映画「ナチュラルウーマン」ネタバレ・あらすじ | アカデミー外国語映画賞!
2018年のアカデミー賞で見事に外国語映画賞を獲得した評判の高い映画「ナチュラルウーマン」。本作はトランスジェンダーの女性が社会的な圧力に向かい合う作品です。
この記事では、「ナチュラルウーマン」のネタバレ・あらすじ、そして見所をご紹介します。
「ナチュラルウーマン」とは
映画「ナチュラルウーマン」とは
(スペイン語のタイトルは「Una mujer fantástica」、英題は「A Fantastic Woman」)
2017年に公開されたチリの映画で、監督はセバスティアン・レリオ。
第67回ベルリン国際映画祭では、金熊賞の候補にもなりました。結果的には銀熊賞を獲得しています。
さらに、2018年のアカデミー賞ではチリの代表として選出。なんと外国語映画賞を獲得しました。
簡単なあらすじ
トランスジェンダーの女性が、最愛の人を失います。
その後、二人は年の差もあったことから、亡くなった最愛の人の親類からあらぬ疑いをかけられてしまいます。
トランスジェンダーの女性に対する親類からの偏見も強い中、自分自身のアイデンティティーを貫き通して生きようとする。
まさに、あらゆる人に勇気をくれるストーリーです。
キャスト
- ダニエラ・ベガ:マリーナ・ヴィダル
- フランシスコ・レジェス:オーランド
- ルイス・ニェッコ:ガボ
- アリン・クーペンヘイム:ソニア
- アンパロ・ノゲラ:アントニア
- ニコラ・サアベドラ:ブルーノ
- アントニア・セヘルス:アレッサンドラ
- トリニダード・ゴンザレス:ワンダ
- ネストル・カンティリャナ:ガストン
- アレハンドロ・ゴイク:医者役
評価・感想
ベルリン映画祭での評価
「ナチュラルウーマン」の初公開は2017年2月12日のベルリン国際映画祭。
ベルリン国際映画祭では優れた脚本に贈られる銀熊賞を獲得。また、LGBTやクィアをテーマにした映画に与えられるテディ賞を同時受賞。
アカデミー賞での評価
3月4日の夜にアカデミー賞の授賞式がありました。そこで、見事に外国語映画賞を獲得しています。
映画サイトでの評価
「ナチュラルウーマン」は様々なアワード。そして映画批評家から高評価を受けています。映画サイトRotten Tomatoesでは67人中9割が肯定的評価。アベレージスコアは8/10。レビューでは、「ファンタスティック・ウーマンはタイムリーに、とらえがたくもろい、繊細な主題を丁寧に扱っている」「悲しみと偏見を見事に描ききった」と書かれています。
各映画祭での受賞・ノミネート
- アカデミー賞:外国語映画賞
- ゴールデン・グローブ賞:外国語映画賞
- ベルリン国際映画祭:金熊賞、銀熊賞、テディ賞
- 放送映画批評家協会賞:外国語映画賞
- インディペンデント・スピリット賞:外国語映画賞
- カブール映画祭:グランプリ
※太文字が受賞
ネタバレ
年の差カップルのマリーナとオーランド
マリーナは歌手志望のウェイトレス。オーランドはマリーナよりも30歳以上年が離れた印刷会社の経営者。
ふたりは恋人であり、将来のことも考えていた。
最愛のオーランドが亡くなる
ある日、マリーナの誕生日を祝った午後。オーランドは深刻な病に倒れてしまう。
マリーナは緊急手術室に搬送されたオーランドの所へ向かうが、病院に着く直前息をひきとる。
親類に死の原因を疑われる
マリーナは最愛の人の死に悼むより先に、疑いの目で見られてしまう。医者とオーランドの親類はマリーナを信用していなかったのだ。
ある女性は、オーランドの死にマリーナがかかわっていないか探偵に調査を依頼する。
また、オーランドの前妻はマリーナが葬式に出るのを拒む。
さらに事態を悪化させるために、オーランドの息子はマリーナとオーランドの思い出を踏みにじる。
マリーナはトランスジェンダーの女性だった。彼女の性のアイデンティティーは、オーランドの親類にとって異常であり、受け入れがたいことだったのだ。
アイデンティティを守るために...
ジェンダーの問題にもぶつかったマリーナは、自分自身で生き続けるためにも、この圧力と戦う必要が生まれる。
今までと同じように自分のアイデンティティーを通し続けるため。
トランスジェンダーであり、生きる強さを持った、ありのままの自分で生きてゆこうとする。
- 脚本:セバスティアン・レリオ、ゴンサロ・マサ
- 音楽:マシュー・ハーバート
- 日本公開日:2018年2月24日
- 上映時間:104分