ミュージカル 演劇

2017年ミュージカル・ベストテン | 東宝から宝塚歌劇団まで

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今年最も面白かったミュージカルは何か―

今回の記事では、2017年に上演されたミュージカル作品から、ベストテンを選出し、ランキングにしてご紹介します。

 

 

2017年もあとわずか、今年もたくさんのミュージカルが上演されました!

帝国劇場では「レ・ミゼラブル」、シアタークリエでは「ダディ・ロング・レッグズ」、赤坂ACTでは「ビリー・エリオット」などなど。宝塚歌劇団では早霧せいな、朝夏まなとの退団公演もありました。

そこで!1年のまとめとして今年最高に面白かったミュージカルを10作品選びました。

もちろん今年は10作品以上ミュージカルを観劇したので、ランキングに選ばれたミュージカルはシビアな目線で選び抜かれています。

また、作品の特徴や良いところ&悪いところについて辛口で解説しているので、ぜひ最後まで読んで「いや、これねぇわ〜」と思ったらTwitterなどで呟いてみてみてください。

 

それでは、10位からご紹介します。

 

10位 グレート・ギャツビー

  • 東京公演日:2017年5月8日~29日
  • 劇場:日生劇場
  • キャスト:井上芳雄、夢咲ねね、広瀬友祐、田代万里夫、畠中洋、AKANE LIV、蒼乃夕妃

井上芳雄無双が発動。「アイス・キャッスルに別れを」は名曲で、神がかっていた。

しかし、ストーリーに関しては原作も読んだ身としては「なんやねんこの展開!」とがっかりしたのも事実。

何度もこのサイトで語っているが、井上芳雄の一番の魅力は「作品の良さや本質を伝える技術に秀でているところ」。

井上芳雄だからこそ、成り立った作品だと思う。

 

 

9位 音楽劇 星の王子さま

  • 東京公演日:2017年8月8日~8月9日
  • 劇場:東京芸術劇場プレイハウス
  • キャスト:井上芳雄、木村花代、上白石萌歌

井上芳雄、木村花代、上白石萌歌のたった3人でミュージカル(音楽劇)を組み立ててゆく。ゲネプロ公開公演だけあって目の前で役者が作品を作ってるライブ感にしびれた!

また、1人の役者が何役も次々に代わる演出により、劇場に臨場感が生れていたのも良かった。

そして、劇場の臨場感を観客との対話で増幅させてゆく井上芳雄、木村花代の技術に裏付けされた遊び、最高

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8位 ダディ・ロング・レッグズ

  • 東京公演日:2017年11月1日~11月24日
  • 劇場:シアタークリエ
  • キャスト:井上芳雄、坂本真綾

ジョン・ケアード演出が冴えわたるミュージカル。

ジルーシャとジャーヴィスが一緒に月を見るシーン、二人が見てるのが照明の光だと気付いた時には、ジョン・ケアードのマジックにかかっていた。

観客の想像力を心の底から信じている演出家の作品はいつ観ても素敵。

 

 

7位 ヴォイサリオンⅡ

  • 東京公演日:2017年8月31日~9月7日
  • 劇場:シアタークリエ
  • キャスト:春野寿美礼、紫吹淳、妃海風、朴璐美など

私が観たのは春野寿美礼、紫吹淳、妃海風、朴璐美の回。

朗読劇であってミュージカルではない。しかし、音楽が生音で、セリフが歌のように耳にすっと入る。

特殊効果あり、照明も凝っており、朗読劇とは思えない臨場感のあるミステリー作品になっていた。

 

 

6位 レ・ミゼラブル

  • 東京公演日:2017年5月25日~7月17日
  • 劇場:帝国劇場
  • 主演:吉原光夫、福井晶一、ヤン・ジュンモなど

2.5次元出身の若手を入れ始めた「レ・ミゼラブル」。

全キャストオーディション本当か?と思った。今までの実力主義を疑わざるを得ない。信頼が少し崩れゆく感じがある...

生田絵梨花の抜擢は良かった。「レ・ミゼラブル」では忘れかけていた華の大切さを思い出させてくれた。正直、一緒に演じている男性陣のテンションは最高潮だっただろう。キャスティングではこういうのも大事。

まとめると、もちろん面白かったのだけど、作品の力に頼りすぎだよなぁと感じたのも事実。

 

 

5位 ビリー・エリオット

  • 東京公演日:2017年7月19日~10月1日
  • 劇場:赤坂ACTシアター
  • キャスト:吉田鋼太郎、益岡徹、柚希礼音、島田歌穂、藤岡正明、中河内雅貴、小林正寛

