アントン・チェーホフの戯曲「かもめ」が映画化され2017年に公開!
この記事ではロシアの劇作家アントン・チェーホフの戯曲「かもめ」映画化についてご紹介します。
2017年のアカデミー賞は「ラ・ラ・ランド」と「ムーンライト」が主要な賞を獲得しましたが、2018年のアカデミー賞レースは混沌としそうです。
その中でも、注目されている映画がロシアの劇作家アントン・チェーホフの戯曲「かもめ」を映画化した「The Seagull」。
主人公ニーナ役には20歳にしてアカデミー主演女優賞ノミネート経験のあるシアーシャ・ローナン。
監督はブロードウェイミュージカル「春のめざめ/Spring Awakening」でトニー賞最優秀作品賞、脚本賞、作曲賞を獲得した演出家マイケル・メイヤーです。
この記事では映画「かもめ」についてご紹介します。
2017年公開の映画「かもめ/The Seagull」キャスト・あらすじ紹介
ロシアの劇作家アントン・チェーホフの戯曲「かもめ」を映画化した「The Seagull」。
今回の映画は演劇、映画界から一流の演出家、脚本家、キャストがそろっています。間違いなく、今年のアワードでも名前が上がるでしょう。
そこで、このサイトでは「かもめ/The Seagull」について徹底的にご紹介してゆきます。
監督はブロードウェイの演出家として活躍するマイケル・メイヤー
「春のめざめ」でトニー賞を受賞し、ブロードウェイミュージカル「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」「アメリカン・イディオット」「君は良い人、チャーリー・ブラウン」など数々の有名作品を演出してきました。
しかし、マイケル・メイヤーが最初に手がけたのはミュージカルや演劇ではなく映画でした。10代の頃に8ミリのカメラを所有し作品を作っていたのです。
しかし、ニューヨーク大学入学後は演劇の道へと進みました。
それでもオフ・ブロードウェイで演出家としてデビューしてから15年後の2004年に「この世の果ての家」で映画監督デビューします。
さらに『怪盗グルーのミニオン危機一発』のサウンドトラックに収録されていた「Happy」で全世界1,000万枚以上の売り上げを達成したシンガーソングライターのファレル・ウィリアムスがプロデュースするミュージカル映画「アトランティス」の監督にも決定しています。
映画「かもめ/The Seagull」キャスト紹介
マイケル・メイヤー監督の映画「かもめ/The Seagull」にはアカデミー主演女優賞ノミネート経験のあるシアーシャ・ローナンやアネット・ベニングなど実力派の俳優がそろいました。
ここでは主要キャストを経歴とともにご紹介します。
コンスタンチン・ガヴリーロヴィチ・トレープレフ:ビリー・ハウル
コンスタンチン・ガヴリーロヴィチ・トレープレフ、コスチャは作家志望の青年で物語の主人公の一人です。演じるのは27歳の俳優ビリー・ハウル。
@ScreenDaily
ビリー・ハウルについては今まで映画のわき役が多かったため、今回が初の大役となります。
ニーナ・ミハイロヴナ・ザレーチナヤ:シアーシャ・ローナン
コスチャの恋人であり、女優志望のニーナ役をアイルランド出身22歳のシアーシャ・ローナンが演じます。
@Vanity Fair
2007年公開の「つぐない」では13歳にしてアカデミー助演女優賞にノミネート。2015年公開の映画「ブルックリン」でもアカデミー賞やゴールデングローブ賞の主演女優賞にノミネートしました。
2011年にはジブリ映画「借りぐらしのアリエッティ」アリエッティの声も吹き替えています。
イリーナ・ニコラーエヴナ・アルカージナ:アネット・ベニング
コスチャの母親であるアルカージナを演じるのはアネット・ベニング。
@Hollywood Reporter
「アメリカン・ビューティー」「華麗なる恋の舞台で」と2度アカデミー主演女優賞にノミネートしています。
ボリス・アレクセーエヴィチ・トリゴーリン:コーリー・ストール
アルカージナの愛人トリゴーリンを演じるのはコーリー・ストール。
@Los Angeles Times
ブロードウェイからテレビドラマ「ハウス・オブ・カード 野望の階段」、映画「アントマン」まで幅広く活躍する俳優です。
ピョートル・ニコラーエヴィチ・ソーリン:ブライアン・デネビー
アルカージナの兄ソーリンを演じるのはブライアン・デネヒー。
@World News
プロとしての初舞台はチェーホフの「イワーノフ」。映画「ランボー」からテレビまで幅広く活躍するベテラン俳優です。
「セールスマンの死」「夜への長い旅路」などのブロードウェイ作品に出演し、トニー賞も受賞しています。
マリヤ・イリイニチナ・シャムラーエワ:エリザベス・モス
アルカージナの兄ソーリン家の娘マーシャ役はエリザベス・モス。
@Salon
海外人気ドラマ「マッドメン」ペギー・オルセン役や映画「17歳のカルテ」などに出演。
エヴゲーニイ・セルゲーエヴィチ・ドールン:ジョン・テニー
医師ドールン役にジョン・テニー。
海外ドラマ「クローザー」のFBI捜査官フリッツ・ハワード役として有名です。テレビだけでなく、映画「ラビット・ホール」「グリーン・ランタン」にも出演しています。
ポリーナ・アンドレーエヴナ・シャムラーエワ:メア・ウィニンガム
ソーリン家の支配人イリヤ・アファナーシエヴィチ・シャムラーエフの妻ポリーナ役を演じるのはメア・ウィニンガム。
@Broadway.com
子役として数多くの映画に出演後、「ER緊急救命室」「LAW & ORDER」「シックス・フィート・アンダー」「ボストン・リーガル」など有名テレビドラマに出演しています。
脚本はピューリッツァー賞戯曲部門にノミネートしたステファン・カラム
脚本家は2016年トニー賞の演劇作品賞を受賞した「The Humans」を手がけたステファン・カラム。
「The Humans」はトニー賞の演劇作品賞、主演男優賞、主演女優賞、舞台美術賞を獲得した作品です。ピューリッツァー賞戯曲部門にもノミネートしました。
@The New York Times
脚本家ステファン・カラムの特徴はこう評価されています、「カラムはアメリカ文化を通して観客を楽しませ、また心を強く動かすことに秀でている。また、平凡なキャラクターやプロットでも非常に面白いことができる脚本家である」。
映画「かもめ」のあらすじ
19世紀末ロシアを舞台に描かれる作家志望のトレープレフと女優を志すニーナの恋愛を通して、人間の真の姿を描いた演劇史に残る名作です。
チェーホフの戯曲「かもめ」は2008年にブロードウェイで上演されました。1896年にサンクトペテルブルクで初演を迎えてから100年以上の時が経ってもいまだに芸術家の感性を刺激し続けています。
@Playbill
今回の「かもめ」が観客にどのような影響を与えるのか、そしてアカデミー賞に演劇史に燦然と輝く名戯曲が再び光を解き放つのか。
このサイトでは今後も映画「かもめ」についてご紹介します。