こんにちは。ミュージカル大好きな〈彼女〉です。笑
ちなみに、最近相方も記事の執筆やツイートをし始めました。ストレートに批判しているのが僕で、言葉が丁寧なのに失礼なのが相方です。
— ART@9日『オンユアフィート』シアタークリエ (@arisugawahana) 2018年12月8日
大学院では修士・博士と演劇学を専攻していました。
伝統芸能から2.5次元まで幅広く観劇してきましたが、一番好きで研究対象にしてきたのがミュージカルです。
まだ今年の観劇予定はあるのですが、今回は一足先に
「ミュージカル好きの私〈彼女〉が個人的に選んだ2018年のミュージカルベスト10」
をお送りしたいと思います。
ぜひ皆さんと分かち合いたい2018年上演の良作の数々をご紹介します!
まずは10位〜6位までをどうぞ。
目次
10位 『カンパニー-努力(レッスン)、情熱(パッション)、そして仲間たち(カンパニー)-』(宝塚月組)
- 宝塚大劇場:2月9日〜3月12日、東京宝塚劇場:3月30日〜5月6日
- 原作:伊吹有喜「カンパニー」(新潮社刊)、脚本・演出:石田昌也
第10位は月組本公演『カンパニー』です。
3月上演ともなると遠い記憶の彼方なのですが、華やかなコスチュームの力を借りず、「スーツ物」=現代劇をこなすトップ・コンビに感心したことははっきり覚えています。
サラリーマン役でこれだけ格好良く、更に違和感なく「男」でいられるのは、今の宝塚では珠城りょうくらいではないでしょうか。
妻を亡くしてから会社のイエスマンになっていた主人公(珠城)が、ひょんなことから提携のバレエ団のプロデューサーに左遷され、そこでバレエに情熱を注ぐ団員たち(愛希れいか、美弥るりか等)に出会う…というストーリー。
「スポンサーがいないと舞台はやっていけない!」、「バイトしながらでもバレエを続ける!」など、夢の花園である従来の宝塚では語られることのなかった、舞台製作の苦労も描かれています。
もちろん、宝塚にバイトをしている生徒はいないでしょうが、バレエ団員たちが大好きなバレエを続けるために頑張る姿は、タカラジェンヌたちの姿にも重なりました。
超話題作!同時上演のレビュー『BADDY』が私には合わなかったので、『カンパニー』は特に良作に感じました。
※舞台映像
9位 『エリザベート-愛と死の輪舞(ロンド)-』(宝塚月組)
- 宝塚大劇場:8月24日〜10月1日、東京宝塚劇場:10月19日〜11月18日
- 脚本・歌詞:ミヒャエル・クンツェ、音楽・シルベスター・リーヴァイ、オリジナルプロダクション:ウィーン劇場協会、潤色・演出:小池修一郎
第9位は、10位と同じく月組本公演から。
オーストリー最後の皇后エリザベートと黄泉の帝王トートの愛憎劇は言わずと知れた大人気作ですが、トップ娘役・愛希れいかの退団公演でもあったために大変なチケ難公演でした。
特筆すべきはやはりエリザベートを演じたちゃぴ。神がかり的なものを見たな、と思っております。
詳しくは別記事に熱く語りましたのでそちらをどうぞ。
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愛希れいか退団直前!月組エリザベート観劇レポ・感想
宝塚月組トップ娘役の愛希れいかの退団公演『エリザベート−愛と死の輪舞−』がいよいよ18日に大千秋楽! ということで、先日滑り込みで観劇してきました。 男役から娘役に転向後、次々とヒロインに抜擢されトッ ...
