ケイト・ブランシェットが13役を演じた映画「マニフェスト/Manifesto」が今年のアカデミー賞注目作品になる!
アカデミー賞注目作品「マニフェスト」のあらすじ&キャスト
ニュースキャスター、浮浪者、小学校の先生、工事現場の労働者などケイト・ブランシェットが13役を演じた映画「マニフェスト/Manifesto」の予告編が配信されました。
映画「マニフェスト」はドイツ出身のアーティストであるジュリアン・ローズフェルトが監督。2017年1月に開催されたサンダンス映画祭で世界で初めて上映されました。
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「マニフェスト」のあらすじ
映画「マニフェスト」はマニフェスト(宣言)の持つ可能性を探る
13人の異なる役を1人で演じるインスタレーション映画「マニフェスト/Manifesto」は映画の伝統、そして芸術家たちが残したマニフェストへ敬意を示した作品です。
また、オリジナルは映像作品ですが、映画として90分に編集されています。内容は20世紀に活躍したアーティストのマニフェスト、宣言をケイト・ブランシェット演じる13人のキャラクターの台詞として使うことで、マニフェストの持つパフォーマンス要素と政治的価値を探ることを目的としています。
アーティストの存在意義をも問う!
この映画が何を目的に制作されたのか、それは現代社会におけるアーティストの存在意義を探るところにあります。
マルクスからダダイズムのアーティストなどのマニフェストから引用
映画「マニフェスト」に登場する13人の人物が語るマニフェストは、未来派、ダダイズム、フルクサス、シュプレマティスム、シチュアシオニスト、ドグマ95などの芸術家たち、建築家、ダンサー、映画監督が過去に発言、発表したものです。
ポップアートのクレス・オルデンバーグ、デザイナーのイヴォンヌ・レイナー、抽象絵画のカジミール・マレーヴィチ、ダダイズムのアンドレ・ブルトン、エレーヌ・スターテバント、ミニマル・アートのソル・ルウィット、アメリカの映画監督ジム・ジャームッシュといった著名で後世に影響を与えたアーティストの発言を散りばめ、13人の登場人物が語ります。
「マニフェスト」キャスト&監督紹介
ケイト・ブランシェットが演じるのは学校の先生からニュースキャスターまで13役
学校の先生、人形師、ニュースキャスター、工場での労働者、ホームレスなど13人ものキャラクターを演じるのはオーストラリア出身の女優ケイト・ブランシェット。有名なマニフェストからあまり知られていないものまで、13人のキャラクターを通してドラマティックに語られます。
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監督、脚本、プロデューサーはドイツのベルリンで活動するジュリアン・ローズフェルト。2001年よりミュンヘンのファインアート学校の教壇にも立つアーティストです。
ACMIより依頼され制作
また、映画「マニフェスト」の元の作品であるインスタレーション「マニフェスト」はACMI(Australian Centre for the Moving Image Melbourne)より委託され、制作されました。
日本公開日はいつ?
まだ日本での公開日は決まっていません。出演者はハリウッドスターのケイト・ブランシェットですが、インスタレーションから生まれた映画なので、Bunkamuraのル・シネマなどアート系の映画を上映する映画館で公開されるでしょう。
ジュリアン・ローズフェルトが監督した映像作品「マニフェスト」は、マニフェストの持つパフォーマンスとしての要素、同時に政治的な重要性を明らかにするものです。
アーティストが若い頃に書いたマニフェストにはアートを通して世界を変えたいという願望だけでなく、アーティストの世代が持つ生の声が含まれています。
映画「マニフェスト」に引用されるパワフルで切迫したマニフェストは、何年も前にアーティストが情熱と信念を持って書いたものです。これらのマニフェストの真相を探ることで、言葉と感情は時間の流れを越えられるのか問題提起しています。
彼らのマニフェストは普遍的になり得るのか。そしてマニフェストを介在して政治、アート、生活はどのように変化していったのかを映画という媒体を通して描いているのです。