1月21日(土)公開の遠藤周作原作、マーティン・スコセッシ監督「沈黙-サイレンス-」。
すでに海外では公開が始まり、海外メディアでは毎日のように関連ニュースがリリースされ、高い注目を浴びています。
そこで今回の記事では、監督マーティン・スコセッシの作品を評価順にランキング化し、そこから「沈黙-サイレンス-」が面白いかどうかを検証してみたいと思います。
「沈黙-サイレンス-」について
映画「タクシー・ドライバー」「ギャング・オブ・ニューヨーク」「ディパーテッド」などの監督として有名なマーティン・スコセッシ。
スコセッシが遠藤周作の名作を原作に生み出した映画が今回の「沈黙-サイレンス-」。
キャストにはアンドリュー・ガーフィールド、リーアム・ニーソン、アダム・ドライバーなどの豪華ハリウッド・スターたちが出演しており、海外メディアでも毎日のように本作に関するニュースが配信されています。
日本でも1月21日の公開に先立ち、各メディアで取り上げられているのをご存知かもしれません。
そこで今回の記事では、最初にマーティン・スコセッシ作品を海外の映画ファンからの評価を基準に、ランキングにしてご紹介します。
すでに「沈黙-サイレンス-」も公開されており、評価の対象に入っているのです。
そこから、「沈黙-サイレンス-」がスコセッシ作品の中でもどのような評価を得ているのかを導き出したいと思います。
選考基準は「ロッテン・トマト」
そこで、今回は海外最大映画レビューサイト「ロッテン・トマト」の評価をもとにランキング化しました。
ロッテン・トマトでは、映画に対して肯定的な評価をした人の割合が作品の得点として表示されます。
また、批評家の評価「TOMATOMETER」と、一般の観客の評価「AUDIENCE SCORE」があります。
例えば、ディズニーアニメ映画「モアナと海の伝説」を例にしましょう。
批評家の得点「TOMATOMETER」は95%。
観客の得点「AUDIENCE SCORE」は92%です。
すなわち、批評家の95%は映画「モアナと海の伝説」に肯定的な評価をし、残りの5%は否定的な評価をした。
一方で、観客の92%が肯定的な評価をし、8%は否定的な評価をしたと判断できます。
記事では批評家の評価と、観客の評価を平均したパーセンテージを作品の得点としました。
そして、この記事ではこのように記載します。
Disney
★93.5% モアナと伝説の海(2016)
- レビュー数:40,367人
- 観客の評価:92%
- 海外批評家の評価:95%
- 日本人からの評価:/5
- 監督:ロン・クレメンツ&ジョン・マスカー「アラジン」「ヘラクレス」
- 役者(声優):アウリイ・クラヴァーリョ、ドウェイン・ジョンソン
つまり、100人が「モアナと海の伝説」を見れば、そのうちの93.5人くらいは肯定的な評価をする映画ということです。
※ちなみに、日本人の評価は日本で最もレビューの多い映画サイト「Yahoo!映画」を参考にしています。
そでは、まずマーティン・スコセッシ監督の作品ランキングをごらんください。
マーティン・スコセッシ監督作品ランキング
★63% ニューヨーク・ニューヨーク(1977)
- レビュー数:9,722人
- 観客の評価:59%
- 批評家の評価:67%
- 日本人の評価:3.33/5
- キャスト:ライザ・ミネリ、ロバート・デ・ニーロ、メアリー・ケイ・プレイス
解説
ニューヨークを舞台に、サックス奏者と歌手の恋を哀しく描いたラブ・ストーリー。
あらすじ
