「ミュージカルなど劇場での上演はいつから可能か?コロナの影響による中止が相次ぐ中、国立感染症研究所などのレポートを参考に真面目に考えてみました。
特に、私の場合は宝塚歌劇を観に行くことが多いため、一番気がかりなのが望海風斗と真彩希帆、雪組トップコンビの退団公演である『fff -フォルティッシッシモ-』 ~歓喜に歌え!~/『シルクロード~盗賊と宝石~』が上演されるかどうか。
そのため、『fff -フォルティッシッシモ-』 ~歓喜に歌え!~/『シルクロード~盗賊と宝石~』が上演されるかという点に注目し、「ミュージカルや劇場はいつから上演可能か?」という疑問について考えて観たいと思います。
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「fff」上演の時期には、ウイルス自体の感染力が弱まっている可能性が高い
すなわち「コロナはいつ収束するのか?」「その影響がどこまで続くのか?」という問題ですが、日本感染症学会理事長の話によれば、「コロナウイルスはSARSと遺伝子が似ており、SARSと同じであれば気温の上がる夏頃にウイルスは生き延びにくい環境になる」とのこと。
参考:https://newswitch.jp/p/21537
望海風斗と真彩希帆の退団公演は7月17日〜8月17日(大劇場)、9月4日〜10月11日(東京)。
ちょうど夏から秋にかけての上演であり、気温が上がる6月〜7月にかけてウイルスの影響力は弱まる可能性があり、ウイルスの感染力に関しては公演の上演間近に弱まっていくイメージでしょうか。
「政府の対応」「国民の自己管理」「ウイルス感染力の低減」など条件が完璧に揃い、ようやく8月初旬ごろ上演可能か?
一方で、ウイルスそして気温だけに任せておいて収まる問題でもなさそうです。
「アメリカの予想では、厳密な自宅待機、一斉休校、非必須の経済活動停止、厳格な旅行出張制限を続けたとして、第1波の収束に3か月かかると予測しています。」とのこと。
参考:https://www.awaji-doctor.com/2020/04/03/山中伸弥による新型コロナウイルス情報発信/
日本ではまだ「厳密な自宅待機、一斉休校、非必須の経済活動停止、厳格な旅行出張制限」といった抑止力を政府が発揮していません。
仮に緊急事態宣言(これも結局は要請であり、強制ではないが)を4月に発令したとしても、「第1波の収束に3か月かかる」とのことで、収束するのは7月。まだ感染者数は完全に収まっていないため、おそらく上演ギリギリ間に合うかどうかというイメージでしょうか。
4月4日現在も感染者数は増え続けており、指数関数的に伸びていく可能性も高いです。
となると、早く緊急事態宣言を出して、対策が順調に進まないと、仮に7月にウイルス自体が減少し感染力が弱まっても、感染者数が多いので結局は劇場など密閉された空間での興行は厳しくなる可能性が高いと考えています。
ちなみに、まだまだ感染力が弱まらない、4月だけでなく5月〜6月あたりの公演は正直上演は厳しいのかなと考えています。つまり夏前に緊急事態宣言を解くと再び感染数が伸びるため、一度緊急事態宣言を発令した場合は、夏本番までは解除しないというのが私の推測です。
政府の対策や一人一人の対策が遅れれば、第二波の影響も大きく、来年の上演にまで響いてくる、、
「ワクチンの開発には1年は要する」そうです。
つまり、一気に感染者数が減り始めるのは来年以降でしょうか。特に、感染者数が夏に抑えきれなかった場合は、徐々に気温が寒くなるにつれウイルスの感染力が高まる、つまり感染者数は増えるのであり、そうなると正直9月〜10月の公演ばかりか、ワクチンが完成する来年までの公演全てが中止になる可能性もあります。
特に、2013年に中国で流行した鳥インフルエンザでは、4月にピークを迎えた後、夏頃に落ち着いたものの、10月に感染者が発覚し、その後再び翌年の4月に第二波が訪れたようです。しかも、感染の影響は第二波の方が多かったとのこと。
2013年2月19日に初発が確認され4月中旬に感染報告のピークを迎えた第1波(IASR 34: 342-343, 2013)と、10月に再び感染報告があり2014年2月にそのピークを迎えた第2波である。
参考:国立感染症研究所HP
仮に一時期コロナが収束し、8月に宣言が解除され、上演がオープンになっても、9月や10月の上演が中止になるケースも考えられるでしょうか。
結局、興行の可否は一早い政府の対策と連動していると思います。政府の対策と、夏の暑さによるウイルス感染力の低減。この二つが重なってようやく夏の上演ができるかどうか。
ちなみに、同じく大観客の中でプレーされるプロ野球は4月後半に開幕予定でしたが、5月以降に延長となりました。
参考:https://newswitch.jp/p/21537
閉鎖される劇場・閉鎖されない劇場の違いは?
緊急事態宣言における興行に関する項目
「学校、福祉施設(通所または短期間の入所により利用されるものに限る)、興行場、政令で定める多数の者が利用する施設を管理する者、または当該施設を使用して催し物を開催する者(施設管理者等)」に対して、利用停止要請を行うこと、および要請に従わない場合の停止指示である(法第45条第2項、3項)
施設の閉鎖要請・指示が可能な範囲について、具体的には、上記で出てきた施設に加え、「劇場・映画館、百貨店等の物販店舗、ホテル・旅館(集会の用に供される部分に限る)、キャバレー、ナイトクラブ、ダンスホール」等(施行令第11条)を対象としている。ただし、これら劇場や百貨店などは床面積1000m2を超えるものに対象が限定されている1。
参考:https://www.nli-research.co.jp/report/detail/id=64161?site=nli
ちなみに、四季劇場夏の敷地面積:が約7526m2 であり、宝塚が上演する劇場はすべて閉鎖要請・指示の対象となっています。
今回は、いつから舞台が見られるのか?という疑問について真面目に考えてみました。全ての予測が良い方向に外れてほしい、5〜6月にはもう劇場でミュージカルが見られるようになってほしい。と願うばかりです。そのためには、おそらく劇場とは全く関係ない、私生活でのファンの自己管理が求められるのだと思います。