日曜日にLA映画批評家協会賞が発表され、「ムーンライト」が最優秀作品賞を受賞しました。
「ムーンライト」は監督賞含め、最多の4部門受賞。インディペンデント映画が各アワードで怒涛の勢いを見せています。
アカデミー最有力候補4作品
今回のアワードで受賞した作品は主に4つ。「Manchester by the Sea」「La La Land(ラ・ラ・ランド)」「OJ: Made in America」そして「Moonlight(ムーンライト)」です。
「ムーンライト」とは?!
「ムーンライト」はマイアミにある町リバティ・シティーに暮らす黒人の若いゲイの男性を描いた映画です。監督賞にバリー・ジェンキンス、助演男優賞にマハーシャラ・アリ、撮影賞にジェームズ・ラックストンが輝き、計4つの賞を受賞しました。
NY映画批評家協会賞でも監督賞など3部門受賞。
木曜日に発表された放送映画批評家協会賞では10作品にノミネートし、インディペンデント映画が受賞候補のインディペンデント・スピリット賞でも6部門でノミネートしています。
昨年作品賞、脚本賞を受賞した映画「Spotlight」はアカデミー賞でも作品と脚本賞を受賞しています。
脚本賞は「The Lobster」
「La La Land」は4部門で次点にあがり、音楽賞は受賞を果たしました。
また、意外にも脚本賞は「ムーンライト」でも「ラ・ラ・ランド」でもなく「The Lobster」が受賞。コリン・ファレルとレイチェル・ワイズ主演で、独身の男女が45分日以内に素敵な結婚相手を見つけなければ動物に変えられてしまうという話です。
次点は「Manchester by the Sea」のケネス・ローネガンでした。「Manchester by the Sea」は3部門で次点にあがっています。
また、授賞式で大きな喝采を浴びたのが「Certain Women」で助演女優賞に輝いたリリー・グラッドストーン。最有力候補と考えられていた「Manchester by the Sea」のミシェル・ウィリアムズをおさえての受賞です。
主演男優賞は「スター・ウォーズ」出演のアダム・ドライバー
主演男優賞は昨年公開された「スター・ウォーズ エピソード7」に出演のアダム・ドライバー(「Paterson」)が獲得しました。次点には「Manchester by the Sea」のケイシー・アフレック。
主演女優賞にはフランス人女優イザベル・ユペール
主演女優賞は「Elle」と「Things to Come」に出演したフランスのベテラン女優イザベル・ユペール。
ドキュメンタリー映画賞には「I Am Not Your Negro」
ドキュメンタリー賞として最有力候補にあげられている「O.J.: Made in America」は編集賞を受賞しましたが、ドキュメンタリー賞は「I Am Not Your Negro」の次点となりました。20世紀を代表する公民権運動家ジェイムズ・アーサー・ボールドウィンの未完作「Remember This House」をもとにして人種差別の真実を探し求める内容です。アカデミー賞でもこの2作が受賞候補の最有力でしょう。
アニメ賞には日本の「君の名は」
アニメ賞には日本で製作された「君の名は」が受賞しました。ディズニーアニメ「ズートピア」やピクサーの「ファインディング・ドリー」をおさえての受賞となりました。
外国語賞には韓国の「THE HANDMAIDEN」
イギリスの作家サラ・ウォーターズの小説『荊の城』を原案にした映画で、日本統治下の1930年代の韓国が舞台となっています。
今回のLA映画批評家協会賞ではアジアの作品や、女性監督の作品が受賞するなどLAらしいダイバシティに富んだラインナップとなりました。
日本人とすれば「君の名は」のアカデミー賞受賞はあるのか!?といった点が気になると思います。
私は十分にありえると考えています。
そのわけは関連記事にも書きましたので、ぜひチェックしてみてくださいね。