サックス吹きのジミーが、歌手をめざす女性フランシーヌと出会う。二人は惹かれあいながらも、自分の夢を実現するため別れてしまう。やがて、フランシーヌは大スターの道を歩み始めるが……。
★70.5% 救命士(1999)
- レビュー数:38,532人
- 観客の評価:70%
- 批評家の評価:71%
- 日本人の評価:2.65/5
- キャスト:ニコラス・ケイジ、パトリシア・アークエット、ジョン・グッドマン
解説
マーティン・スコセッシ監督&ニコラス・ケイジ主演のサスペンス・ドラマ。人の死を目の当たりにする救命士たちの姿を通し、現代の暗部を抉る。スコセッシ独特の、都会を舞台としたダークな映像美が秀逸。救急医療の最先端で闘う救命士フランク。無数の人々が為す術もなく死んでゆくのを見続けた彼は、やがて救えなかった患者たちの亡霊に悩まされてゆく。
★72% シャッターアイランド(2010)
- レビュー数:2,372,110人
- 観客の評価:76%
- 批評家の評価:68%
- 日本人の評価:3.51/5
- キャスト:レオナルド・ディカプリオ、マーク・ラファロ、ベン・キングスレー、ミシェル・ウィリアムズ
解説
『ディパーテッド』のマーティン・スコセッシ監督とレオナルド・ディカプリオが再びタッグを組んだ、不可解な事件が起きた孤島を舞台に、謎解きを展開する本格ミステリー大作。原作は『ミスティック・リバー』の著者、デニス・ルヘインの同名小説。主演のディカプリオが島を捜査する連邦保安官を演じ、『帰らない日々』のマーク・ラファロ、『ガンジー』のベン・キングズレーが共演。次々に浮かび上がる謎や、不気味な世界観から目が離せない。
あらすじ
精神を病んだ犯罪者の収容施設がある孤島、シャッター アイランド。厳重に管理された施設から、一人の女性患者が謎のメッセージを残して姿を消す。孤島で起きた不可解な失踪(しっそう)事件の担当になった連邦保安官のテディ・ダニエルズ(レオナルド・ディカプリオ)は、この孤島の怪しさに気付き始める……。
★76.5% ケープ・フィアー(1991)
- レビュー数:68,007人
- 観客の評価:77%
- 批評家の評価:76%
- 日本人の評価:3.58/5
- キャスト:ニコラス・ケイジ、パトリシア・アークエット、ジョン・グッドマン
あらすじ
出所したマックスは、自分を救えなかった弁護士一家に復讐の念を燃やしていた。彼は徐々に、弁護士の家庭に恐怖の魔の手を伸ばして行くのだった……。
解説
全身にイレズミを施したデ・ニーロが、復讐に燃える狂気の男を過剰とも思える演技で見せる。J・ルイスが恐怖に怯える娘を好演。ジョン・D・マクドナルド原作による「恐怖の岬」(62)のリメイク。
★77% クンドゥン(1997)
- レビュー数:11,663人
- 観客の評価:78%
- 批評家の評価:76%
- 日本人の評価:3.82/5
- キャスト:テンジン・トゥタブ・ツァロン
解説
名匠マーティン・スコセッシが、映画史上初めてダライ・ラマ14世の半生にスポットを当てた野心作。ダライ・ラマ14世の転生者である少年を発見し、彼がチベットを脱出してインドへ亡命するまでの22年間を、歴史的事実に即して描いてゆく。スコセッシが紡ぐ、壮麗で幻想的な映像も秀逸。
あらすじ
1937年、チベットのある寒村に長旅を続ける僧侶が訪れた。彼らの目的は4年前に逝去した、ダライ・ラマ13世の生まれ変わりを探すこと。そこで彼らはハモという名の幼子に出会う。彼こそが、“慈悲の仏陀・観音菩薩”の生まれ変わり、ダライ・ラマ14世と僧侶たちは確信する・・・。
アワード
- アカデミー賞ノミネート:作曲賞、美術賞、撮影賞、衣裳デザイン賞