8位 Matilda the Musical(West End)
- ロンドン、ケンブリッジ・シアター
第8位は、ウエストエンド版『マチルダ』です。
ミュージカルのためだけに海外へ行くことも多いのですが、今年はロンドンへ行って参りました。
この作品は、以前からブロードウェイ版を観て「面白かった!」と報告してくださる方が多く(特に大学の教授陣の反応が良かった)、現地調達で観劇しました。
不思議な能力に目覚める聡明な少女マチルダが、彼女を不当に扱う両親や学校の女校長と持ち前の賢さで渡り合い、優しいハニー先生と出会って自分の居場所を見つけていきます。
前知識ゼロで臨みましたがストーリーもわかりやすく、子どもから大人まで幅広く楽しめる作品です。劇場にもたくさん子ども達が観に来ていました。
※舞台美術も美しかった
両親からの冷遇や恐ろしい女校長にも負けず、存分にその天才ぶり(と超能力)を発揮するマチルダのことを、誰もが好きにならずにはいられないと思います。
マチルダの同級生役で子役もたくさん出ています。この手の舞台って、「子役が頑張っていたな」って印象に偏りがちなんですが、大人のキャスト陣がすごく印象的で、献身的に舞台を支えていました。
大人アンサンブルは子ども達の両親になったり、かと思えば学校の上級生になったり、大活躍でした。
あとは悪役トランチブル校長(女の役ですが男性が演じています)が本当に怖くて。この方とんでもない犯罪者だったんですが、カーテンコールで拍手喝采を浴びていました。
※迫力満点のトランチブル校長
7位 『ジャージーボーイズ』
- シアタークリエ:9月7日~10月3日、全国公演あり
第7位は、アメリカの大人気アーティスト、フランキー・ヴァリ&フォー・シーズンズの栄光と苦悩を描いた、ブロードウェイ産のジュークボックス・ミュージカル『ジャージー・ボーイズ』の日本再演です。
私、初演でどハマりした口でして、コンサートもめちゃくちゃ楽しくて、再演もものすごーく期待して行ったんです。
結果、期待が大きすぎたというか、ちょっと肩透かしを食らった気分になりました。
「ああ、初演信者か」って思われるかもしれませんが、私は演技面での演出は初演の方が好きでした。
特にトミーの借金問題についてグループで話し合うシーン。2チームとも観ましたが、特に大好きなはずのホワイトがしっくりこず…。(だからと言ってブルーの方が良かった訳でもないのですが…)
意図的なセリフの被せや、終始声を荒げる演技にピンときませんでした。(大千秋楽では改善されていました)
これは日本人的感覚なのかもしれませんが、必死に冷静さを保とうとするのに込み上げてきてしまう、そういう初演の怒りの演技の方がグッときたのです。
ですが、楽曲は素晴らしいですし、何よりもアッキー!特に再演は長丁場でしたし、あんな難曲をシングル・キャストで歌い続けるアッキーは改めてすごいなと。
それと同時に、フランキー・ヴァリを演じられる次世代の才能が日本ミュージカル界に現れることを願ってやみません。
※日本キャスト歌唱動画
6位 42nd street(West End)
- ロンドン、ドゥルリーレーン・シアター・ロイヤル
第6位は、ウエストエンドで観た『42nd ストリート』です。
ブロードウェイを舞台にしたバックステージ物で、アンサンブルの女の子がショーの主役に抜擢されるサクセス・ストーリー。
映画を何度も見ていたので渡英後最初のミュージカルに選びましたが、時差ボケのピークで観劇は眠気との戦いでした。
ただ、大人数で踊るタップダンスのシーンはとにかく圧巻!一糸乱れぬ足さばきと見事なフォーメーションの変化に、観ていて心が躍りました。
舞台の端っこ、観客からほとんど見えないようなところでタップを踏むダンサーも、センターで踊る他のダンサーに引けを取らないクオリティーで、どこにもアラがないんです。
特にフィナーレ。
宝塚を彷彿とさせる大階段を埋め尽くすダンサー、そして大迫力のタップダンス!
これぞエンターテイメント!
眠気なんて吹っ飛びました!!
※フィナーレ
主人公のペギーはすごく小柄な女性が演じていたのですが、なんといっても光速タップ(ピアノで言ったら超絶技巧みたいな感じ)が見ものでした。
小さな身体から発散されるエネルギーが凄まじかったです。
メイン・テーマの「42nd ストリート」も良いんですが、私はイケ渋な高身長プロデューサーが歌う「ブロードウェイ・オブ・ララバイ」がしばらく頭から離れませんでした。
ぜひもう一度観たい作品です!
※芸術的な劇場内
以上が私の10位〜6位です。
ぜひ、5位〜1位もお付き合いください♪
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ミュージカルファンが選ぶ!2018年ミュージカル・アワード【1位〜5位】
こんにちは。〈彼女(相方)〉です。笑 ちなみに、最近相方も記事の執筆やツイートをし始めました。ストレートに批判しているのが僕で、言葉が丁寧なのに失礼なのが相方です。 — ART@9日『オンユアフィート ...