1月31日と2月1日、パシフィコ横浜国立大ホールで行われた『ディズニー・ブロードウェイ・ヒッツ』
ブロードウェイでディズニー・ミュージカルに出演していた伝説的キャストが来日し、誰もが知っている有名曲から、ミュージカルファンの心をくすぐるニクい曲まで、ディズニー・ミュージカルの名曲の数々を披露してくれました。
スペシャル・ゲストとして海宝直人も出演し、素晴らしい歌声を響かせていましたよ。
今回は、両日参加してきた<妻>が、コンサートのセットリストや感想をご紹介します。
ざっくりキャスト紹介
アシュリー・シモンズ
ブロードウェイ版ミュージカル『メリー・ポピンズ』で、メリーを演じたオリジナル・キャスト。
ミュージカル『美女と野獣』にもベル役で出演。
素晴らしいソプラノで、その美しい歌声を会場中に響かせていました。
アルトン・フィッツジェラルド・ホワイト
ブロードウェイ版ミュージカル『ライオンキング』でムファサ役を4308回(最多記録)演じました。
深い低音が魅力的で、力強くも優しく心地よい歌声。
キシー・シモンズ
ブロードウェイ版やツアー版などのミュージカル『ライオンキング』でナラ役を9年間演じました。
パワフルな歌声で、観客を圧倒。「美の暴力」ならぬ「歌の暴力」とはまさにこのこと。
ジョシュ・ストリックランド
ブロードウェイ版ミュージカル『ターザン』で、ターザンを演じたオリジナル・キャスト。
ドイツ版にも同役で出演。
高音が印象的でフェイクを入れまくったりと観客を沸かせていました!
海宝直人
劇団四季版ミュージカル『美女と野獣』チップ役でデビュー。ミュージカル『ライオンキング』ヤングシンバの日本版オリジナル・キャスト。
ミュージカル『アラジン』、『ライオンキング』、『ノートルダムの鐘』で主役を演じ、カジモドは日本版オリジナル・キャスト。
セットリスト
感想
みんな化け物でした。歌声が。
こんなに歌の上手い人達がこの世に存在するのか、というほどの衝撃を受けました。正直、ブロードウェイでミュージカル観たときより感動しちゃった…。
もちろん、皆さんミュージカルの一場面のように感情を込めて歌っているんですが、ダンスや芝居の段取りなどに制約されず、純粋に歌に込められたパワーというものの凄まじさ。
そしてそんな人達がコーラスもやっちゃうという贅沢さ。なんだこれ。
とにかく圧倒されっぱなしの2時間でした!!
※カーテンコールは撮影OKでした
美女と野獣
Be Our Guest(全員)〜Beauty and the Beast(キシー&ジョシュ)〜A Change in me(アシュリー)〜If I Can't Love Her(アルトン)
「美女と野獣」でのジョシュの高音と、「ア・チェンジ・イン・ミー」のアシュリーの澄んだ歌声に、スタートから心を鷲掴みにされました。
「ア・チェンジ・イン・ミー」は人気歌手トニ・ブラクストンがブロードウェイでベルを演じた時、彼女のために書き加えられた楽曲。
本当に大好きな曲なのですが、前半の控えめな歌声から後半にかけてリミッターを外していく感じは鳥肌ものでした。アシュリーすごすぎん?
アルトンの「愛せぬならば」は、「あわれなやつめ、その醜さで〜♪」のとこからではなく、いきなり「愛なしで〜は〜、生きてはゆけ〜ぬ〜♪」から始まるんですが、とろけるような歌声でうっとりでした。
ライオンキング
Hapuna Matata(アルトン&ジョシュ)Shadowland(キシー)〜早く王様になりたい/終わりなき夜(海宝)〜Can You Feel The love Tonight(アシュリー&海宝)〜They Live in You(アルトン)
何と言ってもキシーの「シャドウランド」の迫力!歌声でボッコボコに殴られた気がします。一発KOでした!
あんなナラだったらみんな全力でついていくよね!「My people」って歌詞聞いた時、未来の女王としての凛々しさが半端なくてあなたの民になりたいと思いました。
そして、海宝さんの「ヤングシンバもシンバもやっていたんですよ!疑ってますね?」からのメドレー。
歌い分け出来ていたかは謎ですが、声たっかい!ヤングシンバの「早く王様になりたい」も余裕で歌えてました。声変わりはしてるんですよね?←
アルトンの「お前のなかに生きている」は、手拍子を求められました。この曲に手拍子する発想がなかったので新鮮!
アイーダ
My Strongest Suit(ジョシュ)〜Easy As Life(キシー)
「お洒落は私の切り札」を、ジョシュがアムネリス王女になりきって歌ってくれます。舞台端で聞いてるアシュリーがガチ笑いしてて、マイク無しなのにVIP席まで笑い声聞こえました。
キシーの「人生の苦しみ」は見ていて引き裂かれそう。目力半端ない。この人の「圧」はすごすぎる…。
ターザン
Who Better Than Me(ジョシュ&アルトン)〜Strangers like Me(ジョシュ)〜You'll Be in My Heart(キシー&ジョシュ)
「ストレンジャーズ・ライク・ミー」はアニメ版から大好きな楽曲なんですが、ジョシュがすごすぎて…。
「僕の知らないことをもっと知りたい!」っていう好奇心あふれる歌詞がジョシュにピッタリはまってました。
そりゃあドイツに呼ばれるわ、と納得。他にこんなターザンできる人いないよね。
メリー・ポピンズ
Jolly Holiday /Chim Chim Cher-ee(アシュリー&アルトン)〜Feed The Birds(アシュリー)〜Supercalifrgilisticexpialidocious(アシュリー、全員)
アシュリーのメリーとしての気品が、余裕が、そしてチャーミングさがたまらなかったです!
