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宝塚や劇団四季のチケットにダイナミックプライシングを導入するメリット・デメリット


宝塚歌劇団や帝劇作品、劇団四季など人気ミュージカルや演劇のチケットに「ダイナミックプライシング」を導入するメリット・デメリット

 

今やコンサート、USJなどエンタメ業界でも導入され始めているダイナミックプライシング。

参考

試合日程、席種、市況、天候、個人の嗜好などに関するビッグデータ分析を基に試合. ごとの需要予測を行い、需要に応じたチケット価格の変更を自動的に行なう価格戦略。 動的価格設定や変動料金制ともいう。

先日開催されたコンサート「EXPERIENCE VOL.1」において同制度でのチケット発売がされたのですが、友人と買うタイミングが異なったことから同等の席種なのに値段に大きな開きがあり、不満で楽しめなかったという声があったようです。

すでに、ホテル業界や航空業界では当然のシステムで、

私も閑散期であれば宿泊直前まで待って、安くなるタイミングで買いますし、

航空券であれば埋まる直前は高くなりがちなのでできる限り前もって予約するようにしています。

皆さんも同じですよね?

また、すでにブロードウェイやウエストエンドのチケットでは、この日はすごく高くて、でも平日は安いみたいなことが結構あります。

では、現状の日本のステージ(宝塚や劇団四季)のチケットにダイナミックプライシングを導入した際の注意点や、メリット・デメリットについてあらためて考えてみたいと思います。

 

上限を決めないと、お金を持っていない人やエントリー層が見に行けなくなる。

最近のミュージカルブーム、それも宝塚歌劇団や劇団四季、帝国劇場で上演される「エリザベート」「レ・ミゼラブル」、それに「刀剣乱舞」などの2.5次元ミュージカルの人気はすさまじいですよね。

チケットも人気公演だと発売時間ちょうどに予約ボタンをクリックしても買えないケースも結構あります。

ただでさえ買いにくいチケットですから、現状ではもっと値段が上がることは間違いないです。

帝劇S席14,000円。

現状でも十分高いと思いますが、さらに金額が上がったら、初めてミュージカルを楽しみたい人は

「これだけ買いにくくて、しかも高い。やっぱりいいや。貴族の楽しみだ・・・」

となってしまうと思います。そのため上限を決めることが大切だと思います。

 

ブランド毀損のリスクがある

ミュージカルブームの昨今ですが、当然ながら席が埋まらない公演もあります。

だからと言って、帝劇のミュージカルで売れないからS席2,000円で売っていたら、そのミュージカルは2,000円にしないと人が入らない。

つまり、マーケット的な視点から言えば、

「2,000円の価値しかないミュージカル」

になります。

中々ミュージカルの価値を値段で表現することは憚られますが(思ってても「娯楽はプライスレスだ」的なムードがあって言いにくい)、

そういった印象・レッテルがいやおうなしに貼られることになります。

なので、「下限を決めないと不満が起きりやすい(ブランド毀損)」のです。

 

明確な理由なしに値段を設定すると、購入者側から不満が起こりやすい

ダイナミックプライシングのリスクとして、値段設定の理由を明示しないと、これまた「なぜこの日は安いの?(私は高く買ったのに)」という不満が起こりやすい点が挙げられます。

すでにダイナミックプライシングが導入されているプロ野球のチケットでは、日にちごとに「●●デー」といった感じで、その日がどういう日なのかが分かりやすく明示されています。

以下は西武ライオンズの例です。人気球団やゴールデンウィークなど混雑する日は「スーパープレミアム試合」、平日や過去のデータからそこまで人が来ない日は「バリュー試合」と設定されています。

スーパープレミアム~バリューとチケットの値段が安くなっています。

このようにあらかじめ「その日がどのような日なのか」明示されていると、値段の理由が明らかになるので不満が起こりにくいですよね。

 

人気公演で、土日、チケットも正規の値段だけど、最前列でラッキー!が起こりにくくなる

先日の明日海りお退団公演で、宝塚友の会の先行抽選で、SS席最前列(しかも土日)という所謂「神席」が当選したのですが、ダイナミックプライシングが導入されると、このラッキーから「正規の値段」が引かれることになります。

