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雪組「ファントム」感想 | だいきほの歌声に脱帽!宝塚初心者にこそ見て欲しいミュージカル


雪組「ファントム」感想 | だいきほの歌声に脱帽!宝塚初心者にこそ見て欲しいミュージカル

 

 

今回は、2019年1月より東京宝塚劇場で上演中の宝塚歌劇・雪組「ファントム」の感想をお届けします!!!

結論から言うと、もし当日券を取ろうか、DVDを買おうか迷っている人がこのブログを見ていたら迷わず買って欲しい。それぐらい素晴らしい作品でした!

 

※正月なので、門松がありました!開演のアナウンスではだいもんが「あけましておめでとうございます」と言っていました。

 

トップコンビがずば抜けてた

「ファントム」最高!今まで見た宝塚作品で一番感動したし、充実感がある。特に何が良かった?
全部と言いたいところだけど、素晴らしい曲を歌いこなすだいきほがずば抜けてた。もしこれが歌下手で演じられてたらすごく陳腐な話に感じてたかもしれない。
脚本も、音楽も、セットも、音響照明も、役者も、全て良くて、正直なんも言う事ない。とにかくスゲーって言うね。「お前は私のもの」で涙が溢れそうになった。
確かに。あの歌の間奏で「もし顔が醜くなかったら、、、」みたいなことを父親と冗談めかして話すシーンは本当に泣きそうになった。
エリックの最期のシーンもね。

 

「オペラ座の怪人」が苦手でも楽しめる

そもそもアンドリュー・ロイド・ウェバーの「オペラ座の怪人」が好きじゃないんですよ。だって、怪人に同情できないんだもん。登場人物を好きになれないって致命的。ブロードウェイで見たときはファントム素敵だなと思ったけど、それはあくまでも役者がよかったのであって、ファントム自体は好きになれない。そんな男の間でフラフラしているクリスティーヌはもっと好きになれない。
俺はロイド・ウェバー版も好きだけどな。
知ってる。好きだよね。

「ファントム」のエリックはめちゃめちゃ無邪気で、めちゃめちゃ可哀想だった。顔が醜いという、ただそれだけで色んなこと諦めなくちゃいけなくて、本当に不憫。抱きしめさせてもらいたくてたまらない。クリスティーヌもすごく好感が持てた。

ロイド・ウェバー版は、クリスティーヌを女として欲している思春期?みたいな男性の側面もある気がするけど、「ファントム」は純真だよね。母を求めていると言うか。これは脚本なのか、それともだいもんだからなのか。
みんなが、クリスティーヌを守ろうとしている。エリックは地獄のような地上の人々から、みんなは恐ろしい怪人から。両者ともこれがクリスティーヌのためだと信じているからこそ切ない。

 

エリック、めっちゃ良いやつじゃん

ってか、カルロッタが全て悪くない?
そうだね。あの人さえ大人しくしてれば何も起きなかったよ。
もし何も起きなかったら、顔が醜い人として生きる。それで終わり。でも、女性に母親を投影して、それを求める男性って上手くいかない物語が多い気がする。
カルロッタが何もしなかったら、エリックはクリスティーヌを連れ去らない訳で、物語が進まないよね。

でも、エリックがクリスティーヌを連れ去った理由が、窮地に陥った彼女を助けるためだから切ない。彼女のピンチを黙って見てられなくて、思わずオケピから身を乗り出して叫んじゃったんでしょ。めっちゃ良いやつじゃん。嫉妬とか無理やり自分のものにしてやろうと言う事じゃないんだよ。この辺がロイド・ウェバー版と違って私はすごく好きだ。

嫉妬や利己的なところがあまりないので、物語としてもシャンドンとファントムという二人の男性にクリスティーヌが挟まれるというよりは、ファントムの顔と愛の間に挟まれるクリスティーヌという描かれ方だった気がする。海外版とは終わり方が違うのも宝塚っぽくて良いよね。

 

宝塚初心者にこそ見て欲しい

宝塚の良さを知ってもらうためにも、宝塚初心者にこそ見て欲しいけど、絶対宝塚初心者にはチケットが回ってこないジレンマ。
確かに!チケット取るのまじで手こずった。
でも、宝塚ファンの人たちが楽しみにして大事にしている演目だと言うことが良くわかった
東宝でも上演し続けているし、宝塚ファンからもそれ以外のファンからも根強い支持があるのだろうね
配役も大事だね。すごく良いキャストで、宝塚の「ファントム」デビューができたと思う。
あと10回くらい見たいね。
当日券、、、(遠い目)
すでに宝塚からこんな注意が"当日券をお求めのお客様へ"

 

だいきほの歌声でストーリーに厚みが増す

宝塚のルールみたいなので作品の良さが消える瞬間がほとんどなかった。一箇所、天使の歌声っていう設定のはずのお母さんでずっこけたけどね。

それ以外は、宝塚だから番手で無理やりこの生徒を配役するというというのを俺は感じなかった。

歌うまも、そうじゃない人も、上手く補い合ってバランスの良い舞台が作り上げられていたと思う。最初や最後、途中途中にショーやダンスシーンを入れこんできて宝塚らしい華やかさがプラスされてて、むしろエンターテインメントとしてさらに楽しくなってた。
そして、トップ二人の歌唱力が高く、原曲の特徴や、良さみたいなものをそのまま味わうことができたのもこの充実感を占める大きな要因だと思う。
曲の歌詞やストーリーに説得力を持たせることができる歌声だった。それって、ミュージカルとして最高のことなんじゃないかなと思う。