ビブラートとか、勿体つけた歌い方とか、絶対計算してやってるんです。それがメリーそのもので。
映画版が人生のNo.1シネマなので、私の中でメリー・ポピンズ=ジュリー・アンドリュースが変わることはないけど、歌うアシュリーを見て「本物のメリーだ!!」って思いました。
そしてアルトンのバート可愛い!
「鳩に餌を」では二日間とも涙している観客を見かけました。私もとっても感動した!
KING DAVID
The Long, Long Day(アルトン、全員)
ニューアムステルダム劇場(今は『ライオンキング』やっている劇場)の、リニューアル後初の上演がこの『キング・デイヴィッド』だったそう。
旧約聖書の「サムエル記」や「詩篇」の元にした作品ってことなので、つまりはダビデ王のお話だよね?
リトル・マーメイド
She's in Love(ジョシュ、全員)〜Part of Your World(アシュリー)〜Under the Sea(アルトン、全員)
「恋してる」では、ジョシュが客席降りし観客を立たせて一緒に踊ります。心臓に悪いです。
「パート・オブ・ユア・ワールド」のアシュリーは純粋で可愛らしくて、メリーとはまったく違う歌い方。
「アンダー・ザ・シー」も言わずと知れた有名曲で、観客もノリノリ!
ノートルダムの鐘
陽ざしのなかへ(海宝)
これでもか!というくらい気合い入って歌ってました。
あんなに豪華な歌のお化けみたいな人たちに混じって歌うのは、どんなに緊張するだろう…。
堂々たる歌いっぷりで、海宝ファンとして胸が熱くなりました!
ニュージーズ
Carrying the Banner(全員)〜Watch What Happens(アシュリー&キシー)〜Santa Fe(ジョシュ)
日本上演、しませんか?ブロードウェイで観たという友人が、「本当に良かった!」と言っているので、是非とも見たいんですが…。
ジョシュの「サンタフェ」が今回のMVPです。ショーストップでしたよ!
アラジン
A Whole New World(アシュリー&アルトン)〜自慢の息子(海宝)〜Somebody’s Got Your Back(全員&海宝)
「ア・ホール・ニュー・ワールド」の二人の余裕…!耳が幸せでした。アシュリーとアルトンは貫禄がすごかったです。
海宝さんの「自慢の息子」も、途中から「一幕フィナーレ」か「リプライズ」の方に変わっていって(どっちだったか忘れました)、最後は上がって終わりましたよ。普通に「自慢の息子」歌うより盛り上がって良し!(何様だ)
アナと雪の女王
Let It Go(全員&海宝)
みんな自分の持ち味を出し尽くす感じで、本当に豪華な「レット・イット・ゴー」でした。
生で聞いたイディナ・メンゼルの歌にも引けを取ってませんでした!
※VIP席についてきたお土産のブランケット
総括と会場へのグチ
公演内容は大満足です!!
ただ、会場の対応には残念ながらがっかりしました。
2日目は、まだ撮影OKになっていないのに最前列の人が丸々一曲(カーテンコール前のLet It Go)録画してて、すごくモヤモヤしました。
周りは誰も撮ってなくて、その人だけものすごーく目立っていたのに客席係は止めに来ない。なんのために内勤(客席内でお客さんチェック)してるの?
というか客席係には1日目も2日目もモヤモヤ。遅れ客案内の仕方をもっと練習してくれ!
曲中に遅れ客案内するのは、もう仕方がないかな、と思うのですが、
1日目は案内係が屈まずに遅れ客を案内するので舞台が遮られて見えなくなるし、2日目は遅れ客案内してる案内係がずーっと「ありがとうございます!ありがとうございます!」×∞と言い続けてて、アルトンの歌が邪魔されるしで、クレーム入れようか真剣に悩みました。(結局入れなかったチキンな妻)
通路席だったのですが、同じ列に遅れ客が来た時に案内係が私の横で立ち止まって、遅れ客が自分の席に座るまでの間ハキハキと「ありがとうございます!」って私に言い続けるんですよ?曲中ですよ?
私は昔劇場で案内係のアルバイトをしていたのですが、遅れ客案内する時は、「お客様の視線より姿勢を低くする!客席内では決して声を発さない!」は基本中の基本。
絶対破ってはいけない鉄則だと習っていました。
今回だけ会場に派遣されたイベントバイトさんだということは分かります。でも、お客には今日だけの派遣もいつもいる正社員も関係ないんです。最低限、舞台の邪魔だけはしないでほしかった…
と、このままではグチで終わりそうなんですが(汗)
公演自体は本当に素晴らしかったです!第2弾があったら間違いなく行こうと思います!!