目次
シラノ・ド・ベルジュラックのヒロインに小桜ほのかが抜擢!
さて、2020年も始まり、雪組では「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」の上演が始まりましたね。また、星組東上・全国ツアー公演のメインキャストが発表されました。
『エル・アルコン』主な配役 | |
---|---|
ティリアン・パーシモン | 礼 真琴 |
ギルダ・ラバンヌ | 舞空 瞳 |
ルミナス・レッド・ベネディクト | 愛月 ひかる |
『シラノ・ド・ベルジュラック』主な配役 | |
---|---|
シラノ | 轟 悠 |
ロクサーヌ | 小桜 ほのか |
クリスチャン | 瀬央 ゆりあ |
『シラノ・ド・ベルジュラック』ロクサーヌ役は現状星組2番手に位置付けられている有沙瞳かなと予想していたのですが、小桜ほのかの抜擢ということもあり、有沙瞳ファンとしては心をざわつかせる元旦でもありました。
同時に宝塚ファンとしては小桜ほのかの東上公演ヒロインによりとても嬉々とした元旦でもありました。
小桜ほのかおめでとう✨✨絶対に実力が後押ししたよね。素敵な娘役なのに、、と思っていたけどやっとスポットを当ててくれた🌹
モーツァルトでのパフォーマンスが認められたと思う!!
キャスト | 星組公演 『シラノ・ド・ベルジュラック』 | 宝塚歌劇公式ホームページ https://t.co/5fX6ZiE2Zu
— ART@1月花組『DANCE OLYMPIA』『マスカレード・ホテル』 (@arisugawahana) January 1, 2020
実力があるのになぜか路線落ちしているという、理解のできない思いを抱いていた
小桜ほのかですが、今まで高い歌唱力が認められながらも、中々星組では活躍する機会がなく、また怪我などによる休演も響き、正直なところ埋もれてしまっている印象でした。。
過去に、
『桜華に舞え-SAMURAI The FINAL-』での新人公演ヒロイン
『THE SCARLET PIMPERNEL(スカーレット ピンパーネル)』エトワール
その他「うたごころ」での真彩希帆とのデュエット、エストレージャスでのコーラスなどで歌唱力の高さを披露する場面はありました。
ただ、正直なところアピールの場が多いかと言われればそうでもなく、
『アルジェの男』アナ・ベル役や、『GOD OF STARS -食聖-』 AI役など、
「なぜこの目立たないポジションに小桜ほのかがいるの?」
という理解のできない気持ちを何度か味わったことを鮮明に覚えています。
「モーツァルト」アロイジアで見せた歌・演技はひいき目なしに最高だった
でも、その状況から今回の東上公演ヒロイン(しかも轟悠の相手役)抜擢に繋がったのは、紛れもなく小桜ほのかの【実力】ゆえだと思っています。
特に、昨年上演された「ロックオペラ モーツァルト」アロイジア・ウェーバーの演技・歌唱力はすさまじかったですね!!!
舞空瞳の姉役で、キュートで若々しいコンスタンツェとは反対に、ミステリアスで大人な女性を演じていました。
モーツァルトと出会うときに唄った「Bim bam boum」も良かったのですが、それと同時に印象に残ったのが2幕で礼真琴のコンサート後に出会ったときの演技です。
今までは強気の性格だったものの、夫と別れたという過去を抱え、弱みを見せるときの演技が良かったです。アロイジア・ウェーバーは幸せと苦難を一つの作品の中でジェットコースターのように味わう役です。そう考えると、激しい人生という面ではモーツァルトと実は近いものを味わっており、裏のヒロインです。
特に、2幕では決してモーツァルトにへりくだるのでもなく、矜持もありながらも、過去したことを許して欲しいという心の開き方というのか、その心の機微を演じないといけません。型にはまった演技の仕方でも無理ですし、本当に難しいと思います。
礼真琴とは期も4期離れていますが、まるで礼真琴よりも4期上のような、上質な演技ができるのか。と驚きました。
舞空瞳のトップお披露目公演で、彼女もトップとしての根性が歌やダンスに乗りうつって"キレキレ"なパフォーマンスでしたが、歌唱力面や演技面では小桜ほのかが抜きんでていました。
トップ娘役に必要な「ずっとこのまま見ていたい」と思わせるスキルが小桜ほのかにはある
総じていえば、力みのない、嫌味のない演技・歌唱力で、「ずっとこのまま見ていたい(聞いていたい)」と思ってしまうぐらい安定していました。
「ずっとこのまま見ていたい(聞いていたい)」
と思わせる安定した演技や歌唱力が求められるポジションは【トップ娘役】ですよね。
私としては、男役を立たせる・相性が良いだけでなく、トップ娘役だけのシーンでも満足して見られる、見ていたいと誰にでも思わせるスキルがなければ、本来トップである理由はないと思っています。そもそも、組やトップを最高に立たせるには、娘役が男役のスキルを引き出すぐらいの上手さがないといけないですよね。
男役を立たせるだけの娘役なんて時代錯誤も甚だしいし、なんだか違和感が強いのです。
小桜ほのかこそ本来の意味での「ヒロイン」
宝塚の「ヒロイン」という使い方が、本来の意味とは違うのではと感じています。あくまでも男役優先主義の中での相手役という意味ですが、元々「ヒロイン」とはヒーローの女性系なのですよね。
小桜ほのかは相手を立たせることもできますが、彼女の演技力を見ていると、彼女自身が主人公となって物語を動かすスキルがあると思います。
『シラノ』での轟悠の相手役、つまり何かを試される場である!
特に、今まで新人公演でしかヒロインというポジションを与えられてこなかったこともあり、小桜ほのかに2幕通してヒロインの場を与えたら、どれだけすごいパフォーマンスをするのか非常に楽しみです。
例えるならば、マーベルの女性ヒーロー"キャプテン・マーベル"といいますか、宝塚人事という謎のシステムに抑えられてきた潜在能力をようやく、自分の努力で発揮する場がきた。そんな高揚感を私自身感じています。素直に応援したい。
また、最近は100期以降の娘役が他組でも抜擢される傾向があり、悶々としていたので、その中で実力で上りつめた気がして本当に嬉しいです!
そして、このパフォーマンスの場を理事である轟悠に見せる場でもあるということが重要で、おそらく轟悠も小桜ほのかの実力を相手役として確かめたいという狙いもあるのではないかと思っています。
小桜ほのかの場合、演技や歌唱力から言えばすでにトップクラス(実力で比較したら他組のトップでも敵わない娘役の方が多いのでは?)であり、彼女の実力がトップ娘役というポジションを引き寄せるという現実が起きそうな気がして、
「これからすごいことになりそう(星組または他組のトップもあり得るのでは?)」
と思っています。
小桜ほのかのロクサーヌ。楽しみです!!