★77.5% 沈黙-サイレンス-(2016)
- レビュー数:14,437人
- 観客の評価:71%
- 批評家の評価:84%
- キャスト:アンドリュー・ガーフィールド、リーアム・ニーソン、アダム・ドライバー、浅野忠信、窪塚洋介、イッセー尾形
あらすじ
17世紀、江戸初期。幕府による激しいキリシタン弾圧下の長崎。日本で捕えられ棄教 (信仰を捨てる事)したとされる高名な宣教師フェレイラを追い、弟子のロドリゴとガルペは 日本人キチジローの手引きでマカオから長崎へと潜入する。 日本にたどりついた彼らは想像を絶する光景に驚愕しつつも、その中で弾圧を逃れた“隠れキリシタン”と呼ばれる日本人らと出会う。それも束の間、幕府の取締りは厳しさを増し、キチジローの裏切りにより遂にロドリゴらも囚われの身に。頑ななロドリゴに対し、長崎奉行の 井上筑後守は「お前のせいでキリシタンどもが苦しむのだ」と棄教を迫る。そして次々と犠牲になる人々― 守るべきは大いなる信念か、目の前の弱々しい命か。心に迷いが生じた事でわかった、強いと疑わなかった自分自身の弱さ。追い詰められた彼の決断とは―
★78% エイジ・オブ・イノセンス/汚れなき情事(1993)
- レビュー数:23,555人
- 観客の評価:76%
- 批評家の評価:80%
- 日本人の評価:3.23/5
- キャスト:ダニエル・デイ=ルイス、ミシェル・ファイファー、ウィノナ・ライダー
解説
19世紀後半のNY社交界を舞台に繰り広げられる、貴族階級からはみ出た伯爵夫人と、その幼なじみの弁護士の静かな恋愛を、イーディス・ウォートンの原作に基づいたM・スコセッシが描いた作品。
あらすじ
オペラ観賞に訪れた弁護士のニューランドは、幼なじみの伯爵夫人エレンに再会する。彼女には離婚を認めようとしない夫がいて、彼にも婚約者がいた。そんな状況の中で、奔放な彼女にニューランドは心惹かれていく……。
アワード
- アカデミー賞受賞:衣裳デザイン賞
★78% ギャング・オブ・ニューヨーク(2002)
- レビュー数:292,696人
- 観客の評価:81%
- 批評家の評価:75%
- 日本人の評価:3.19/5
- キャスト:レオナルド・ディカプリオ、キャメロン・ディアス、ダニエル・デイ=ルイス、リーアム・ニーソン
あらすじ
1846年、ニューヨークのファイブ・ポインツでは、アメリカ生まれの住人たちの組織“ネイティブズ”とアイルランド移民たちの組織“デッド・ラビッツ”が対立している。幼少のアムステルダムは、神父でデッド・ラビッツのボスである父親を敵のボス、ビリーに殺された。アムステルダムは投獄され、復讐を誓いながら15年の歳月が過ぎる。アムステルダムが帰ってきたファイブ・ポインツは、ネイティブズに仕切られ腐敗していた。デッド・ラビッツは既に壊滅している。それでもアムステルダムは復讐のため素性を隠しビリーの組織に潜り込んだ。やがてジェニーという女に出会い、次第に惹かれていくのだが…。
アワード
- 作品賞、監督賞、主演男優賞、脚本賞、撮影賞、編集賞、美術賞、衣装デザイン賞、歌曲賞、録音賞
★79.5% ウルフ・オブ・ウォールストリート(2013)
- レビュー数:178,051人
- 観客の評価:82%
- 批評家の評価:77%
- 日本人の評価:2.98/5
- キャスト:レオナルド・ディカプリオ、マーゴット・ロビー、ジョナ・ヒル、マシュー・マコノヒー、ジョン・ファヴロー
解説
