ミュージカルのキャラクターやあらすじを、普段観劇しない人にも分かりやすく、ざっくり簡潔に解説する新シリーズです。
今回は、今更人に聞けないディズニーミュージカルの代表作『ライオンキング』
これさえ押さえておけば、あなたも『ライオンキング』マスター!
※今回の執筆は<妻>ではありません。
基本データ
『ライオンキング』(ファンの間の呼び名:LK)
ジャンル:ディズニーミュージカル
日本初演:1998年12月20日(浜松町「JR東日本アートセンター四季劇場春」)
日本での上演カンパニー:劇団四季
オリジナル・スタッフ:ジュリー・テイモア(演出)、エルトン・ジョン(作曲)、ティム・ライス(作詞)
登場人物・キャラクター
シンバ
- プライドランドの王であるムファサの息子
- 少年時代はやんちゃ。危険を恐れずに突進するわんぱく小僧。
- 父親のムファサとは友達のように仲が良い
- 幼馴染のナラとは親友。成長するにつれて恋心を抱いていく。
- 一度は過去に背中を向けて王国を去るが、実の叔父と対決する勇敢さを持つ
代表曲:「終わりなき夜」
故郷であるプライドランドを離れて気楽に暮らすシンバが、夜空を見上げてふと亡き父を思い出しながら歌うナンバー。
故郷が叔父のせいで荒れ果てたと知り、王としての自覚を取り戻して王国再建のために叔父に戦いを挑む。
ムファサ
- プライドランドを治める偉大な王
- 正義感にあふれ、王国の平和のために日々尽くしている
- 家庭では息子と妻を愛する良き父親。妻のサラビには頭が上がらない。
- 弟のスカーとはそりが合わず、どう接していいかわからずにいる
- 昔はシンバのようなやんちゃな子ライオンだった
代表曲:「お前の中に生きている」
幼いシンバに、「過去の偉大な王が夜空の上からお前を見守っている」と教える。
他にも「すべてのものは偉大な命の調和のよって結びついている」という生命の連環(サークル・オブ・ライフ)についても教えており、これが本作品の重要なメッセージとなっている。
ラフィキ
- プライドランドの呪術師をしているヒヒ
- ムファサやシンバを見守り、王国の繁栄を祈っている
- 年老いているが身体は身軽。杖で敵を倒す。
代表曲:「サークル・オブ・ライフ」
言わずと知れたライオンキングの代表曲。
有名な出だしの「ナァーツィゴンニャー♪」はアフリカのズールー語の歌詞。ラフィキは他にもズールー語で歌ったり観客に話しかけてきたりする。
ザズ
- ムファサの執事を務めるサイチョウ
- 執事なのにいつもシンバとナラの子守をさせられている
- やんちゃなシンバとナラに手を焼いている
- 新しい王となったスカーには、兄のように立派になるようにと説得する
- 某サファリパークのCMソングを歌うのでご注目!
代表曲:「朝の報告」
ムファサにプライドランドの朝の様子を報告するように言われ、ザズが高らかに歌い上げる。一生懸命歌って報告するけれど、結局シンバに狩りの練習相手にされて不憫なザズ。
ナラ
- シンバの幼馴染であるメスライオン
- シンバよりも機敏で気が強く、喧嘩に勝つのはいつもナラ
- お母さんと一緒にメスライオンたちの狩りに参加している
- スカーに結婚を迫られる。荒れ地となったプライドランドを救うために旅へ出る。
- 再会を果たしたシンバと恋に落ちる
代表曲:「シャドウランド」
1人で旅立つ決意を歌うナラのソロナンバー。
パワフルな歌声から、かわいらしいナラが力強さも秘めていることがわかる。
スカー
- ムファサの弟でシンバが生まれる前は王位継承第2位。
- 王位を狙っている
- 力強い兄とは正反対で身体能力は低いが、陰湿でずるがしこい
- 実の兄や幼い甥っ子にもひどい仕打ちをする残忍な性格
- ムファサを殺して念願の王となるが、国民から慕われず兄の幻におびえている
代表曲:「覚悟しろ」
スカーがハイエナたちをそそのかし、ムファサの暗殺を促すナンバー。
スカーの低音の歌声やハイエナのダンスがかっこよく、人気が高い曲。
ティモン
- はきはきとしゃべる世話焼きなミーアキャット
- 子どものシンバを助け、「ハクナマタタ」の生き方を教える
- 身体が小さいのでシンバにおどかされたり川に流されたり大変な目に遭いがち
- 相棒のプンバァには時々ひどい言葉を言うけれど信頼し合っている仲
