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マタ・ハリ ミュージカル 東宝

ミュージカル「マタ・ハリ」感想・評判 | 史実とファンタジーが織りなす火花散る作品


ミュージカル「マタ・ハリ」感想・評判 | 史実とファンタジーが織りなす火花散る作品

2018年1月21日(日)より大阪。2月3日(土)より東京で上演の柚希礼音主演ミュージカル「マタ・ハリ」。2016年に韓国で初演を迎え、話題となった作品がついに日本で上演されました。この記事では、私の感想をご紹介します。

 

ストーリー

マルガレータ・ヘールトロイダ・ツェレ。この名が何度マタ・ハリの口から語られたことだろう。私たちのほとんどは今まで耳にしたことのないマタ・ハリの本名に反応し。史実の深みにはまってゆく。『馬敗れて草原あり』を書いた寺山修司が競馬の血統表は小説よりも深い人生があるということを語ったが。観客が知らない史実=オランダ人でありながらフランスへと逃げてきたマタ・ハリの人生を想起させるところに、作品の深みがでることは間違いない。

ミステリアスでファンタジックなマタ・ハリの人生と史実が絡み合い。最後は華麗な人生の火花が散ったストーリーにしびれた。

 

音楽

フランク・ワイルドホーンもすっかり日本人馴染みの作曲家になった。彼がブロードウェイで有名になったのは1990年代。ブロードウェイデビュー作「ジキル&ハイド」がグラミー賞。「The Civil War」がトニー賞。どちらもノミネート。

そのほかにも「スカーレット・ピンパーネル」「ドラキュラ」など日本で上演された作品が多く、また元宝塚トップスターの和央ようかと結婚したこともあり。日本との関係も強い。近年では「Death Note: The Musical 」。現在雪組上演中の「ひかりふる路」もワイルドホーン作曲。

正直言えば、ワイルドホーンの曲はどれも良い。が似ている。今回の「マタ・ハリ」でも「Death Note: The Musical 」「ひかりふる路」「スカーレット・ピンパーネル」の曲が耳の奥でかぶった。

彼がいまでも評価されていないとは言わない。しかし、ブロードウェイに目を向ければ若手で評価されている作曲家は多い。彼らの音楽をもっと聞きたいというのが本音だ。

おそらく、ブロードウェイの第一線で活躍するソングライターよりも

①頼みやすい②契約金が安い

といった理由があるのだろう。でも、同じような音楽を聴いているよりは、様々な楽曲を日本でも聞きたい。作品の評価には関係ないが、そんなことを思ったのは事実だ。

また、歌唱力という点に目を向けてみると。韓国の俳優の方が歌が上手いのは周知の事実だろう。韓国版は動画でしか見ていないが。役者の歌唱力は高い。日本では、人によってはキーをいじっている曲もあると思う。

それでも、日本一のテノールを目指すと公言するシュガーさんだけあって、他を圧倒する歌唱力。加藤和樹は主演といっても良いくらいの迫力。柚希礼音は踊りの方が得意なのはもちろんだが、最後の曲は魂の叫び。聴いたことないような声で、新しい次元に突入したと思った。

 

ダンス

柚希礼音の魅力であるダンス。これをとても生かしていた。

なにより、女性としては力強く、男性としてはしなやかな身体。女性とも男性とも言えない身体。マタ・ハリの神秘さ身体でを表現するには柚希礼音しか思い浮かばない。

 

演出

レールが舞台中央にあって。カーテンのようにフランスやドイツの国旗が舞台を横切る。

これでフランスとドイツの場面を明確にさせるという演出。

これが韓国版であったのかは知らないが、少し安っぽい演出だった。

次々と国が変わるお芝居なので演出の難易度は高いが、工夫が欲しかった。場転が演出家の一番の腕の見せ所なのは何度もお伝えしている。

韓国版では劇場のボックス席を舞台上に設置。しかも移動式だ。ファインディング・ネバーランドでは音・照明によって観客を圧倒していた。韓国版では観客の想像の上をゆく装置。日本人の演出はここがものすごくないがしろにされている気がする。先日の赤坂ACT「スカピン」も、宝塚に比べると人も装置もすっからかんで、これで高いチケットを売っているのだから、どうなっているのだろう。と思った。

私はディズニーランドのパレードやショーが好きだ。それは、まず装置や装飾、人の数で圧倒しようとする意気込みが感じられるからだ(最近はお金をかけなくなっているが)。一方で、舞台セットのほとんどない海外のコンテンポラリーダンスも見に行く。役者の身体的技術が優れているからだ。どちらもかけてはいけない。そう考えると、韓国版は役者のレベルが高いだけでなく、舞台奥で飛行機が回転するところなど。簡単に人を感動させるところにちゃんと凝っている。

日本版は、役者のレベルが高いのに、装置ががらんとしていてちぐはぐな印象を受けた。

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