フォースはロサンゼルスとともにある。
ジョージ・ルーカスはサンフランシスコではなく、ロサンゼルスに彼のコレクションを展示するミュージアム「Lucas Museum of Narrative Art」を建設することに決定しました。
そこで、今回の記事では、ルーカス・ミュージアムの魅力についてご紹介します!
展示されるのは映画関連資料と、ジョージ・ルーカスの個人的なコレクション
ミュージアムでは、映画「スター・ウォーズ」などルーカス作品に関連したポスター、写真などが展示される予定ですが、それだけではありません。
Doug Chiang (Born 1962)
Otoh Gunga City
さらに、ジョージ・ルーカスが情熱を持って集めたナレイティブ・アートの数々が展示されます。
ミュージアムの目指すゴールは、世界中のあらゆる物語をナレイティブ・アートという形でコレクションすることです。
※ナレイティブ・アートとは…ナレイティブ・アートは物語を語ります。視覚的イメージを用いて、イマジネーションをかきたてるのです。それだけでなく、感情を呼び起こし、文化的な真実に心を引きつけます。また、ナレイティブ・アートが他のアートと異なる点は、文化の多様性を越えてストーリーを伝える力や、ストーリーを未来の人々へ伝えるために守り続ける力があるところです。
ルーカスのコレクションを5種類に分けて紹介
1. The History of Narrative Art
エドガー・ドガ
2. Illustration
ジェフリー・ジョーンズ
3. Children's Art
E.H.シェパード
4. Comic Art
カール・クリッチロー
5. Photography
ナット・フェイン
オープンは2020年
ロサンゼルス市長エリック・ガルチェッリによれば、ミュージアムの完成・開館は2020年5月4日を予定しています。
ミュージアムのデザインは中国人建築家マ・ヤンソン
ミュージアムの未来的なデザインは、中国人建築家マ・ヤンソンの手によるものです。
決定までの経緯
「広範囲にわたる調査と熟考の結果、ルーカス・ミュージアム(Lucas Museum of Narrative Art)がロサンゼルスのExposition Parkに建設されることを発表できることは嬉しいことだ。」
ミュージアム建設に関わる委員会のメンバーは火曜日、このような声明を発表しました。
「ミュージアムを建設するにあたって、好意的なサポートをサンフランシスコ、そしてロサンゼルスから受けてきた。
どちらの立地、市も望ましく、決断するのは非常に難しいことだった。」
候補は3つ:ロサンゼルス、サンフランシスコ、シカゴ
ルーカスは以前からルーカス・ミュージアムに関する2つの異なるデザインを公表していました。
ひとつはロサンゼルスのExposition Parkに建設するためのデザインであり、もうひとつはサンフランシスコのTreasure Islandに建設するためのものです。
実は、シカゴに建設する話も進んでいたのですが、地元の団体であるFriends of the Parksから反対され、6月に話が消えてしまったのです。
ロサンゼルス市長ガルチェッリは、ルーカスと彼の妻であるビジネスマンのメロディ・ボブソンに感謝の気持ちを述べています。
「彼らは、ミュージアムの建設を好意的に迎えてくれる場所を探していたが、私たちはとても歓迎している。」火曜日の午後に開かれた記者会見ではこう語っていました。
「スター・ウォーズ」ミュージアムではない
カッツェンバーグ市長は「このミュージアムはスター・ウォーズミュージアムではない」と語ります。
「このミュージアムのコレクションは、世界中のストーリーテイラー、ストーリーメイカーのナレイティブ・アートが展示されるます。
イラストレーターであるノーマン・ロックウェルのコレクションが最も展示されるミュージアムでもあるのです。」
ロサンゼルスに決定した1番の理由はアクセスか
ガルチェッリ市長は、ロサンゼルスにミュージアムを建設するにあたって絶え間ない後押しをしたジェフリー・カッツェンバーグに言及し、またロサンゼルス・カウンティ美術館のアートディレクターであるマイケル・ゴヴァンがロビー活動のキーマンだったと語りました。
さらに、「Do or do not — there is no try(するかしないかだ。試すなどない)」というヨーダの言葉を引用し、「今日、私たちはそれをしたのだ。」と締めくくります。
一方で、ルーカスはロサンゼルスか、サンフランシスコか、どちらに決定したのか判断できる言葉をいまだに語っていません。
しかし、ロサンゼルスのExposition Parkは、7つの公共交通機関からアクセスできる点で立地がよく、他方サンフランシスコのTreasure Islandは、サンフランシスコ湾にある島の一部であり、橋かフェリーでないとアクセスできません。
ロサンゼルス市にもたらす効果
建設費は約1,000億円。
また、ミュージアムの設立はロサンゼルス市に建設に関する1500人の雇用、そして350人の長期安定的な雇用を生み出します。
※写真はすべて公式HPより
「ナレイティブ・アート」聞き覚えのあまりない言葉ですが、つまり映画やスポーツ、アニメ、または歴史上のワンシーンをイメージするために必要なイラスト、絵画のことをナレイティブ・アートとルーカスミュージアムは定義しているのですね。
しかも、ルーカス作品だけでなく、「バットマン」のイラストやベイ・ブルースの写真などがある。あらゆるジャンルの伝説的、エポックメイキングなストーリーをイメージさせるアートがそろっているわけです。
ここに来れば、近代以降のカルチャーを物語として知ることができるのです!
間違いなく行くべきですよね?
「スター・ウォーズ」ファンも、純粋にアートを楽しみたい人も楽しめる素敵なミュージアムになりそうです!
今後もこのサイトでは「Lucas Museum of Narrative Art」に関する記事を発表します。