今本当に読むべきシェイクスピア作品とは。
今本当に読むべきウィリアム・シェイクスピア(1564-1616)作品とはなにか――
英語圏の高校や大学ではシェイクスピアを読むことが必須。
現在でも、英語圏の高校や大学ではシェイクスピア作品が必ず授業で使用されている。高校では暗記させられ、大学では研究の対象としてあらゆる角度から論じられる。
また、世界で最も本が売れている著者は生後400年以上経つのにも関わらずシェイクスピアなのをご存知だろうか。
つまり、あくまでもどう読むかによるのだが、シェイクスピアの小説を読むことで、英語圏の大学に通うことなく、世界中の学生が学ぶ知識を得ることができる可能性は高い。
では、どの作品が最も使用されているのか。
それを知るために今回の記事で参考にしたのが「The Open Syllabus Explorer」
英語圏の大学のシラバスを9年間分析し、使用される図書をランク化したWEBサイトである。
調査の結果、1位は「ハムレット」に
調べた結果、1位は映画化や舞台化が現在でも頻繁に行われている「ハムレット」だった。「ハムレット」は全体でも10位にランクインした。
2位は喜劇「テンペスト」、3位は日本ではあまり知られていない史劇「ヘンリー5世」。
また、イタリアのヴェローナを舞台にした「ロミオとジュリエット」は8位にランクした。
それでは早速ランキングを紹介する。
1位
2位以下に断トツの差をつけて1位だったのが「ハムレット」。兄である父を殺して母を奪った現デンマーク王のクローディアスへの復讐をハムレットは誓う。
2位
シェイクスピアの最後の作品と言われる喜劇作品。主人公は全ミラノ大公プロスペロー。妖精エアリアルをあやつって、かつて流刑にさせられた復讐を弟アントニーオに果たそうとする。
3位
百年戦争を再開し、フランス軍を打ち破ったイングランド王ヘンリー5世をモデルにした史劇。フランスとイングランドの大決戦を背景にヘンリー5世のフランス遠征が描かれる。
4位
4大悲劇の一つ。日本では黒澤明がリメイクしている(「蜘蛛の巣城」)。スコットランドの1将校でしかないマクベスは、荒野で出会った魔女たちにそそのかされ、王を暗殺する。王位に就いたマクベスは猜疑心から人を次々に殺しはじめるが...
5位
4大悲劇の一つ。ヴェニスの軍人オセローが主人公。副官に任命されず不満を抱えたイアーゴはオセローの妻に不義の疑いをかける。オセローは怒り、妻を殺すが、すべてがイアーゴの策略だと気付く...
また、6位には黒澤明がリメイクした「リア王」(黒澤の作品では題名が「乱」)、日本でも有名な「夏の世の夢/A Midsummer Night's Dream」が7位にランクした。