「ナターシャ・ピエール・アンド・ザ・グレート・コメット・オブ・1812」 井上芳雄主演 曲・CD発売の可能性について
2019年1月に日本の東京芸術劇場で東宝により上演されるブロードウェイミュージカル「ナターシャ・ピエール・アンド・ザ・グレート・コメット・オブ・1812」のあらすじ・キャスト。曲(ソングナンバー)紹介。そしてCDやDVDの発売可能性についてご紹介します。
あらすじ
「ナターシャ・ピエール・アンド・ザ・グレート・コメット・オブ・1812」はレオ・トルストイの長編小説「戦争と平和」をミュージカル化した作品。作曲・作詞はデイブ・マロイ。ブロードウェイ版の演出はレイチェル・チャフキン。
ストーリーは第4巻まであるうちの第2巻、第5章を描いており。アナトーリとナターシャの恋。そして、ピエールが人生に意味を見出すシーンが軸になっています。
上演歴
「ナターシャ・ピエール・アンド・ザ・グレート・コメット・オブ・1812」は2017年のトニー賞で注目された作品ですが。初演は2012年、オフ・ブロードウェイのアルス・ノーヴァ劇場。2014年にはエクアドルの首都キトでスペイン語による上演。そして2015年にマサチューセッツ州ケンブリッジのアメリカン・レパートリー・シアター。さらに2016年11月ブロードウェイのインペリアル・シアターで上演を果たしました。
ブロードウェイ公演は2017年9月3日まで上演が続き、計32回のプレビュー。336回の公演にて幕を下ろしました。
ブロードウェイ公演ではアメリカン・レパートリー・シアター公演と同様に、プロセニアムアーチを隔てて舞台に客席をつくり、さらに客席に舞台をつくるという特殊な形式。テーブル付など面白い座席もありました。この劇場をつくるためにかかった予算は1,400万ドル。日本円にして15億円。
評価・感想
「ナターシャ・ピエール・アンド・ザ・グレート・コメット・オブ・1812」が評価される理由。それはユニークな舞台づくり。演出。実力派の主演の抜擢。などあらゆる面で観客の心を惹きつけるキャッチ―素質が備わっており。すべてのクオリティが高いことが考えられます。
オフ・ブロードウェイ版はドラマ・デスク・アワードで5部門にノミネート(作品賞・作曲賞・作詞賞・演出賞・衣装デザイン賞)。
トニー賞では主要部門は「ディア・エヴァン・ハンセン」に譲るかたちとなりました。しかし、「ディア・エヴァン・ハンセン」や「カムフロムアウェイ」を抜く最多12部門でノミネートを果たしました(作品賞・脚本賞・作曲賞・編曲賞・主演男優賞・主演女優賞・助演男優賞・舞台デザイン賞・衣裳デザイン賞・照明デザイン賞・演出賞・振付賞 ※太文字は受賞)。
全曲解説
「ナターシャ・ピエール・アンド・ザ・グレート・コメット・オブ・1812」の音楽について
デイブ・マロイの作曲した音楽は、ロシア民謡・クラシック・インディーロック・EDMをミックスさせており、「エレクトロポップ・オペラ」と呼ばれています。
また、特徴的なのはほとんどすべての出演者が演じるだけでなく、楽器を持っていること。オーケストラピットがあるのではなく、即興性にあふれた作品となっています。ちなみに、ブロードウェイ版の主演ジョシュ・グローバンはアコーディオンを弾いています。井上芳雄もアコーディオンで演奏するのでしょうか。
曲一覧
1幕
- 「プロローグ」アンサンブル
- 「ピエール」ピエール、アンサンブル
- 「モスクワ」マリヤ・ドミトリエヴナ、ナターシャ、ソーニャ
