宝塚といえばショー!演出家別にみる特徴と厳選おすすめ作品!
宝塚を語るうえで欠かせないのがショー作品。
生徒さんの個性が最大限に生かされる宝塚の醍醐味の一つです。
そんな素敵な作品を数多く生み出している演出家の先生には、それぞれ作品にも特徴があります。
お気に入りの作品を並べてみたら、全部同じ先生の作品だった…なんてことも!?
というわけで、今回は、現在主にショー作品を作っている演出家の先生のご紹介と共に、
“作品の特徴”を私のおすすめ作品と共にお届けいたします!
目次
酒井澄夫 先生(1959年入団) 出身大学:早稲田大学
クラシカルな雰囲気に華やかさとテンポをプラスした、いわゆる「王道」なショー作品。
主題歌が現在も歌い継がれている「セ・マニフィーク」や「セ・シャルマン!」等、数々の名作の作者。
日本物のショーも数多く作られ、宝塚の伝統的な作品の礎となっています。
おすすめ作品
レインボー・シャワー(1988年/月組)…傘を使ったプロローグは今でも古いファンに語り継がれる名作!
花の宝塚風土記-春の踊り-(2003年/月組)…民謡メドレーなど、聴きなれた曲が多く楽しい日本物!
岡田敬二 先生(1963年入団) 出身大学:早稲田大学
大人数の場面を多く使い、色彩豊かな見応えのある作品。「ショー」ではなく「レビュー」。
「ショー」は現代風、「レビュー」はクラシックというイメージですが、岡田先生の作品はまさに「レビュー」。
「ロマンチック・レビュー」と題されたシリーズは10作品を超えています。
岡田先生といえば色使い!衣装の色の組み合わせは絶品です。
おすすめ作品
ラ・カンタータ!(1994年/星組)…7色の衣装を使った60人のロケットは圧巻!
Rose Garden(2001年/雪組)…全編バラをモチーフにしており、曲もバラにちなんだ曲ばかり!
草野旦 先生(1966年入団) 出身大学:甲南大学
テーマ一貫性のプロ。さまざまな国の文化を取り入れた独自性のある作品。
ショーはフランスやイギリス、アメリカのイメージが多い中、
中南米のラテンやアフリカなどをテーマにした作品が多いのが草野先生。
ストーリー性のあるものや、1つのテーマをモチーフにした作品が多いのも特徴です。
おすすめ作品
ジャンクション24(1991年/花組)…全部が見逃せない、駅をテーマにした名作!
ヘミングウェイ・レビュー(1998年/星組)…作家ヘミングウェイの一生をテーマにした、ダンスたっぷりの作品。
三木章雄 先生(1971年入団) 出身大学:早稲田大学
サラリとかっこいい、異国情緒溢れるヨーロッパのラテン系ショー。
同じヨーロッパでも、王道なレビューやショーはフランス、イギリスの文化を取り入れていますが、
三木先生のショーは地中海付近の国をイメージしたものが多いのが特徴。
音楽のセレクトも秀逸で、思わず原曲を調べたくなるような素敵な曲がたくさん使われています。
おすすめ作品
美麗猫(2000年/星組)…猫をテーマに、色々なジャンルのダンスをふんだんに盛り込んだ作品。
ジャズマニア(2000年/月組)…有名なジャズ曲をたくさん使い、すべての場面がとにかくかっこいい!
中村暁 先生(1977年入団) 出身大学:早稲田大学
スピード感とノリの良い主題歌で盛り上がる、コンサートのような作品。
バウホール等の小劇場公演の演出や、ディナーショーも数多く手がけている中村先生。
テンポの良い主題歌と、生徒さんの魅力を生かし、且つ盛り上がるノリの良い場面が多く、コンサートを見ているような盛り上がる作品が多いのが特徴。
おすすめ作品
VIVA! FESTA!(2017年/宙組)…タイトルの通り祭り!プロローグから盛り上がる楽しい作品。
ESTRELLAS~星たち~(2019年/星組)…客席降りが多く、様々なジャンルの曲で盛り上がる作品。
石田昌也 先生(1986年入団) 出身大学:玉川大学
鉄板の宇宙服プロローグ。単純明快で親しみやすいショー。
宇宙服のような衣装のプロローグはお決まりのスタイルです。ストーリー性のある場面はわかりやすいものが多いので、初めて宝塚を観た人でも伝わりやすい内容に。
おすすめ作品
ハイパー・ステージ!(1994年/花組)…主題歌が栄えるプロローグが最高にかっこいい!
ワンダーランド(2005年/雪組)…クラシックな中詰、ワイルドなフィナーレナンバーと多彩な作品。
中村一徳 先生(1988年入団) 出身大学:同志社大学
舞台の端から端まで見逃せない、スターが主題歌を歌い継ぐプロローグは必見。
構成の形式がわりと定型化しているのは、石田先生と中村一徳先生でしょう。
プロローグはとにかく大人数!そして主題歌を歌い継ぐ!
