりにかっこよすぎたんですもの!!!
出てきた瞬間「かっ、かっこいいっ………!!!!」ってなりました。
なんて言うんでしょうか…。彩凪さんの周りにすごく充実したオーラが溢れていて、今が男役として脂が乗りに乗っている最高の瞬間なんだな、と思いました。
それが、退団を発表された晴れやかなジェンヌさん達の姿に重なったのです。
もちろん、根拠はありませんし、辞める辞めないを議論したいわけではありません。
ただ、「どうかやめないで!いつまでも宝塚にいてください!!」と不確定な未来のことを心配してしまうほど、彩凪さんのシャンドンが完璧だったということです!!
合気道やってそうな男気溢れる紳士
あーさのシャンドンを見たときは、とってもプレイボーイな男だな。と思ったんです。
ベースが笑顔なので、みんなに分け隔てなく優しくて、女の子がどんどん群がってくる。そして、本人はそれを当然だと思っている節がある。
天性の女たらしというんでしょうか…。
いろんな女の子とデートを楽しんで、誰かに「浮気者!」と言われても、「何がいけないの?」とか平然と言いそう(笑)
「さぁ、そんなに怒らないで?今は楽しい時間を過ごそう?(にっこり)」とかね。
それが、彩凪さんのシャンドンは、合気道でもたしなんでいそうな男気溢れる紳士だったんです。
キラッキラな笑顔も振り撒きますし、女の子にだって囲まれますが、「紳士なら女性に優しくあるべき」という感じで、下心が見えない。
クリスティーヌに出会ってから途端に情熱的になる感じもかっこよかったです。
連れ去られたクリスティーヌを救おうと地下へ降りるシーンは(銀橋でのソロ)、「悪党ども!成敗してくれる!!」と意気込む時代劇の主人公のようでした。
もう一人のヒーロー
『ファントム』は、『オペラ座の怪人』ほど深く三角関係を描いてはいませんよね。
エリックとクリスティーヌの愛がメインで、そもそもクリスティーヌは最初から最後までシャンドンに恋愛感情はなかったんじゃないかと思います。
そうなると、シャンドンって「単なる邪魔者」になりかねない役ですよね。「この役いるのか?」ってことにもなってきちゃう。
ここで三角関係を成立させているのは、シャンドンからのクリスティーヌへの想いなんじゃないでしょうか。
彩凪さんのシャンドンはド直球に誠心誠意クリスティーヌを想っている。
シャンドンが何にもはばからず、こんなにまっすぐクリスティーヌを愛することができるからこそ、エリックは彼に激しく劣等感を掻き立てられるんですよね。
今作は特にだいもんのエリックが圧倒的でしたから、シャンドンは難しい役だったと思いますが、彩凪さんのシャンドンを見てすごくストンとした。
最後のエリックとシャンドンの対決も、二人ともクリスティーヌを愛しているが故にあんなに激しくぶつかり合う。
二人とも、「心からクリスティーヌを守りたい」と思っていて、相手がクリスティーヌに害を与える存在だと思っているから戦う。
「自分こそが彼女を幸せにできる」と信じているんです。だからこそ、見ていて切ない。苦しい。
彩凪さんのシャンドンは、敵役でも邪魔者でもなく、もう一人のヒーローだったと思います。
そして、クリスティーヌのためを思ってしたことが彼女を深く傷つけてしまったことへの後悔や、彼女の心が二度と自分に開かれることはないと悟った時の絶望に満ちた顔には、思わず胸を締め付けられました。
パレードはひたすらかっこいい
彩凪さんは、フィナーレの一曲目で銀橋を渡りながら「世界のどこに」を披露してくれます。
娘役たちをはべらせて歌う彩凪さんは、シャンドンの時の誠実さとは打って変わり、ギラッギラのキッザキザです!!
特に、歌い終わりのウィンクは必見。劇場でもライビュでも、それを見逃さないことに全神経を使いました(笑)
パレードでも、大階段でシャンシャン持ちながら歌舞伎ばりの見栄を何度もきってくれて、大満足です。
特に、「常にあるんじゃない?」ってくらい寄ってる凪様のあの眉間のシワ、最高ですよね!!
個人的に、パレードでは微笑まれるよりキレキレに決めてほしい派なので、彩凪さんの所作や表情はいつも楽しみです。
まとめ
彩凪さんは、端正なお顔立ちとレビューでの熱い掛け声やダンスが印象的。
その溢れる男気が、『ファントム』のフィリップ・シャンドンという役と出会って確かな存在感を放っていました。
『20世紀号に乗って』が控えていますし、次はどんな表情を見せてくれるのか楽しみですね。