アート

N・S・ハルシャ展:感想と待ち時間や混雑具合をご紹介!@森美術館

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森美術館で開催されている『N・S・ハルシャ展 ―チャーミングな旅― 』の感想&おすすめポイントとは―

この記事では、現在六本木ヒルズ内にある森美術館にて開催中『N・S・ハルシャ展 ―チャーミングな旅― 』の感想や、おすすめポイント、デートに向いているかどうか、果たして行くべきか⁉︎などあらゆる情報をお伝えします。



 

 

『N・S・ハルシャ展 ―チャーミングな旅― 』会期とオープン&クローズ時間

2月4日(土)ー 6月11日(日)※会期中無休

会期は4ヶ月ちょっとです。六本木ヒルズは風が強く吹き、体感温度は都心とは思えないほどの寒さ。3月過ぎてからが春の日ざしで温かさを感じられますので、おすすめの時期です。

ハルシャ展の内容も、寒い時期よりか暑い時期にマッチしています。6月のジメジメした熱いときに行くと、ハルシャの絵画が持つパワーを一層肌身に感じられることでしょう。

 

10時00分ー22時00分(火曜日は22時まで)

森美術館の良いところは、夜仕事終わりでもゆっくりと鑑賞できる点です。夜の方がアートが光り輝きだすと思うのは私だけではないはず!!!

ちなみに、私は平日の夜20時に訪れました。

待ち時間はなく、混雑も全くなかったですよ。

 

 

会場

森美術館 MORI ART MUSEUM

(六本木ヒルズ森タワー53階)

チケット

一般:1,800円

学生(高校・大学生):1,200円

子供(4歳~中学生):600円

シニア(65歳以上):1,500円

『N・S・ハルシャ展』のチケットで東京シティービューにも入場できます。NSハルシャ展の後に見る夜景が最高でした。

 

あとの情報は『N・S・ハルシャ展 ―チャーミングな旅― 公式ホームページまで。




 

『N・S・ハルシャ展』ダイジェスト

 

プロローグ

N・S・ハルシャを2行で紹介

1969年インド生まれ。急速な経済成長を遂げているインドにて、伝統文化や自然環境との関係など、人々を取り巻く「生」と向き合った作品を制作している。

母のサリーに描いた子宮

 

時間の蜜のまわりを走って

 

 

1 マイスールと世界 Mysuru and the World

解説

1990年代初頭からインドでは経済改革が進められ、外国資本に対してさまざまな分野での投資が開放されました。

カルナータカ州都ベンガルール(バンガロール)は「インドのシリコンバレー」と呼ばれるIT産業の拠点となり、同じ州にある枚スールも教育分野で注目されていましたが、2000年を過ぎる頃には農業にもその影響が見られるようになりました。

この時期のN・S・ハルシャの作品からは、マイスールを拠点にしながら、グローバル化する世界とその影響や関係性を多角的に読み解こうとする姿勢が見られます。

「チャーミングな国家」シリーズでは、マイスールを訪れる国外の投資家や銀行家、マイソール宮殿のマハーラージャ(藩王)、地元政治家、スピリチュアル・リーダー、蛇使い、宇宙飛行士、子どもたちなどが、時間や空間を越えて物語のなかでつながっています。

「マイスールと世界」キャプションより

 

私たちは来て、私たちは食べ、私たちは眠る

 

 

2 この世をながめる Observing the World

解説

N・S・ハルシャは2000年代には、さまざまな人物を繰り返し描く方法を発展させます。描かれた人びとは整然と並んでいるようでありながら、表情、しぐさ、感情、衣服などいずれも異なっています。1990年代初頭、学生時代には表現主義的なスタイルでも描いていたハルシャですが、2000年代になると次第に率直な気取らない方法で人間を描くことを模索するようになります。

《ここに演説をしに来て》はこの時点での集大成ともいえる野心作です。全6枚のパネルに2,000人以上の人物が描かれており、その中では映画のヒーローや現代アートのスター、「いつもの」人々などがじつにおどろくべき多様さとともに描かれていますが、彼らが世界中どこにでもあるプラスティックの椅子に座っていることで、その場がどこであるのかは曖昧にされています。全体と部分、集合と個人、反復と差異は、この作品を制作して以降ハルシャにとってますます重要になってきます。

「この世をながめる」キャプションより

 

集団結婚式

 

 

3 ネイション〈国家〉とは何か What Are Nation?

解説

何段にも積まれた足踏み式ミシンには、国際連合に加盟している193ヵ国の国旗を描いた布が置かれています。マハートマー・ガーンディーは「インド」という国家を生みだしましたが、多言語、多宗教、多文化の国インドでは、「国家」の意味自体を問わなければならないとN・S・ハルシャは考えています。

本作《ネイションズ〈国家〉》は、ガーンディーのインド独立運動を象徴する糸車(チャルカ)と、工業化を象徴するミシンに着想を得たもので、足踏み式ミシンは、国家を成立させているのは人間のエネルギーや労働そのものだということも示唆しています。国旗のデザインは、小さな店で売られている子ども用の本を参考にしており、片面だけに描かれた国旗は、国家と言う概念の空虚さを示しているようにも見えます。

ハルシャは2000年代後半以降、欧米とインドだけでなく、日本や中国などの絵画を参照しながら床絵や壁画などを描き、絵画の新たな可能性を模索してきました。《ネイションズ(国家)》もまた、「絵画」とは何かについても問い掛けているようです。

「ネイション〈国家〉とは何か」キャプションより

 

