日本版『アナスタシア』が上演された場合、劇団四季か東宝か?
ここでは日本を代表するミュージカルカンパニー劇団四季と東宝が『アナスタシア』を上演した場合のお互いのメリット&デメリットをご紹介します。
ウエストエンド公演が決定!
さて、ブロードウェイ公演が今年から始まり、そして今日掲載されたPLAYBILLの記事によれば、今後2年間のうちにウエストエンドでの上演が開始されるとプロデューサーより発表されました。
国内ツアー&世界ツアー
さらに、来年にはアメリカ国内ツアーが始まり、さらにアナスタシアの公式Instagramでアジアやヨーロッパを含めた世界ツアーの計画も公開されています。
世界的人気「アナスタシア」の魅力
ウエストエンドまで来たら間違いなく日本でも上演されるでしょう。
トニー賞はもらえなくても興行収入は抜群
シアタークリエのミュージカル「ファンホーム」含め、トニー賞作品賞獲得作品は日本版としての上演が既定路線です。
しかし、トニー賞では2部門しかノミネートしなかった「アナスタシア」ですが、ブロードウェイのボックスオフィスではかなり好評。3月23日初演から3ヶ月経ってなおトニー賞作品部門に輝いた「ディア・エヴァン・ハンセン」と同じレベルの興行収入を記録しています。
おそらくディズニーアニメ作品以外のアニメーション映画で初のブロードウェイミュージカルとなった「アナスタシア」。劇場自体は小さめですが、ディズニープリンセス系ミュージカルと今のところは同じレベルのチケットの売れ方をしています。
ディズニーとの親和性
実は「アナスタシア」はディズニー製作ではありませんが、ディズニーから抜けたクリエイターたちが集結して生み出したアニメーション作品です。
どことなくディズニープリンセスに似ていたり、TSUTAYAでディズニーアニメコーナーに間違えて置かれたりするのは元ディズニーのクリエイターが作ったからなのです。
アニメーションと音楽のクオリティの高さが魅力
ですのでアニメーションとしてのクオリティが高く、また音楽にはブロードウェイで活躍していたステファン・フラハティ、映画界の巨匠デヴィッド・ニューマンを起用。
アカデミー賞では歌曲賞と作曲賞にノミネートされました。
国内ツアーに世界ツアー、さらにウエストエンド上演はトニー賞2部門ノミネートレベルの作品では異例です。
プリンセスもののミュージカルがどれだけ人気か、そしてアニメ「アナスタシア」の世界観&音楽がどれだけ人を魅了したかがわかります。
日本版でも同じくチケットは争奪戦になるでしょう。
劇団四季版「アナスタシア」メリット&デメリット
日本では今まで全てのディズニーミュージカルを劇団四季が製作し、上演してきました。
劇団四季版のメリットはロングラン公演ができる!
劇団四季が上演するメリットは常設の劇場を持ちロングラン公演できること、そして役者全体のレベルが高くて良くも悪くも世界観を壊さないところです。
劇団四季版のデメリットは最高の役×役者にはならないことがある
逆に、制度上スターが生まれにくく、突出した主役が出にくいという点がデメリットです。実写版のように舞台上でも昆夏美のベルが見てみたいですし、井上芳雄のファントムも見てみたい。その時代に最高の役者×最高の役という組み合わせが見られないのは残念すぎる。
東宝版「アナスタシア」メリット&デメリット
だからこそ、ディズニー作品ではないけれども、ディズニーとの親和性は高いミュージカル「アナスタシア」はぜひ東宝で上演してほしい。
東宝版のメリット
プリンセスらしいプリンセスを、昆夏美などスターの原石である若手ミュージカル女優が演じる姿を見てみたいのです。
東宝版のデメリット
「レ・ミゼラブル」ほどではありませんが、「アナスタシア」もアンサンブルの多い作品です。東宝のアンサンブルは差が激しく、作品にもよりますが全体的なレベルを求めると劇団四季に軍配が上がります。
東宝版でも劇団四季版でも言えることは、どちらにしても必ず人気が出るということです。
このサイトでは今後もミュージカル「アナスタシア」の最新情報や魅力をご紹介します!