ブレードランナー2049の続編・第3作目の公開はあるのか!?
続きの展開やあらすじ&ネタバレを知りたい人はチェック!
「ブレードランナー2049」のラスト。ライアン・ゴズリング演じるKが雪の階段に横たわるシーンでエンディングクレジットがはじまり、「ここで終了?!」とびっくりした人は私だけではないでしょう。そして、こう考えた人も私だけではないはず!
「これってまた続編があるってことだよね?」
なぜ疑問が生まれるのか…それは、芸術的要素の強いSF映画「ブレードランナー2049」のストーリーでは、解決するべき問題や展開がまだ残されており、その意味で満足できなかったからです。
ネットを見ても作品内容を詳しく解説する記事があふれているように、観客にはまだ答えられていない謎に対する興味が湧き出たことと思います。
さらに、情熱的なファンには、
「なにこの中途半端な展開!やっぱ続編はだめだな」と思った人も多いでしょう。興行収入が伸び悩んだのも、こういう展開をクチコミで聞いていた影響があると私は思っています。
では、第3作目となる2049の続編は今後あるのでしょうか。
結論:公式の発表はないが、可能性は高い
この記事の結論を先に言ってしまえば、まだ公式の発表はありません。しかし、可能性は高いです。
出演者たち、脚本家、そして映画監督がみな喜々として将来的な続編の製作について語っています。
まるでファンには見えないところで第3作目への水平線がすでに続いているかのように。
ブレードランナー・ユニバース
ハンプトン・ファンチャーと共に脚本を手がけたマイケル・グリーンはエンターテインメント・ウィークリーのインタビューでこう答えています。
「数多くの映画製作会社・権利保有者がマーベル・スタジオの成功を目の当たりにしてきました。これこそ私達がみな憧れていることであり、レプリカントを使ってどうすれば良いのか教えてくれるのです。
私にとって、マーベルから学んだことは『ユニバースを構築することからスタートしてはいけない。語るに足りるストーリーを生みだすことから先に始めるべきだ』ということです。そしてもし、卓越した物語が上手に演出され、また最高の演技で演じられ、観客がファンとして作品についてゆくのであれば、そこにはユニバースが生まれるためのブラックホールが生まれるでしょう。
もし観るに値する映画を作る前に、ユニバースを生みだそうと試みれば、非常に厳しい結果が訪れるに違いありません。正直、原案や脚本を生みだすときには誰もスピンオフ作品や続編について話し合っている者はいなかったです。つねに、物語のタイトルに値するストーリーがあるかどうかが論点でした」。
行間を読めば、マイケル・グリーンはマーベル・シネマティック・ユニバースのような作品群に興味があるということが分かります。
監督・主演が語る第3作目
また、主演ライアン・ゴズリングと監督のドゥニ・ヴィルヌーヴはロサンゼルス・タイムズのインタビューで続編の話が出たときにマイケル・グリーンとも共通することを語っています。
「ライアン:ゴズリング:もし私たちが取り組むに値するストーリーがあるのであれば、続編の話も前に進むでしょう。しかし、まだそのストーリーは現れていません。
ドゥニ・ヴィルヌーヴ:この作品はまだ出来立てです。まだ作ってから時を経ていないのです。今まだ作品について理解を進めているところです。なので、もし仮に第3作目の話があったとしても、次作についてはまだ考えられていないです。私は10代の時にフランソワ・トリュフォーからこう学びました。すべての映画を自分の遺作だと思って作りなさいと」。
現時点ではキャストもクリエイターたちも続編に関しては明確な答えを出していません。一方で、否定もしていないことから、将来的に続編が製作される道も開けていると言えるでしょう。
製作・配給を手がけるワーナー・ブラザーズも第3作目に関しては公式な発表をしていません。
3人に共通しているのは、卓越した脚本があればこそのブレードランナーということでした、ここからは第1作目も手がけた脚本家ハンプトン・ファンチャーの第3作目への構想について紹介します。
「ブレードランナー2049」は今年最も評価の高い作品の1つだと言えますが、一方で興行的にはかなり苦戦しているのが現状です。
興行的な失敗は直接的に続編の製作可能性を狭めてゆきます。
ハンプトン・ファンチャーの考える第3作目
しかし、オリジナルとなる「ブレードランナー」も手がけた脚本家ハンプトン・ファンチャーはすでに第3作目につながるストーリーの構想を考えているようです。
ロサンゼルス・タイムズのファンチャーへのインタビューで、続編の内容は1986年頃に生まれ、それは今回公開されたライアン・ゴスリング演じるKなどが登場しない別のストーリーだったと語りました。
そして、元の話はデッカードを主人公にしており、デッカードのブレードランナーとしての新しい仕事について描かれていたようです。
この続編は非常に恐ろしい内容だったようで、結局日の目をみることはありませんでしたが、もしかしたらデッカード主人公版が続編として公開されていた可能性もありました。
「最初、リドリー・スコットと私は第2作目となる『ブレードランナー』を1986年に製作しようと考えていました。それがどうなったであれ、デッカードと彼の次の仕事を描くストーリーを思いついていたのです」こうファンチャーは語りました。
しかし、実際に続編を書き始めた時に、様々なアイデアが思いつき、先日公開された映画の内容へと変わってゆきます。
2049ではデッカードの子供をめぐる全く異なるストーリーになっています。
第3作目につながる当初のアイデアとは
では、当初思いついていた続編の案とは何だったのか、ショッキングな内容とは。
それは、主人公デッカードの死です。
2049ではKがミッションを終え、デッカードと彼の娘が再会し、深い傷を負ったKが研究所前の階段で死にゆくというエンディング。
しかし、ファンチャーが当初考えた続編ではデッカードが死ぬという内容だったのです。
しかし、皮肉にも2049ではKが瀕死となり、デッカードは生き延びます。
この展開により、第3作目となる2049の続編にファンチャーの当初の案がつながってゆきます。
「そしてデッカードが生き延び、当初のアイデアが私の頭に再び帰ってきたのです」。
ファンチャーは当初描かれる予定だったデッカードの新しいミッションについては語りません。
「これがどんな物語であるのか、まだ語らないことにしよう」。
オフ・ワールド・コロニーや秘密組織など、まだまだ扱うべき謎はたくさんあります。デッカードの秘密のミッションはこのような事柄をつなぐ鍵、つまりブレードランナーの世界の根本的な謎を解決することだと思われます。
共同脚本マイケル・グリーンの考え
興行的には成功したとは言い難い結果になりましたが、いつかファンチャーのオリジナルアイデアを生かした第3作目が公開される日も来るでしょう。
2049の脚本家であるファンチャーもマイケル・グリーンも第三作目の脚本にまだ取り掛かってはいませんが、デッカードの物語がまだ続いてゆくことを示唆しています。
「私は確かに、当初のストーリーをイメージしていましたが、映画が進む中で一旦頭の片隅にしまい、一方で作品は上手くできました」。
グリーンも続編について語っています。
「映画を製作する上で力を注いだのはブレードランナーというユニバースを構築することではなく、今できる最高の作品を生み出すということです。そしてその夢が叶いました。ハンプトンはすでに新しい続編のアイデアを抱いていると思います」。
グリーンとの共同脚本によりデッカードが生き残ることになった2049。ファンチャーが前から抱いてきたデッカードの死が第3作目のストーリーに生かされるでしょう。
2049のラストでフラストレーションが溜まった観客も多いはず。今後もこのサイトでは2049の続編に関する最新情報をご紹介します。