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実写映画版『キャッツ(Cats)』前評判・評価がここまで低い理由
2019年12月20日にアメリカ、2020年1月24日に日本で公開されるミュージカル映画「キャッツ」。
オリジナルは、T・S・エリオットの『キャッツ - ポッサムおじさんの猫とつき合う法』に基づいた同名のミュージカル。劇団四季でも上演されている人気作品です。
今作は、「英国王のスピーチ」「レ・ミゼラブル」などを手掛けたトム・フーパーが監督をしています。
しかし!!!
予告編が公開されたのですが、斬新なスタイルで賛否両論。
というか、Good:10万/Bad:30万という前例のない批判的な評価を公開前に獲得してしまっています。
さて、YouTubeのコメントは以下の通り。
「誰もが不満を言う理由がわかりません、新しいホラー映画を見るのはいつも素晴らしいものです」
「患者:私は人間型の猫が怖いです。セラピスト:人型猫のようなものはありませんよ。Catsに登場する猫:...」
「Snapchatのフィルターは、このような呪われた映画を作ることを意図して生まれたものではありません」
ステージプロダクションをそのまま持ってくるのは少しクリエイティビティに欠けているよね?というのがBBCの意見
残念だったのは、キャッツを典型的なステージプロダクションから映画特有の表現に変えたのではなく、むしろステージプロダクションそのままに再現したこと。
これはBBCの記事に書かれていたコメントです。
参考:http://www.bbc.com/culture/story/20190719-the-cats-movie-trailer-is-much-weirder-than-many-expected
「ライオン・キング」「ジャングル・ブック」など、実写化された作品では、実際の動物がCGIで登場しました。
ステージプロダクションのまま登場人物である猫を描くところに、あまり趣向が凝らされていないという点を指摘していたのが印象的でした。
竹内一郎さん著「人は見た目が9割」というベストセラーがありますが、
あながち間違いではなくて、視覚的におかしくなければ、意外と「動物が歌っている」とかは飲み込んでしまうのが人間なんですよね。。。( 一一)
YouTubeのコメント欄でも、
「「猫」が実際の猫なら、この映画はずっと良かったでしょう。」
というコメントが共感を得ていました。
また、せっかく映像でやるなら、映像のルールを守り、映像でしかできない「新しいキャッツ」を見せて欲しいと思う方も多いのでないでしょうか。
監督がティム・バートンだったら、論点はいかに悪夢的な作品かだった(違和感はなかった)。
バットマンのように屋根裏に潜むイドリス・エルバ(マキャヴィティ)、「バットマン・リターンズ」い登場する、ミシェル・ファイファー演じるキャットウーマンを思い起こすテイラー・スウィフト(ボンバルリーナ)など、いかにもバートン作品ぽい。
もしバートンが監督をしていたら、レビューのポイントは今までの作品と比べて、そして原作と比べていかに悪夢的な作品かという点だっただろうというのがBBCの主張です。
映像と演劇の違いが、すべての原因
演劇は、「私は少しセクシーな黒と白のオス猫」といえば、アロンゾになります。
「個性的な猫たちが都会のごみ捨て場を舞台に、踊りと歌を繰り広げる」というルールの元、観客はそのルールを通して物語を構成するのですが、
映画(映像)は、目に見えたものでルールを作ります。
だから、登場人物のいない演劇はありえないですし、逆に映画は人物がいなくても目に見えるものだけで成り立ちます(自然だけ写しても作品になります)。
「CATS」の場合、現実の世界で起きる物語なのに、CGIで作られた人間っぽい猫という相容れないものを同じ世界に登場させたことが問題でした。
「アバター」の場合は、すでに設定がアバターという存在がいるのが前提でしたよね。
あ、これってマーケティング戦略?
「この時点で、私は悪いキャラクターデザインの選択をすることは単なるマーケティング戦略であると考え始めています」
良くも悪くも、この予告編のおかげで「キャッツ」映画版のことを知った方も多いと思います。興味本位で行ってみようという方が増えるのではないかと思います。
そして、興味本位で見た方が、「いや、意外と面白かったし、違和感もそこまでなかった」という評判で、Bad評価の人が一気に劇場へ訪れる。
これも一種もマーケティングの戦略なのでは?という意見もYouTubeのコメントにありました。
「平城遷都1300年祭」の公式マスコットキャラクターせんとくんも、その独特の姿から、最初はYahoo!の意識調査で77%の方から「キャラクター」を変えた方が良いという意見があったようです。
しかし、この姿を巡る報道が盛んにされたことから一気に認知度が向上し、だれもが知るゆるキャラとなりました。
商業映画の成功は、「興行収入」なので、低い前評判でも最終的に稼げれば成功です(`・ω・´)。
評価が低く、実際に内容がダメでも、、、正直キャストが良ければ見に行きたい
さて、評判が低く、実際に内容がダメても、正直キャストが良かった見に行きたいですよね。
ということで、最後に配役をお伝えします。
- グリザベラ - ジェニファー・ハドソン『ドリームガールズ』
- ボンバルリーナ - テイラー・スウィフト(歌手)
- 白猫ヴィクトリア - フランチェスカ・ヘイワード(ロンドンのコヴェント・ガーデンのロイヤル・バレエの主演ダンサー)
- オールド・デュトロノミー - ジュディ・デンチ(『007』シリーズのM)
- 劇場猫ガス - イアン・マッケラン(『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズのガンダルフ)
- バストファー・ジョーンズ - ジェームズ・コーデン(超人気コメディアン)
- ミスター・ミストフェリーズ - ローリー・デヴィッドソン
- ジェニエニドッツ - レベル・ウィルソン(『ピッチ・パーフェクト』シリーズのファット・エイミー)
- マキャヴィティ - イドリス・エルバ(『マイティソー』シリーズのヘイムダル)
- マンカストラップ - ロバート・フェアチャイルド
- ラム・タム・タガー - ジェイソン・デルーロ(歌手)
- コリコパット - ジェイ・バトート
- プラートー - ラリー・ブルジョア
- ソクラテス - ロラン・ブルジョア
- タントミール - ジジ・ストラレン
- アドメートス - エリック・アンダーウッド
- シラバブ - ジョナデット・カルピオ
- スキンブルシャンクス - スティーヴン・マックレー
- ディミータ - ダニエラ・ノーマン
- ジェミマ - マト・タリー
- アロンゾ - ブルーイー・ロビンソン
- グリドルボーン - メリッサ・マッデン・グレー
- グロールタイガー - レイ・ウィンストン
- ジェリーロラム - フレヤ・ローリー
- マンゴジェリー - ダニー・コリンズ
- ランペルティーザ - ナオイム・モーガン
さて、2020年に公開されるミュージカル映画の中でも、最も注目を集めていると言っても過言ではない『Cats』。実際の評価が気になるところですね!!!