宝塚好き夫婦が語る!星組全国ツアー公演『アルジェの男』感想@相模女子大学グリーンホール
5月11日(土)マチネの礼真琴主演、星組全国ツアー『アルジェの男』『エストレージャス』を相模女子大学グリーンホールにて観劇してきました。
この記事では『アルジェの男』を観た感想や、『アルジェの男』を観たことで感じた星組の現状についてお伝えします!
目次
柚希礼音を彷彿とさせる演技で魅了!観客の中には本人も
主演の実力を印象付けられるオープニング。
礼真琴の時代の幕開けを感じたよ。
ただ、エルベしかり、昔の作品って重めの内容もさくっと一幕にまとめてくれて、疲れないし見る方としては有難いな。
個人的には、内容薄いのに二幕あるよりずっといい!
やはりイズムみたいなものが受け継がれているんだろうか。
「トップで見たい」と思わせた愛月ひかるの佇まい
そのおかげで、作品自体が底上げされた気がする。
だけど、星組に混ざっていると、歌も踊りも芝居も高クオリティだし魅せ方もすごい。
そして、愛月さんのトップが見たいと思った。
でも、愛ちゃんの洗練されたスマートさや、都会的だけど泥臭さのある悲哀とか、宙組だからこそ培われたものなんだろうな。
主演が上手いだけに、周りにも高いレベルを求めてしまう。。
歌の上手い下手の前に、声量がない、滑舌が悪いなど、本人の努力次第で解決する問題が目立ったかと。
たとえば下手なりに努力しているのが伝われば、「それならもう仕方がない」と諦められるんだけど(かれーくんとか)、
「声は良いのに、努力してないだけじゃ…?」と思わせてしまうのは本当に勿体無いしマイナス。
そういう自覚が星組の若手にも欲しい。
「トップならこのレベルは超えてほしい」という個人的なラインがあって、残念ながらそこを超えていないってことで厳しく言う。
ただ、「夢を売る」エンターテイナーとして、実力にそぐわない立場になったのなら開き直らずに真摯に努力し続けててもらい、と思っているだけなんだよなぁ。
もともとはまこっちゃんの場面のはずなのに!やはりトップから影響受けてるんだろうな、と思ってしまった。
礼真琴が柚希礼音世代なら、紫藤りゅうは紅世代。
全ツでは芝居、ショー共に極美慎が重要な役を与えられていた。
星組若手の中でも期待されてるけど、今後さらに作品内での役割が多くなるはず。それが礼真琴のトップ時期と重なるので、どう成長してゆくのか楽しみ。
可愛らしさと純粋さと、大人な女性、すべてを繊細に表現する音波みのりの魅力に脱帽
サビーヌ役は、可愛らしさと年上の女性の落ち着き、両面とも感じられ、観ていて「はるこさん上手いな、、、」と。一瞬たりとも瞬きしたくないぐらい素敵だった。ベテランと言われる期になってきたけど、はるこさんはいつまでもサビーヌ演じられると思う。
衣装の着こなしもさすが。アルジェにいるときの赤い衣装が可愛くて可愛くて…
稽古場映像でも、他人の演技でもすごく集中して見ていて、ときに感情移入して涙を流しそうな顔もしてる。
本公演であーちゃんも着てたピンクのドレスが本当に似合っていたよね。なんか感動してしまった。
もしも紅さんと一緒に退団なら、残念すぎる。
朝水りょうの演技、漣レイラのダンスが光る!
ボランジュ総督の演技。小柄な体型からすごい熱量を感じた。
ジュリアンの行く末を見通すボランジュは人の形をした神のような一面もあると思う。専科や中堅がやるような役で、作品として重要なポジションに起用したことからも、組としても今後色々任せようと思ってるのでは?と思ったよ。
あと、白妙なつさんが面白かった。男たちの緊迫した空気を一瞬で緩める素敵な奥様。
本公演ではあまりスポットのあたらない若手が活躍して、新生星組の期待が高まる全ツでした!