世界で最も有名な芸術作品を20個に厳選してご紹介します。
この世の中に星の数ほどある芸術作品の中で、世界中で最も人々に影響を与えてきた作品はなんだろうか。
今回は、1万以上の投票によって選ばれた20の作品をご紹介します。
参考にしたのは海外の記事
The Most Amazing Pieces of Artwork Ever Made
(今までで最も素晴らしいと感じた芸術)
私自身、実際に鑑賞し、今でも鮮明に心に残っている作品ばかりです。
まさしく、この究極の20作品さえ覚えれば、生きる上で必要な美術作品の知識は足りると言えるでしょう。
(もちろん、今回ご紹介できなかった作品も私たちの生活にとって重要なことに変わりはありません。)
それでは、1位から発表します。
目次
1位 システィーナ礼拝堂天井画
1508-12、ミケランジェロ・ブオナローティ。
ヴァチカン宮殿内のシスティーナ礼拝堂の天井に描かれた描かれたフレスコ画群。祭壇の壁には「最後の審判」、天井には「アダムの創造」が描かれており、ルネサンス絵画の頂点を極めた作品が連なっている。
2位 星月夜
1889年、フィンセント・ファン・ゴッホ。
ゴッホが精神病院に入院している際に描いた絵画。新印象派の特徴である鮮やかな色彩が目立つ。ウッディ・アレン監督「ミッドナイト・イン・パリ」のポスターにも使用されている。所蔵はニューヨーク近代美術館(MOMA)。海外では「ひまわり」よりも「星月夜」の方が有名なようだ。
3位 最後の晩餐
1495-98年、レオナルド・ダ・ヴィンチ。
聖書に描かれたキリストの最後の晩餐を描いている。ルネサンス期に発達した遠近法の効果によって左右対称に配置された構図が特徴的。この壁画はミラノのサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ修道院に飾られている。
4位 ダビデ像
ルネサンス期に画家、彫刻家、建築家と幅広く活躍したミケランジェロが生み出した彫刻。
フィレンツェのアカデミア美術館に所蔵されている。ダビデとは、キリスト教徒ユダヤ教の聖典である旧約聖書に描かれたイスラエルの国王。手に持っているのは岩石で、戦争の一場面を描いている。
5位 モナ・リザ
1503-19、レオナルド・ダ・ヴィンチ。
パリのルーブル美術館に展示されており、一度イタリア人の愛国者に盗難されるものの、無事にみつかる。約15年もダ・ヴィンチが手元に置いて描き続けた絵画であり、それだけに何か謎があるのではと疑ってしまう作品。
6位 ピエタ
ルネサンス期に画家、彫刻家、建築家と幅広く活躍したミケランジェロが生み出した彫刻。
全部で4体作られているが、一番有名なのがバチカンのサン・ピエトロ寺院にあるピエタだ。キリストの亡骸を抱える聖女マリアが描かれている。その美しい顔は一度見たら忘れられないインパクトがある。
7位 ヴィーナスの誕生
1483年、ボッティチェリ。イタリアのルネサンス期に活躍したボティチェリの絵画。
フィレンツェにあるウィフィツィ美術館所蔵。題名通り、ギリシャ神話に登場するヴィーナスが海より誕生する場面が描かれている。
8位 考える人
19世紀に活躍した彫刻家オーギュスト・ロダンが制作したブロンズ像。
日本含め海外にオリジナル作品が何十もある。誰をモデルにしているのかは判明していない。
9位 記憶の固執
1931年、サルバトール・ダリ。
スペインのシュールレアリスム画家ダリによって描かれた絵画。カマンベールからインスピレーションを受けたと言われる作品であるが、べったりと溶ける時計が記憶という名の意識であるならば、実体のある木は記憶が染みついてしまった身体とでもいおうか、様々な解釈が可能な作品である。
10位 夜警