実在の株式ブローカー、ジョーダン・ベルフォートの回想録を映画化した実録ドラマ。1980年代から1990年代のウォール街で、若くして大金を稼ぎ、その後証券詐欺の容疑で逮捕された彼の栄枯盛衰を見つめていく。監督と主演は『ディパーテッド』『シャッター アイランド』などでコンビを組んできた、マーティン・スコセッシとレオナルド・ディカプリオ。事実とは思えないほどのジョーダンのエピソードもさることながら、ジョナ・ヒルやマシュー・マコノヒーら、実力派の共演にも注目。
あらすじ
学歴や人脈もないまま、22歳でウォール街の投資銀行で働きだしたジョーダン・ベルフォート(レオナルド・ディカプリオ)。巧みな話術で人々の心を瞬く間につかみ、斬新なアイデアを次々と繰り出しては業績を上げ、猛烈なスピードで成り上がっていく。そして26歳で証券会社を設立し、約49億円もの年収を得るまでに。富と名声を一気に手に入れ、ウォール街のウルフという異名で呼ばれるようになった彼は、浪費の限りを尽くして世間の話題を集めていく。しかし、その先には思いがけない転落が待ち受けていた。
アワード
- アカデミー賞ノミネート:作品賞、監督賞、主演男優賞、助演男優賞、脚色賞
★80.5% ザ・ローリング・ストーンズ シャイン・ア・ライト(2008)
- レビュー数:37,277人
- 観客の評価:74%
- 批評家の評価:87%
- 日本人の評価:4.41/5
解説
2006年秋、ニューヨークのビーコン・シアターで行われたザ・ローリング・ストーンズのライブを、マーティン・スコセッシ監督が撮ったドキュメンタリー。収容人数2,800人の劇場を舞台に、世界一の撮影スタッフがあらゆる機材を駆使し、ライブの全体像から舞台裏までを映しだす。ジャック・ホワイトやバディ・ガイ、クリスティーナ・アギレラという豪華ゲストとの競演や、40年以上にわたり第一線を走り続けてきたザ・ローリング・ストーンズの迫力あるパフォーマンスを楽しめる。
あらすじ
ザ・ローリング・ストーンズの熱狂的ファンであるマーティン・スコセッシ監督は、彼らのみなぎるエネルギーをとらえるべく世界一の撮影チームを率いてライブ撮影へと挑む。舞台となるのは、2006年秋にニューヨークのビーコン・シアターで行なわれたライブ。18台以上ものカメラを駆使し、コンサートの全体像から舞台裏まで映し出していく。
★81.5% ハスラー2(1986)
- レビュー数:45,669人
- 観客の評価:73%
- 批評家の評価:90%
- 日本人の評価:3.56/5
- キャスト:ポール・ニューマン、トム・クルーズ、メアリー・エリザベス・マストラントニオ
あらすじ
P・ニューマン主演による名作「ハスラー」の続編。かつてのハスラー、エディは、あのミネソタ・ファッツとの死闘から25年が経ち、今はもう50代。現在は現役を離れ、シカゴを根城に気ままな生活を送っていた。そんな彼の目に、顔に似合わぬ鋭いキューさばきで容赦なく相手を打ち負かしているビンセントという若いハスラーの姿が止まった。彼の姿に若い頃の自分を重ねるエディ。彼はこの若者を、自分の手で最高のハスラーに育て上げようと決心するのだが……。
アワード
- アカデミー賞受賞:主演男優賞
- アカデミー賞ノミネート:助演女優賞
83% 最後の誘惑(1988)
- レビュー数:35,575人
- 観客の評価:84%
- 批評家の評価:82%
- 日本人の評価:2.98/5
- キャスト:ウィレム・デフォー、ハーヴェイ・カイテル、バーバラ・ハーシー、デヴィッド・ボウイ
あらすじ
紀元前1世紀のパレスチナ。神への到達を目指すナザレのイエスは、神からの啓示を待ちわびていたが、ユダの裏切りによりゴルゴダの丘で十字架にはりつけにされる。そこでイエスは、生々しい幻覚を見るが……。
★83% アビエイター(2004)