 

望海風斗と礼真琴の違い

だいもん、どんどん歌上手くなってゆくね。元々上手かったけど。
だいもんの場合は、芝居の上達が歌の上達につながっていると思う。結局は芝居がちゃんとできるっていうことだと思う。
歌が上手いスターとして礼真琴もいるけど、二人はタイプが違うよね。だいもんは、まこっちゃんとは違って子役からやってた感はないんだけど、何をミュージカルで伝えるべきかわかっている気がする。歌詞、メロディー、感情のバランスが取れているので、聴いていて、見ていて見苦しくない。
まこっちゃんの場合は、役の後ろに「礼真琴というブランド」が見える。だいもんは自分というブランドをどう見せるかではなくて、役をどう見せるかを考えている感じ。舞台上で役に誠実に向き合っているというか。もちろんまこっちゃんが誠実じゃないって言っているわけじゃないよ。ただ、二人はプロデュースのベクトルが違うと思う。

 

雪組は若手の宝庫

トップが舞台上で役に誠実に向き合っている姿を見ているのか、雪の生徒は自分が自分がって感じじゃない。安心して見られるというか。
でもちゃんと目立っているのがすごいと思う。与えられた役(チャンス)をちゃんとものにしている。
縣千とか眞ノ宮るいとか、新人公演でメインキャスト、主役級の生徒が、アンサンブルに徹している。強豪揃いの中で、真摯に役や求められている役割に徹することこそ善であるみたいな感じじゃない?
今回は特に、外部の作品であり、宝塚でも人気の作品で、そういう姿勢で臨まないといけない作品だったんだなと思う。とにかく目立ってやろうみたいなことはできないと思う。それでもちゃんと存在感がある。華がある。
よく言っているけど、宝塚は脚本が翻案ものの方が良いと思う。というか、今まで良いと思った作品に共通しているのだけど。宝塚は一人一人が脚本にしっかり向き合う印象なので、良くない脚本は良くない作品に出来上がってしまうし、良い脚本はそのまま良い作品になる。音楽も大事だけど。
外部作品が良いか、自作が好きかは人ぞれぞれだと思う。「ルパン三世」好きだもん
あれも、キャラクターは元々確立しているからね。そういう元々あるものを表現するのが上手い気がする。
自作が良くない云々というのは、宝塚が今抱える作家に寄る問題が大きいから。素晴らしい作家がもし入ってきたら、素晴らしい自作ができると思うし。現に昔は菊田一夫がばんばんヒット作をつくっていた時代があるのであって、時代のニーズに合った新しい自作が作れる作家が入ったらその問題も解決すると思う。そういう作家を育てられるかという宝塚歌劇の問題もあるけど。

 

14,000円出せる舞台

最近はチケットがどんどん値上がりしていて、それに見合う作品なのか?と思う機会が多い。でも、今回の「ファントム」を見て、S席14,000円の舞台とはこういうものを言うんだなと思った。
それは本当にそうだわ。どこに出しても恥ずかしくない作品だった。他の東宝のラインナップに混ぜて、帝劇でそのまま上演しても、全く引けをとらないどころか、他作品を軽く凌駕する出来だったと思う。
さっき話した雪組のレベルの高さとも合間って、絶対に値段以上のものがあった「ファントム」は。
本当に。宝塚の「ファントム」はお値段以上。
10,000円以上の舞台って、海外作品の輸入税と、クオリティの高い役者によって作品の鮮度が落ちないという、2つのポイントが合わさってこの値段になると思うんだよ。

でも、今は「これで10,000円出すのどうなの?」って作品も多い。日本に届いたら「これ食べられるの?」ってくらい鮮度が落ちているみたいな。

私は海外作品が日本で上演されるときは日本上演ならではの良さを感じたいし、今回のファントムは海外そのままのものじゃなく、宝塚らしさを取り入れていたのが良かったんだと思うよ?

例えば海外から冷凍マグロを輸入してそれを寿司にして日本の客に出す、みたいな感覚かな。これは極端な例だけど、素材を活かしつつ日本人の口に合うようにアレンジするのは悪いことじゃ無い。そもそも日本に輸入して、日本人が演じて日本人が見る時点でオリジナルとは全く違うものになるはずだし、本当は輸入ミュージカルって翻訳じゃなく「翻案」のカテゴリーに入ると思う。

ただ、出された輸入マグロの寿司がめっちゃ鮮度落ちて不味くなってたらそりゃ怒るぞって話。

 

2番手スターとして輝く彩風さん

何か言い残したことはある?
彩風さんが2番手スターとして輝いていたことかな。
「お前は私のもの」はキーがあっていて、歌に少し不安があったので、安心した。
高いキーが合うんだね。
そうだね、低いキーになるとどうしてもね。フィナーレの「メロディ」で銀橋をメタリックな衣装で渡っているときは、挙動一つ一つに「カッコイイ」と思った。そしてカッコイイゲージが破壊された。
あのスタイルの良さはすごい武器だよね。生で見るたびに毎回びっくりする。
雪の次期トップはどうなることやら。

 


 

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