つまり、人気公演で、土日、「チケットも正規の値段だけど」、最前列でラッキー!が起こりにくくなるのです。

高い席だから、当然前の方だよね、となるので、先行抽選のドキドキ感はなくなるでしょう。

 

少しダイナミックプライシングのデメリットばかりお伝えしてしまったので、メリットもお伝えしたいと思います。

興行主の収益を最大化できる可能性がある

おそらく、昨今の宝塚歌劇ブームであれば、チケットを各席種1,000円上げても、満席になる公演が多いと思います。

東京宝塚劇場の座席数が2,069席なので、単純に1,000円上げると、1回の公演の収益が206万9千円増えることになります。

仮に40回公演だとすると、東京宝塚劇場で公演を行うと、収益が8,276万円上がることになります。

東京宝塚劇場では年間で9回ほど公演を行いますので、もし全公演満席となると、

年間で7億4,484万円収益が増えることになります。

宝塚大劇場も仮に、1,000円上げて、満席だとすると。×2倍(しかも宝塚大劇場の方が座席が多い)なので、20億に近い収益アップになります。

※計算間違っていたらごめんなさい

需要によって自動的に価格が上がるダイナミックプライシングを導入すれば、さらに収益は増えるかもしれません。

 

「チケットが高くて見に行けない」という人の需要を満たす可能性もある

もちろん満席になることが目標ですが、帝劇公演でも当日券が余っているケースがあるように、業界全体を見渡せば満席になるのはほんの少数の公演だと思います。

それでも、中々チケットの値段が下がらず、定価だから見に行くのやめようと思う方が多いと思います。

安くなれば見に行くのに、そもそもミュージカルのチケットって値段が高いから見に行けないという方の需要を満たすので、

多くの人に作品そのものを知ってもらえるという興行主・観客双方にメリットが生まれやすい仕組みでもあります。

 

「とりあえずチケット取る」という人が少なくなるため、ミュージカルを見る層の拡大につながりやすい

ミュージカル好きや、出演者のファンであれば、とにかく何度か見たいと思って、見に行けなそうな日でもとりあえず買っておくという挙動に出がちです。

そうなると、平日でも見に行けるけど、土日も買っておこうとなります。

そうなると、そこまでミュージカルについて詳しくないけど見に行きたい会社員の方などが、「とりあえず買っておくか勢」の影響で土日のチケットが買えないケースも出てきます。

また、USJは混雑期になるとダイナミックプライシングに基づいて、値段が上がるようです。(ちなみに、ディズニーの年パスは、混雑期は年パス除外日として設定されており入場できません。年に10日くらい。)

テーマパークの場合は、混雑期にたくさん人が訪れ、その日にしか来れない人が入場できない、乗り物に乗れないことを避けるため、ダイナミックプライシングを導入したり、年パス除外日を設定しています。

同じことがミュージカルにも言えると思います。

 

不正転売が起こりにくいかも

昨日も宝塚のチケットを不正転売していた人が捕まりましたね。

ダイナミックプライシングは不正転売にも効果があると言われていますが、正直これはメリット・デメリットあります。

不正転売に効果がある理由ですが、そもそもの値段が高いため、「高い料金で買う人の需要を満たしている」からです。

また、高いチケットだと、転売する側も、「こんなに高いチケット、本当に転売して買うのか?」という不安から購入を避ける可能性があります。

ただし、興行主が転売屋が不安になるような価格設定にするかどうかは疑問です。

明日海りおの退団公演のチケットが、転売サイトで1枚20万円~の価格で発売されているのを見たのですが、

宝塚歌劇団がSS席を20万円で売ることは中々考えにくいです。

また、高い値段で買うことが普通になると、販売元に関係なく「高い値段で売ることに対しても寛容」になってしまいかねない。。

なので、正直ダイナミックプライシングが不正転売に有効か?と聞かれても、完全にはYESと答えられないと思います。


 

すでに、海外では日にちによってチケットの値段が変化するケースも多いです。日本のミュージカル界や演劇界にもその波を受けて大手の興行主でもダイナミックプライシングが導入されるのでしょうか。

ちなみに、ダイナミックプライシングにも自動で設定されるのか、それとも事前に設定されるのかという違いがありますが、上記で話したことはどちらにも共通で言えると思います。

大事なのは、「ユーザー目線かどうか」で、ダイナミックプライシングを導入しても、各ユーザーにあったやり方があると思います。

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