- レビュー数:206,600人
- 観客の評価:79%
- 批評家の評価:87%
- 日本人の評価:2.98/5
- キャスト:レオナルド・ディカプリオ、ケイト・ブランシェット、ケイト・ベッキンセイル、アラン・アルダ、ジュード・ロウ
解説
巨匠マーティン・スコセッシ監督がレオナルド・ディカプリオを主演に迎え、富豪ハワード・ヒューズの半生を描く伝記映画。第62回ゴールデン・グローブ賞作品賞を受賞した名作。ハワードが愛した女性をケイト・ブランシェットとケイト・ベッキンセールが演じる。次第に心を病んでいくハワード・ヒューズを演じるディカプリオの迫真の演技は必見。
あらすじ
父親が他界し、その巨万の富を受け継いだハワード・ヒューズ(レオナルド・ディカプリオ)は、ハリウッドに進出、映画『地獄の天使』の撮影を開始する。
アワード
- アカデミー賞受賞:助演女優賞、撮影賞、編集賞、美術賞、衣装デザイン賞
- アカデミー賞ノミネート:作品賞、主演男優賞、助演男優賞、監督賞、脚本賞、音響賞
★86% ヒューゴの不思議な発明(2011)
- レビュー数:81,541人
- 観客の評価:78%
- 批評家の評価:94%
- 日本人の評価:3.31/5
- キャスト:ベン・キングズレー、エイサ・バターフィールド、クロエ・グレース・モレッツ、ジュード・ロウ
解説
オスカー受賞作『ディパーテッド』など数々の傑作で知られる世界的巨匠、マーティン・スコセッシ監督が初めて3Dでの撮影に挑んだ本格ファンタジー。世界各国でベストセラーとなったブライアン・セルズニックの小説を原作に、父親が残した機械人形に隠された秘密を探る少年の冒険を描く。主演は『縞模様のパジャマの少年』のエイサ・バターフィールドと、『モールス』のクロエ・グレース・モレッツ。共演にはジュード・ロウ、『ブルーノ』のサシャ・バロン・コーエン、ベン・キングズレーら豪華な顔ぶれがそろう。
あらすじ
1930年代のパリ。駅の時計台にひそかに住む孤児の少年ヒューゴ(エイサ・バターフィールド)の唯一の友達は、亡き父が残した機械人形だった。壊れたままの人形の秘密を探る過程で、彼は不思議な少女イザベル(クロエ・グレース・モレッツ)とジョルジュ(ベン・キングズレー)に出会う。やがてヒューゴは、機械人形にはそれぞれの人生ばかりか、世界の運命すらも変化させてしまう秘密があることに気付き……。
アワード
- アカデミー賞受賞:撮影賞、美術賞、視覚効果賞、音響編集賞、録音賞
- アカデミー賞ノミネート:作品賞、監督賞、脚色賞、編集賞、作曲賞、衣裳デザイン賞
★86.5% カジノ(1995)
- レビュー数:283,931人
- 観客の評価:93%
- 批評家の評価:80%
- 日本人の評価:4.02/5
- キャスト:ロバート・デ・ニーロ、シャロン・ストーン、ジョー・ペシ、ジェームズ・ウッズ
あらすじ
賭博の才を買われてヴェガスのカジノの経営をまかされる事になるサム・ロススティーン。カジノは売り上げを伸ばし、バックについている組織への上納金も増えていく。美しい女ハスラー、ジンジャーを見初めたサムは彼女と結婚し、生活は順風満帆のように見えた。しかしサムの長年の盟友ニッキーがヴェガスに乗り込んで来た事から事態は急変する。暴力的で破壊衝動の強いニッキーは次々とトラブルを引き起こし、それはカジノの経営にも少なからず影響を及ぼしはじめていた……。
★88.5% アフター・アワーズ(1985)
- レビュー数:21,686人
- 観客の評価:87%
- 批評家の評価:90%
- 日本人の評価:3.80/5
