さて、音楽座ミュージカル「7dolls」のゲネプロを観劇させていただいたので、
感想レポートと、音楽座ミュージカルの魅力について簡単にご紹介したいと思います。
メインキャスト 森彩香さん、高野菜々さんの豊かな才能に注目!
初音楽座ミュージカルでした。
単刀直入に、マレル・ギュイゼック(ムーシュ)役の森彩香さん、にんじん役の高野菜々さん、二人の女優の演技力に圧倒されました。すごかったです。
この若手女優のお二人は表現がストレートなんです。嫌味のない演技と言いますか。。
また、演技力って私は余裕があるかどうかが重要だと思うのですが、ストレートな演技だからといって暑苦しい?訳ではなく、余裕に繋がる「演じることの楽しさ」が伝わってきます。
劇団のシステムに染まった堅苦しいパフォーマンスをするのかなと思ったのですが、そういうものが二人や音楽座のメンバーにないのもすごく好印象でした。
「関係ないものなんて、この世にはないんだけど」
この作品で一番心にささってる台詞。
ほんとにそうだなって思ったり、怠け者だからそう言い聞かせたりの連続。
自分に関係ない事なんてない。
神は細部に宿る#音楽座ミュージカル #草月ホール https://t.co/9vaLn0K5GM— 森 彩香 (@abc_0127s) 2019年11月4日
#音楽座ミュージカル「7dolls」まで
あと…36日〜〜〜
ニューヨークからカウントダウンだぜいぃいぃいッッッ!!!✨#7dolls#Countdown#原作者のポールギャリコはニューヨーク生まれ!✨
11月、ぜひお待ちしています@ongakuza pic.twitter.com/6oWUTlftiI— 高野菜々 Nana Kono (@kounonana) 2019年10月2日
元劇団四季のメンバーなど、安定的な土台の上に、二人の女優が、バチバチと才能を遺憾なく発揮し、本当にしびれる作品になっていた!
というのが初音楽座ミュージカルの感想です。
思えば、なかなか実力がある若手でも、バックグラウンドがすごかったり、テレビで知られていないと、東宝やクリエで主演を張るのは難しいですよね、、、(東宝でも宝塚みたいに新人公演やってくれないかな)
才能のある若い役者を2時間以上もメインキャストとして見られるのって、私のような商業演劇に染まった人間にとっては本当に新鮮な体験で、言葉は簡単ですが目が覚めるような感覚でした。。
若手メインキャストの感情のやり取りをじっくり味わうためにも、できれば前の方の舞台で見ることをおすすめします。
※初日公演は完売とのことでした、、、
テーマは現代にも通じる。芸術の持つ可能性を感じさせる作品
有り難いことに、チーフプロデューサーの石川様と終演後少しだけお話させていただいたのですが、
時代は違えど、この作品のテーマは、現代社会と通じるものがあると仰っていました。
ここからは私なりの、ものすごく単純な解釈ですが、
戦争や、貧困といった外部要因によって、他者と思いを分かち合ったり、自分の感情を思いっきり出すことにトラウマを抱えた他人同士が、人形を通して目には見えない繋がりを持つ。
人形という、自分の心を素直にさせてくれる介在物を挟むから、欲望や邪魔な思いが削がれ、お互いの心の奥にある純粋な精神が伝わってくる。
人形劇の一座を描いた作品ですが、芸術全般の持つ可能性を描いた作品だと思いますし、
何かしら自分が素直になれるもの、ことに対して打ち込むことの大切さを教えてくれているような気がします。
最近「正夢の法則」というものを知ったのですが、夢を正夢にするためには、他人に夢の内容を言ってはいけないようです。
夢を語った相手の反応を見ることで、夢の映像が少なからず変化するから。
人形にメッセージや、邪念、思惑を込めて接するのではなく、非常に素直なんですよね。
人形遣いのキャプテン・コックと、ムーシュが。
そういえば、観劇中に「世界中の人が趣味に打ち込めば戦争はなくなる」という話を思い出しました。
心の底から好きなものに対して思いを純粋に向けているとき、人間は海に浮かぶような心の広がりを覚えますよね。
ムーシュに「私はマレル、私は海」という台詞があったかと思うのですが、私なりにそういう心象を告白したのかと思いました。
そういう、海の上に浮かぶような広がりが、旅興行で各地を人形とムーシュが回るシーンなどにすごく反映されていて、非常に美しかったです(心象を描くシーンの照明と音楽が良かったです)。
さて、音楽座ミュージカル「7dolls」は7日~10日まで東京・草月ホール、11月21日に大阪・高槻現代ホールで上演されます。
ぜひ、興味のある方は見てみてくださいませ。
「7dolls」おかげさまで
11/7(木)19:00 全席完売
11/8(金)19:00 S席完売
11/9(土)12:30 SS席完売
しました。
ありがとうございます https://t.co/i4Pf3ZC4aj— 音楽座ミュージカル広報 (@ongakuza) 2019年11月5日