ネイションズ(国家)

 

 

4 誰にも自分の宇宙がある Everyone Has Their Own Universe

解説

2000年代後半の作品では、画面から中心的な物語やモチーフがなくなり、絵画のための絵画に戻ろうとする姿勢が見られるようになります。人びとの行動観察から生まれる興味深い出来事を起点に、特定の場所に依らないより抽象的、普遍的な世界観が描かれています。

ときおり登場するカラフルなブラシストローク(筆づかい)の痕跡は絵画の色や形の象徴として、欧米の抽象表現主義のアーティストによる作品や、アジアの伝統的な筆づかいなどを連想させます。

一方では、《ネイションズ〈国家〉》の足踏み式ミシンの下に落ちている旗の端切れにも通じており、国を象徴する旗に対する現実社会のリアリティを連想させるものともいえるでしょう。

「誰にも自分の宇宙がある」キャプションより

 

 

5 レフトオーバーズ(残りもの) Leftovers

解説

バナナの葉にご飯と数種類のスパイス料理が配された南インドの伝統的な食事は、「ミールス」と呼ばれています。人びとは床に座り、並んで食事をしますが、カルナータカ州にあるヒンドゥー寺院ダーマスタラのように、毎日数万人の巡礼者に食事を提供するメガキッチンのような例もあります。

南インドでは米が主食ですが、グローバル化やバイオテクノロジー産業の浸透により、インド国内では遺伝子組み換えされたBtライスが大きな話題にもなっています。

《レフトオーバーズ(残りもの)》は、日本での個展(2008年)に合わせて制作されたもので、日本の産業史や時代から取り残されつつある手工芸などへの関心から生まれたものです。N・S・ハルシャは食品サンプル会社と共同で、あえて食べ残された状態のミールスを作りました。

食べ残されたもの、文化的なレフトオーバーズ(取り残されたもの)、そして残された足跡などから、さまざまな意味を読み取ることができます。また、バナナの葉の上のカラフルな食べもの、マットに描かれた足跡は、絵画的ともいえるでしょう。

「レフトオーバーズ(残りもの)」キャプションより

 

ここでは皆がむさぼり食う

 

 

6 知識を積み重ねる Developing Knowledge

解説

N・S・ハルシャは、子どもを対象にしたワークショップでもよく知られています。彼はとりわけ、知識がどのように吸収され発展していくのかについて-すなわち子どもの可能性に対して高い関心を持っているのです。

「知識を積み重ねる」キャプションより

 

 

7 望遠鏡と顕微鏡 Microscope and Telescope

解説

もっとも小さい世界ともっとも大きな世界へ同時に向けられたN・S・ハルシャの関心は、つねに絶妙なバランスを保ちながら作品の中に活かされています。そこでは、マイスールと世界、急成長する国家の発展と個々の人間の労働など相対する概念、そしてミクロとマクロが融合した視点が通底しています。

本展で最大の作品《ふたたび生まれ、ふたたび死ぬ》は、全長24メートルを越える大作で、全体を一望すると巨大な筆で書いた一筆書きのように見えますが、細部に目を向けると、そこにはおびただしい数の星が見えはじめるのです。われわれの意識は一瞬にして宇宙空間へ誘われ、その宇宙全体と、そして人が生と死を繰り返す輪廻思想にも思いは至ります。

また、ここ数年の間に描かれた絵画では、猿や牛、鳥などの生きものが人間に対するのと同じ目線で描かれ、人びとの日常の暮らし、社会的事件、そして『ラーマーヤナ』のようなよく知られた叙事詩などが複雑に絡み合っています。そのなかでしばしば望遠鏡と顕微鏡が同じ画面に描かれていますが、ここでも望遠鏡を通して世界を眺め、顕微鏡を通して個人や個々の出来事を見つめるような交差した視点を見ることができるでしょう。

「望遠鏡と顕微鏡」キャプションより

 

探し求める者たちの楽園

 

 


 

 

『N・S・ハルシャ展』の感想とおすすめポイント

 

神は細部に宿る

 

ハルシャが描き続けてきた多くの絵画に共通するのは「神は細部に宿る」意識です。

遠くから見れば人間の集合に他ならない一枚の絵も、近くから見れば一人ひとり違った個性が描かれています。

遠くから見れば大きな筆で描いた風に見える絵画も、近く観れば惑星がちりばめられています。

 

1人の人間にも人生のエピソードがありますよね。それを知るか知らないかは、結局は考え方、意識の問題なのではないでしょうか。

 

だからこそ、最後の顕微鏡や望遠鏡で覗き込む人たちは、細部に違いを見つけようとするハルシャ自身を描いた絵画であり、逆に科学的に物事を見ようとして大切なものを見過ごしてしまう大人のたとえなのです。

 

かんじんなことは目に見えないんだよ

 

有名な小説の一文があたまをよぎります。

『N・S・ハルシャ展』、できる限り多くの人にお薦めしたい美術展です。

さらに、作品やキャプションの写真撮影が可能です。待ち時間もなく、会場も広いので混雑もなく、オープンな雰囲気なので、普段は美術館に行かないカップルでも楽しめます。それに、友達同士で鑑賞するのにも向いています。

会期は6月11日まで、ぜひ足を運んでみてください!

 


 

都内のおすすめ美術展

ハルシャ展と同時期に開催されている『オルセーのナビ派展』や『ティツィアーノとヴェネツィア派展』もおすすめです。

ぜひ、記事を参考にしてみてください。

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