- キャスト:グリフィン・ダン、ロザンナ・アークエット、テリー・ガー
解説
仕事帰りのサラリーマンが体験する奇妙な一夜を、ダイナミックに描いたブラック・コメディの傑作。次々に現れる不可解な登場人物とシチュエーション、そしてそれに翻弄され続ける主人公。やっとトラブルから解放されたと思いきやもう翌朝、出勤時間になってましたとサ、という皮肉なオチまで一気に映像が突っ走る。
アワード
- カンヌ国際映画祭受賞:監督賞
★89.5% キング・オブ・コメディ(1983)
- レビュー数:26,313人
- 観客の評価:89%
- 批評家の評価:90%
- 日本人の評価:4.07/5
- キャスト:ロバート・デ・ニーロ、ジェリー・ルイス、サンドラ・バーンハード
解説
スターを夢見るコメディアンの卵デ・ニーロが人気コメディアンのルイスを誘拐、彼の命をタテにして一晩だけのTV出演を強要する。「タクシードライバー」のスコセッシ=デ・ニーロコンビで、願望実現のために常軌を逸する男と現代社会に息づくささやかな狂気をリアルに描いた作品。
★91.5% ミーン・ストリート(1973)
- レビュー数:54,084人
- 観客の評価:85%
- 批評家の評価:98%
- 日本人の評価:3.19/5
- キャスト:ロバート・デ・ニーロ、ハーヴェイ・カイテル
解説
後の「タクシードライバー」に通じるマーティン・スコセッシ、ロバート・デ・ニーロ、コンビによるダークな青春群像劇。
あらすじ
もうすぐ30歳になろうというのに定職につかず、ぶらぶらと遊び歩いているチャーリーと、彼の悪友の短気でだらしがなく嫌われ者のジョニー。やくざな金貸しの叔父を持つチャーリーはそんな生活に区切りを付けそろそろ腰を据えようとしていたが、そんな事をまるで気にかけず勝手気ままに行動するジョニーに苛立ちを隠せなくなる……。
アワード
- 全米映画批評家協会賞受賞:助演男優賞
★92.5% ディパーテッド(2006)
- レビュー数:734,919人
- 観客の評価:94%
- 批評家の評価:91%
- 日本人の評価:3.19/5
- キャスト:レオナルド・ディカプリオ、マット・デイモン、ジャック・ニコルソン、マーティン・シーン、マーク・ウォルバーグ
解説
巨匠マーティン・スコセッシが、香港映画『インファナル・アフェア』をリメイクしたアクションサスペンス。マフィアに潜入した警察官と、警察に潜入したマフィアの死闘がスリリングに描かれる。レオナルド・ディカプリオとマット・デイモンが主人公の警察官とマフィアをそれぞれ熱演。名優ジャック・ニコルソンがマフィアのボス役で脇を固める。ボストンを舞台に描かれた本作は、スコセッシ監督らしいバイオレンスシーンと、敵対組織に潜入した男ふたりの心理描写に注目。
あらすじ
犯罪者の一族に生まれたビリー(レオナルド・ディカプリオ)は、自らの生い立ちと決別するため警察官を志し、優秀な成績で警察学校を卒業。しかし、警察に入るなり、彼はマフィアへの潜入捜査を命じられる。一方、マフィアのボス、コステロ(ジャック・ニコルソン)にかわいがられて育ったコリン(マット・デイモン)は、内通者となるためコステロの指示で警察官になる。
アワード
- アカデミー賞受賞:作品賞、監督賞、脚色賞、編集賞
- アカデミー賞ノミネート:助演男優賞
★95% レイジング・ブル(1980)
- レビュー数:130,247人
- 観客の評価:93%
- 批評家の評価:97%
- 日本人の評価:3.87/5
- キャスト:ロバート・デ・ニーロ、キャシー・モリアーティ、ジョー・ペシ
解説
