生産性を上げるために変えるべき習慣とは何か―
アメリカの経済誌フォーブスが掲載した記事「あなたの生産性を台無しにする8つの習慣」。一週間ですでに6万人がアクセスした注目度の高い記事である。
この記事では、日常生活や仕事における8つの習慣が生産性を下げていることに注目する。
では、その8つの習慣とは何か。
- ベッドでタブレットやスマートフォン、パソコンを使用する
- 衝動的にインターネットサーフィンをする
- 完璧主義
- ミーティング
- メールの保留
- スヌーズボタン
- マルチタスキング
- 仕事の先延ばし
以上の習慣だった。
多くの人がどれかしら当てはまるくらいに日常的な習慣が含まれている。
しかし、一握りのビジネスマンやスポーツマン、つまり自己管理能力の卓越した人間はすべての習慣を捨て去り、高い結果を出し続けている。
目先の欲を衝動的に選択するのか、それとも冷静に自己を見つめ、長く続く幸福を選択するのか ―― どちらが自分のためになるのかもう一度今から紹介する記事を通して、自分に問いかけてみよう。
「あなたの生産性を台無しにする8つの習慣」
悪い習慣ほどあなたの生産性を下げるものはありません。悪い習慣は、あなたが気づくまでじっくりと地を這うようにしてダメージを与えてゆきます。
悪い習慣はあなたの仕事を遅くし、正確性を下げ、クリエイティビティを削ってゆき、最終的に高いパフォーマンスを維持できなくなります。
習慣をコントロールすることは非常に重要なことなのです。
ミネソタ大学の研究結果によって、高い自己管理能力を持つ人は、自己管理ができない人よりも幸福度が高いことが判明しています。
それだけでなく、習慣をコントロールできなければさらなる悪い結果を引き起こします。
それでは、今から8つの変えるべき習慣を紹介します。
まずは日常的な8つの習慣を変えることで、自己管理能力を向上させましょう。その結果、生産性を上げ、幸福で楽しい生活が送れるようになれます。
目次
1. ベッドでスマホやタブレット、パソコンを使う
これは最も多くの人が気づいていない悪い習慣です。ベッドでスマホやタブレット、パソコンを使用することで、生産性が落ち、睡眠にも障害がでてきます。短い波長のブルーライトはあなたの気分や、活力、睡眠の度合いに重要な影響を与えます。
朝の太陽の光には、密度の濃いこのブルーライトが含まれています。このブルーライトを直接目で見ると、睡眠時に作られるホルモンであるメラトニンの発生を止め、危機感を覚えるような気分になります。午後になると、日光のブルーライトが減少し、体内のメラトニンが作られ始め、徐々に眠気が増してゆきます。
夜になると、脳が一切ブルーライトを必要としなくなり、ブルーライトに対して敏感になります。
私たちがむしろ夜によく使用するデバイス、つまりパソコンやタブレット、テレビ、スマートフォンは短い波長のブルーライトを発します。一方で、パソコンやスマートフォン、タブレットはあなたの顔を照らすように使用するので、このブルーライトの影響を受けやすいのです。
このようにブルーライトの影響を受けることで、メラトニンの発生を阻害し、睡眠の質が下がるばかりでなく、不眠症へとつながってゆきます。
多くの人が経験あると思いますが、短い睡眠は非常に生産性を下げるものです。対策としては、夕食の後には今例に挙げたデバイスを使用するのを止めましょう。
また、TVに関しては、画面から遠く離れているのであれば構いません。
2. 衝動的にインターネットサーフィンをする
目の前のことに対して完全に意識を向けるためには、その前に15分ほどの集中し続ける時間が必要です。一度意識が目の前のことに浸れば、「フロー」と呼ばれる生産性を上げる精神状態になります。
ある研究結果によれば、フロー状態の人間は、そうでない時より5倍生産性が向上します。
しかし、もしニュースやフェイスブック、スポーツの点数など別のことに気が向いてしまうとフロー状態から抜けてしまいます。つまり、再度フロー状態にするにはもう一度15分の集中した時間が必要なのです。
仕事に集中したり、しなかったりすることが頻繁にあれば、一度もフロー状態を経験せずに1日を過ごすことでしょう。
3. 完璧主義
ほとんどの小説家がキャラクターやあらすじを考えるのに数えきれない時間を費やしています。そして、書いた内容は次から次へと変えられてゆき、最終的に載らないページの方が多いのです。
なぜ彼らがそうするのか、それはアイデアをより良いものにするには時間が必要なことを知っているからです。
私たちは何か始めようとする時に臆病になりがちです。なぜなら、アイデアが完璧ではなく、これから作ろうとするものが必ずしも良いものだと確信できないからなのです。
しかし何も始めなければアイデアをさらに良いものへと進化させるチャンスはありません。あなたは何かを始めずに素晴らしいものを生み出したことがありますか?