他の場面も比較的大人数のものが多く、群舞が好きな方はかなり楽しめるでしょう。
使用する楽曲もジャンルが広いので、世代問わず楽しめるのではないでしょうか。
おすすめ作品
Dramatic “S”!(2017年/雪組)…全員が銀橋を駆け抜けるプロローグは迫力がありワクワクします。
Music Revolution!(2019年/雪組)…クールなプロローグがかっこよく、歌もダンスも盛り沢山の作品。
藤井大介 先生(1991年入団) 出身大学:日本大学
お披露目、退団公演といえば藤井作品。J-POPを取り入れた第一人者。
今やすっかり馴染んでいますが、宝塚のショーに新しい風を巻き起こしたのは間違いなく藤井先生。
「宝塚とJ-POPは合わない」という考えをよそに、ひたすら使い続け、やがて観客を慣れさせました(笑)。
主題歌や各場面もとにかく「現代風」。ちょっとびっくりするような構成でも、なぜかもう一回観たくなる。
小さい頃からご自身が宝塚ファンだったということもあってか、まさに「観客を楽しませるプロ」です。
おすすめ作品
Cocktail-カクテル-(2003年/花組)…主題歌がかわいい!ひたすらJ-POP!そして、泣けるショー。
EXCITER!!(2009・2010年/花組)…一度見たらクセになる。再演を繰り返す名作。
齋藤吉正先生(1994年入団) 出身大学:東京農業大学
「オタク」!?ある世界にどっぷり浸かりたいなら齋藤作品!!
舞台経験が一切無く、大学で化学を専攻中に劇団の演出助手に応募して入団という異色の齋藤先生。
型にとらわれることのない自由な作風が常に話題になっています。
まるでRPGのようなファンタジー要素の強い作品が多く、その世界観にあまり馴染みの無い方には
伝わりづらいかもしれませんが、その表現力は唯一無二です。
おすすめ作品
BLUE・MOON・BLUE -月明かりの赤い花-(2000年/月組)…衝撃のデビュー作。神秘的でドラマチックなショーは当時の話題に。
満天星大夜總会-THE STAR DUST PARTY-(2003年/宙組)…パンダが出てきたりアイドルが出てきたり、驚きの連発。
稲葉太地先生(2000年入団) 出身大学:日本大学
宝塚の伝統を受け継ぐ若きレビュー作家。生徒さんの個性に合わせた作品が好評。
平成入団の先生の中で、一番正統派の作品を作るのが稲葉先生。
生徒さんを自分の作品の型にはめるのではなく、生徒さんの魅力に合わせて型を変化させてくれるので、
多くのファンの支持を集めています。
おすすめ作品
パッショネイト宝塚!(2014年/星組)…ラテン系のショーの伝統を残しつつ、現代風に仕上げた名作。
クラシカル ビジュー(2017年/宙組)…宝塚の王道レビュー!上品且つテンポの良い、心地良い作品。
野口幸作 先生(2006年入団) 出身大学:日本大学
ご自身がジャニーズファンとのことで、中堅以下の男役さんが数名で歌い踊るアイドルグループのような場面があるのが特徴。
大劇場では北翔海莉、望海風斗、明日海りおと実力派トップスターのレビューを次々と手がけており、ファンからの評価も高く、この先が楽しみな演出家。
ポイント
THE ENTERTAINER!(2016年/星組)…。歌、ダンス、演技、ピアノと最強のトップスター北翔海莉の魅力をふんだんに盛り込んだショー。
SUPER VOYAGER!-希望の海へ-(2017年/雪組)…望海風斗、真彩希帆のトップコンビ大劇場お披露目のショー。航海をテーマに晴れやかな素敵な作品。
宝塚を語るうえでショー作品は欠かせません!
歌とダンスのみで展開されるショーは、お芝居に比べて肩の力を抜いて観劇できるので、
ショーを観るために劇場に通う方も多いのではないでしょうか。
演出家の先生の作風がわかると、ご贔屓の生徒さんがどの作品に当たるかドキドキしたり、
観劇のポイントがより多くなり、楽しみも増えると思います。
皆様もぜひ、お気に入りの先生や作品を見つけてみてください!
最後に宝塚歌劇団を含むミュージカルのチケット発売情報をカレンダー形式で表示してくれる、ミュージカルファン向けの最強アプリをご紹介します。
その名も「チケットカレンダー」です。
チケット争奪戦で一番難敵なのが「どうすればチケットの発売日を知ることができるか」だと考えています。
発売場所はわかっていても、チケット発売日は急に発表されます。
そのため、「今日実は発売日だったのか、知らなかった、、、」
ということがよくあります。
「チケットカレンダー」では、クレジットカードから公式サイトまであらゆるチケット情報をまとめて見られます。
例えば、東宝主催で上演された『マドモアゼル・モーツァルト』であれば先行抽選の情報がこのように掲載されています。
演劇・ミュージカルファンであればこの公演に限らずかなり使えますので、この記事を読む前にまずダウンロードしてみて、機能を試してみてください。