プンバァ
- おっとりとしていて優しい、おねぇ口調のイボイノシシ
- 倒れているシンバをかわいそうに思い、ペットにしようとする
- おならがとっても臭い。戦うときは武器になる。
- ティモンとは性格が正反対だが、凸凹コンビで仲が良い
代表曲:「ハクナマタタ」
「心配ないさー!」でおなじみのナンバー。ティモンとプンバァの愉快な掛け合いに思わず笑みがこぼれる。
ティモンとプンバァのセリフは公演地ごとの方言を使用している。たとえば東京公演では江戸っ子口調、九州公演では博多弁でセリフをしゃべっている。
あらすじ/ストーリー(ネタバレ含む)
第一幕
広大なサバンナの動物王国、プライドランドに朝日が昇り、動物たちが国王<ムファサ>の息子である<シンバ>の誕生をお祝いします。
シンバは皆からの祝福と父からの深い愛を受け、やんちゃな子ライオンとして成長していきます。
一方、シンバの誕生を快く思わないものも居ました。
ムファサ王の弟である<スカー>は、自分の王位継承権が生まれたばかりのシンバに奪われたことを恨んでいました。
スカーは手下のハイエナたちを使い、シンバを騙して事故に見せかけたムファサの暗殺を実行します。自分を助けるためにムファサが死んだと思い込んで途方に暮れるシンバに、スカーは王国を出て遠くへ逃げろと責めるのでした。
力尽きて倒れたシンバは、愉快なコンビのティモンとプンバァに助けられます。
2匹も自分と同じようにはみ出し者で、彼らのモットーである「ハクナマタタ」を学び、シンバは暗い過去を封印して楽天的な青年へと成長するのでした。
第二幕
ムファサのいなくなった後のプライドランドは、スカーとハイエナたちに支配されて廃れていました。
王国の危機を救うため、若きメスライオンのナラは群れを離れて一人で助けを求める旅に出ます。
行きついた先で出会ったのは、子供の頃に死んだと思っていた幼馴染のシンバでした!
大人になってからの再会に喜ぶ2匹。次第に恋に落ちていきます。
ナラから王国の状況を聞き、胸が痛むシンバ。
「王として故郷に戻ってほしい」と頼まれますが、過去の事故のせいで現実に立ち向かうことができません。
苦悩するシンバの前に現れたのは、星空いっぱいに広がる父ムファサの幻影でした。
国王としての義務を果たすべく、シンバは勇気をもってスカーとの対決に挑みます。
そして再び平和が戻ったプライドランド。新たな王シンバの誕生により、サバンナの命の連環は再び回りだすのでした。
まとめ
元々はディズニーのアニメ映画であったライオンキング。
2019年には実写映画も公開され、話題になりました。
だれもが人生で一度は触れたことがある作品ではないでしょうか。
勧善懲悪の簡単なストーリーで、子供向けのミュージカルというイメージが強いかもしれませんが、大人が観てもグッとくるんです。
背中をそむけたくなるような辛い過去を乗り越えて、自分が進むべき道を見つけていくシンバの姿は、仕事や家庭で日々戦っている大人から見ても胸が熱くなります。
昨年は「劇団四季大好き力士」を自称する大相撲の前頭である北野勝富士が、本作品を鑑賞後に劇場のロビーでプロポーズをした「ライオンキング婚」もミュージカルファンの間で話題になりました!
観た後に人生の大きな決断を後押ししてくれるような、そんなパワフルなミュージカルです。
最後に劇団四季を含むミュージカルのチケット発売情報をカレンダー形式で表示してくれる、ミュージカルファン向けの最強アプリをご紹介します。
その名も「チケットカレンダー」です。
チケット争奪戦で一番難敵なのが「どうすればチケットの発売日を知ることができるか」だと考えています。
発売場所はわかっていても、チケット発売日は急に発表されます。
そのため、「今日実は発売日だったのか、知らなかった、、、」
ということがよくあります。
「チケットカレンダー」では、クレジットカードから公式サイトまであらゆるチケット情報をまとめて見られます。
例えば、東宝主催で上演された『マドモアゼル・モーツァルト』であれば先行抽選の情報がこのように掲載されています。
演劇・ミュージカルファンであればこの公演に限らずかなり使えますので、この記事を読む前にまずダウンロードしてみて、機能を試してみてください。