1642年、レンブラント・ファン・レイン。
オランダの画家レンブラントが描いた絵画。市民による自警団が描かれている。バロック期の特徴であるが、ある一方から光が当てられ、描かれた人々をドラマの一場面のようにリアルにしている。
11位 叫び
1893年、エドヴァルド・ムンク。
ノルウェーが生んだ天才画家ムンクの作品。幼少期から母親や姉の死を経験してきたムンクが30歳の時に書き上げた作品である。
12位 睡蓮
1920-26、クロード・モネ。
印象派のモネは「睡蓮」と言われる作品を200以上描いた。パリのオランジュリー美術館には、すべての壁に「睡蓮」かざられてある部屋があり、圧倒的なインパクトを与えている。日本でも国立西洋美術館などに常設展示されている。
13位 グランド・ジャット島の日曜日の午後
1884-86年、ジョルジュ・スーラ。
題名の「グランド・ジャット島」とはパリのセーヌ川にある中洲のこと。「点描」といって、点をひとつひとつ描くことでひとつの風景を表現している。
14位 ゲルニカ
1937年、パブロ・ピカソ。
ドイツ軍によって空襲にあった町ゲルニカの様子を、キュビズムという多角的な視点から描いている。
15位 ナイトホークス
1942年、エドワード・ホッパー。
なぜこの絵が?と思うかもしれないが、「なぜこの絵が?」と思わせたのが世界の20作品に選出された理由である。ニューヨークの一角、夜のバーのカウンターでお酒を飲むカップルと一人の男性。ハリウッド映画のワンシーンで見たことあるような構図。このいかにもありそうなニューヨークの姿をキャンパスに正確に具現化したのがこの絵画であり、物語性の強い絵画は数多くの映画人を刺激した。
16位 真珠の耳飾りの少女
1665年、フェルメール。
マウリッツハイス美術館に所蔵されたこの作品は、バロック期に活躍したオランダの画家フェルメールによって描かれた。描かれた少女が誰なのか諸説あり、現代でも判明していない。この鮮明な青色は宝石ラピスラズリを砕いたものが使用されている。バロック期の特徴でもあるが、光をある一点から少女に当てることで、ドラマチックで感情的な印象を鑑賞者に持たせている。
17位 快楽の園
1503-04、ヒエロニムス・ボス。
マドリードにあるプラド美術館に所蔵されている。左にはアダムとイヴ、右には地獄、中央に裸体の人物が多く描かれ、左から過去、現在、未来を描いた作品だと言われている。宗教画と呼ぶには異様すぎるこの絵画は、いまだに何のために描かれた作品なのか判明していない。
18位 ミロのヴィーナス
古代ギリシャ時代、作者不明。
フランスのルーブル美術館に展示されている。ギリシャ神話に登場する美と愛と性をつかさどるアフロディーテだと考えられているが、詳細はさだかでない。
19位 アテナイの学堂
1509-10、ラファエロ。
バチカン教皇庁の壁に描かれているフレスコ画。プラトン、アリストテレスなどギリシャ時代の哲学者が描かれている。
20位 アダムの創造
1511年、ミケランジェロ。
アダムとイヴの「アダム」が神によって生命を吹き込まれる瞬間を描いた作品。ヴァチカン宮殿内のシスティーナ礼拝堂に描かれたフレスコ画。また、ミケランジェロはこの作品の他に「最後の審判」を礼拝堂の祭壇に描いている。
1位、そして20位にシスティーナ礼拝堂に描かれたミケランジェロのフレスコ画がランクイン。ギリシャ時代の美しい彫刻を最新の技術で復興させようとしたルネサンスの流れ、その頂点に君臨する作品が「アダムの創造」や「最後の審判」であり、美と哲学と技術がすべて重なって生まれた奇跡的な作品なのです。
「ピエタ」ふくめ、ぜひ、イタリアに訪れた際には、ローマの中にあるバチカン市国の芸術に触れてみてください。