小説家ジョディ・ピコーは、完璧主義の欠点を明確に表現しています。
「ダメなページを直すことはできるが、真っ白なページを直すことはできない。」
4. ミーティング
ミーティングほどあなたの大切な時間を大量に使ってしまうものはありません。
物凄く生産性の高い人間は、可能な限りミーティングを避けます。
彼らは知っているのです、ミーティングはやろうと思えば際限なく続いてゆくことを。
よって、どうしてもミーティングを避けられない時、彼らはミーティングの初めにあらゆる人にスケジュールを守るように伝えます。実はこの発言によって、あらゆる人が限られた時間で集中し、良いミーティングにしようと思うのです。
5. メールの保留
生産性の高い人は、受信したメールをそのまま保留にしません。
スケジュール通りにメールをチェックし、何よりも返信を最優先にします。返信を最優先事項にすることで、お客様に自分の存在をアピールするのです。
また、彼らは抱えている仕事が終わらない限り休みをとることはありません。
生産性の高い人は、メールをオートレスポンダー設定にして、いつメールをチェックするのか送り主にわかるようにしています。
6. スヌーズボタン
あなたが寝ている時、脳は複雑な一連のサイクルを繰り返しています。脳がサイクルを終わらせると、あなたに目覚めが訪れるのです。
なぜアラームが鳴る前に起きるのか、その理由は脳のサイクルが終了し、起きる準備が整ったからです。
スヌーズボタンを設定し、再び寝るとします。しかし、これでは脳によるサイクルは働かず、疲れとグラグラした感覚が残るだけです。
最も悪影響なのは、このグロッキーな感覚が何時間にも続くことです。
疲れがまだ残っていると感じたとしても、アラームが鳴って起きたならば、ベッドから出て、生産性な朝を過ごしましょう。
7. マルチタスキング
マルチタスキング、つまり並行作業は本当に生産性を台無しにします。
スタンフォード大学の研究によって、マルチタスキングは一度に1つのことをするよりも生産性を下げてしまうことが判明しました。
研究によれば、複数の科学実験を同時に行うと、一方に注意がいかなかったり、情報が思い出せなかったり、一つのことを終えても次に頭が切り替わらないようです。
2つのことを一度に行おうとしても、両方のことを同時に成功導くだけの容量が脳にはないのです。
では、マルチタスキングの能力が特別に備わっている人はいないのでしょうか?
スタンフォード大では、マルチタスキングが自分のパフォーマンスを向上させていると考える人たちを対象に実験を行いました。その結果、マルチタスキングの能力があると思っている人と、一度に1つの仕事をすることが好きな人では、同じ仕事でも一度に1つのことが好きな人の方が良い結果が出せたのです。
頻繁にマルチタスキングを行う人は、自分の考えを整理することが困難になり、無関係の情報を切り捨てることが難しく、ある仕事から別の仕事に切り替えるのに時間がかかり過ぎてしまいます。
8. 仕事を先延ばしする
私たちのメンタルには限界があります。このメンタルが擦り切れると、意志決定力や、生産性が急激に落ちてゆきます。
これを「decision fatigue(決定力の疲労)」と言います。重大な仕事などに怯え、すぐ取り掛からず、延ばしたままにしておくと、最終的には最もメンタルの擦り減った状態で重大な仕事に取り組むことになります。
「決定力の疲労」に打ち勝つためには、メンタルがまだ新鮮な朝の内に仕事を片付けましょう。
まとめ
今紹介したものの中には些細な習慣もあるかもしれません。しかし、一瞬の喜びを選ぶのか、それとも長く続く幸福を選ぶのか、この8つの習慣を捨てることで道のりは変わります。本当の幸せにたどり着くために、今日からぜひ悪い習慣を捨ててみましょう。
【参考記事】"Eight Bad Habits You Must Break To Be More Productive" Forbes