- 「ザ・プライベート・アンド・インティメイト・ライフ・オブ・ザ・ハウス」ボルコンスキィ、マリヤ・ボルコンスカヤ
- 「ナターシャ・アンド・ボルコンスキィ」マリヤ・ボルコンスカヤ、ナターシャ、ボルコンスキィ
- 「ノー・ワン・エルス」ナターシャ
- 「ザ・オペラ」ナターシャ、ソーニャ、マリヤ・ドミトリエヴナ、エレン、アンサンブル
- 「ナターシャ・アンド・アナトーリ」ナターシャ、アナトーリ
- 「ザ・デュエル」アナトーリ、ドーロホフ、ピエール、エレン、アンサンブル
- 「ダスト・アンド・アッシュ」ピエール、アンサンブル
- 「サンデー・モーニング」ナターシャ、ソーニャ、マリヤ・ドミトリエヴナ
- 「チャーミング」エレン
- 「ザ・ボール」ナターシャ、アナトーリ
2幕
- 「レターズ」ナターシャ, ピエール、マリヤ・ボルコンスカヤ、アナトーリ、アンサンブル
- 「ソーニャ・アンド・ナターシャ」ソーニャ、ナターシャ
- 「ソーニャ・アローン」ソーニャ
- 「プレパレイションズ」アナトーリ、ドーロホフ、ピエール
- 「バラガ」バラガ、アナトーリ、ドーロホフ、アンサンブル
- 「ザ・アブダクション」アンサンブル
- 「イン・マイ・ハウス」マリヤ・ドミトリエヴナ、ナターシャ、ソーニャ
- 「ア・コール・トゥ・ピエール」マリヤ・ドミトリエヴナ、ピエール
- 「ファインド・アナトーリ」ピエール、アナトーリ、エレン、ナターシャ
- 「ピエール・アンド・アナトーリ」ピエール、アナトーリ
- 「ナターシャ・ベリー・イル」ソーニャ
- 「ピエール・アンド・アンドレイ」アンドレイ、ピエール
- 「ピエール・アンド・ナターシャ」ピエール、ナターシャ
- 「ザ・グレート・コメット・オブ・1812」ピエール、アンサンブル
CD
ブロードウェイ、そしてオフ・ブロードウェイ版のCDはすでに発売されています。
楽曲がすべて素晴らしいので、日本での発売も期待してしまいますよね。ただ、ブロードウェイ作品は版権が厳しいのが事実です。
DVD
ブロードウェイ作品のDVD化はまれ。しかも日本版となればなかなか厳しいでしょう。
キャスト紹介
初演のオフ・ブロードウェイ版では音楽・脚本を手がけたデイブ・マロイがピエール役。2017年にミュージカル「アメリ」でタイトルロールを演じたフィリッパ・スーがナターシャ役を演じました。
ブロードウェイ版では歌手のジョシュ・グローバンがピエール役。デニー・ベントンがナターシャ役。二人ともブロードウェイデビュー作となり。トニー賞では共にノミネートされました。
- 生田絵梨花:ナターシャ・ロストフ(ニコライ・ロストフの妹)
- 井上芳雄:ピエール・ベズウーホフ伯爵(キーリル・ベズウーホフ伯爵の私生児、放蕩に耽りやすい。本作の主人公)
- アナトーリ・クラーギン公爵(ピエールの親戚、放蕩仲間。)
- ソーニャ・ロストフ(ニコライの又従兄妹)
- エレン・クラーギナ(アナトーリの姉。絶世の美女であり、ピエールの妻。放蕩生活三昧。)
- マリヤ・ドミトリエヴナ(ナターシャの祖母)
- フェージャ・ドーロホフ(アナトーリの友人)
- アンドレイ・ボルコンスキィ公爵(ピエールの親友であり、優秀な実務家。)
- マリヤ・ボルコンスカヤ(アンドレイの妹)
- バラガ(トロイカの運転手。アナトーリとナターシャの駆け落ちを手伝う。)
日本公演基本情報
上演スケジュール
2019年1月5
チケット
発売日未定。予想してみます。
- 先行抽選:10月16日
- 先行先着:10月28日
- 一般発売日:11月3日