実在のミドル級ボクサー、ジェイク・ラモッタの栄光と挫折の半生。試合シーンの壮絶な迫力は筆舌に尽くし難く、ボクシング映画としてのクォリティも高いが、あくまでも作品の根底にあるのは、自らの猜疑心によって妻や弟を失う男を描いた人間ドラマ。引退後のシーンのため体重を25キロ増やしてまで破滅型の主人公を演じきったデ・ニーロはアカデミー主演男優賞を受賞。全編のほとんどを占める白黒画面も美しい。
アワード
- アカデミー賞受賞:主演男優賞、編集賞
- アカデミー賞ノミネート:作品賞/監督賞/助演男優賞/助演女優賞/撮影賞/音響賞
★96% タクシー・ドライバー(1976)
- レビュー数:257,197人
- 観客の評価:93%
- 批評家の評価:99%
- 日本人の評価:4.00/5
- キャスト:ロバート・デ・ニーロ、ジョディ・フォスター、シビル・シェパード
解説
ニューヨークの夜を走るひとりのタクシードライバーを主人公に、現代都市に潜む狂気と混乱を描き出した傑作。
あらすじ
ベトナム帰りの青年トラヴィス・ビックルは夜の街をタクシーで流しながら、世界の不浄さに苛立ちを感じていた。大統領候補の選挙事務所に勤めるベッツィと親しくなるトラヴィスだったが、彼女をポルノ映画館に誘ったことで絶交されてしまう。やがて、闇ルートから銃を手に入れたトラヴィスは自己鍛錬を始めるが、そんな彼の胸中にひとつの計画が沸き上がる……。
アワード
- カンヌ国際映画祭:パルム・ドール
- アカデミー賞ノミネート:作品賞、主演男優賞、助演女優賞、作曲賞
96.5% グッドフェローズ(1990)
- レビュー数:426,334人
- 観客の評価:97%
- 批評家の評価:96%
- 日本人の評価:3.91/5
- キャスト:レイ・リオッタ、ロバート・デ・ニーロ、ジョー・ペシ、ロレイン・ブラッコ
解説
実在の人物をモデルに、少年の頃からギャングに憧れ、その仲間入りを果たした一人の男の波瀾に満ちた半生を、主人公のモノローグを織り込みながら描いた犯罪ドラマ。
アワード
- ヴェネツィア国際映画祭:銀獅子賞(監督賞)
- アカデミー賞受賞:助演男優賞
- アカデミー賞ノミネート:作品賞、監督賞、助演女優賞
いかがでしたでしょうか。
注目の「沈黙-サイレンス-」は77.5%。100人見たら78人くらいは肯定的な評価、残りの22人は否定的な評価をしていることがわかりました。
テーマは深いが、描き方に納得できない作品
ただし、特に気になるのが観客の評価。71%しかないというのは、スコセッシ作品の中でも低いのが実情です。
観客の評価よりも批評家の評価が高い作品に共通しているのが、共感しにくい作品ということ。
そして、見ても納得できない部分がある作品だということも共通しています。
作品のテーマ
「沈黙-サイレンス-」は信仰と信念をテーマにした作品です。
主人公が宣教師ロドリゴが、長崎で行われたキリスト教の弾圧に対し、踏絵を踏むのかどうか。その判断と意味が、作品を動かす大きな軸となっています。
私ももちろん小説を読み、踏絵のシーンなど今でも鮮明に光景が思い浮かぶほど、インパクトのある作品です。
結論
批評家の評価がある程度高く(高くといっても、スコセッシ作品の中では真ん中くらい)、観客の評価が低いということは、
テーマ性はある程度深いが、描き方に納得できない。なんかモヤモヤする。
「沈黙-サイレンス-」はこういう作品である可能性が高いです。
そして、海外のアワードにほとんど全くノミネートしていない点も気になりますね。テーマ性が十分に納得出来るものであれば、専門家たちが集い、選考するアワードのいくつかに残ってくるはずなのです。