安売りチケットが大量に出て、興行的な成功とは程遠い結果になったと思う。でも作品的には大満足だった。

アニーのように、「子供向け作品だよ!」と特定の客層に狙いを定め、明確な宣伝ができれば、もっと観客が呼べたのでしょう。

柚希礼音に島田歌穂と役者は最高なのだけど、キャスティングという名のおままごとゲームはあまりにも下手。

まぁそれにしても、長い期間かけて子役を育て、アンサンブルも初日から最高の出来に仕上げたスタッフは大変だったと思う。

 

 

4位 ビューティフル

  • 東京公演日:2017年7月26日~8月26日
  • 劇場:帝国劇場
  • キャスト:平原綾香、水樹奈々、伊礼彼方、中川晃教、ソニン、武田真治、剣幸

何よりもアンサンブルが輝いていた。帝劇クラスになると普段はスポットライトの当たりにくいポジションに配役されていた俳優・女優たちが、ここぞとばかりに本領を発揮していて、どんな場面も楽しめた。

(東宝はこういうスキルのあるアンサンブルクラスの俳優たちで宝塚のように新人公演やるべきだよ。マジで。)

1幕でキャロルがあまり歌わないのも良い。キャロルのことを観客に好きにならせてから、歌わせ、応援させる絶妙な展開はさすがトニー賞にノミネートされたことはある。

主演をあらゆる観客に応援させた時点でミュージカルは勝てるのだ。

濱田めぐみとダブルキャストで出演したラブ・ネバー・ダイでは、成功とは言えない結果になった平原綾香。しかし、「ビューティフル」では持ち前の歌唱力を生かして最高のキャロルだった。

水樹奈々も初ミュージカルとは思えないほどキャロルに馴染んでいた。

ビートルズの陰に隠れている60年代前半までのアメリカ音楽界、そして音楽の移り変わりを忠実に描いていたのも良かった。

 

 

3位 宝塚歌劇団雪組 幕末太陽傳

  • 東京公演日:2017年
  • 劇場:東京宝塚劇場
  • キャスト:早霧せいな、咲妃みゆ、望海風斗

日本のミュージカルのモデルケースとさえ言える素晴らしいミュージカルが登場した。

今後日本独自のミュージカルを目指しているクリエイターは、この作品を模範にすれば良いと思う。

早霧せいなの演技力、エトワール真彩希帆の圧倒的な歌唱力。とにかく感動。

1番手(早霧せいな)から2番手(望海風斗)への襷のつなぎ方・演出も上手。

 

 

2位 宝塚歌劇団星組 スカーレット・ピンパーネル

  • 東京公演日:2017年
  • 劇場:東京宝塚劇場
  • キャスト:紅ゆずる、綺咲愛里、礼真琴、七海ひろき

羽目を外したパーシー・ブレイクニーが紅ゆずるのファニーさとマッチングし、非常にリアル感のある演技になっている。

また、礼真琴の高い歌唱力によって、ショーヴランの威圧感を説得力のあるものにしていた。

赤坂ACTでも11月に上演されたが、宝塚の方がチケットは安いのに、衣装も踊りも舞台セットも豪華なものを観せてくれる。

 

 

1位 ファインディング・ネバーランド

  • 公演日:2017年9月8日~24日
  • 劇場:東急シアターオーブ
  • キャスト:ビリー・タイ、クリスティン・ドワイヤー、ジョン・デイビッドソン

この作品は一般的にストーリーに注目されがちだが、私の中では「Stronger」での座席が壊れそうなくらいの重低音、「What You Mean to Me」の美しい照明が強く印象に残っている。

音響・照明といったテクニカルな部分はライブエンターテイメントの基本である。

基本であるからこそ、ストーリーとは異なり、突き詰めればどんな観客にも感動を与えることができる。

その基本的なテクニックで観客を圧倒させる演出が見事だった。ザッツ・エンターテインメント。

ラストのスペクタクルな演出含め、あらゆるライブエンターテイメントの見本となる作品。

さらに、「ファインディング・ネバーランド」と言われて一瞬で耳の奥から聞こえてくるぐらいの名曲(「Neverland」「Stronger」など)があったのも良かった。

 


 

以上2017年ミュージカル・ベストテンでした。

  • 10位:グレート・ギャツビー
  • 9位:音楽劇 星の王子さま
  • 8位:ダディ・ロング・レッグズ
  • 7位:ヴォイサリオンⅡ
  • 6位:レ・ミゼラブル
  • 5位:ビリー・エリオット
  • 4位:ビューティフル
  • 3位:雪組 幕末太陽傳
  • 2位:星組 スカーレット・ピンパーネル
  • 1位:ファインディング・ネバーランド

【評価・感想】ファインディングネバーランドが演劇人たちから絶賛の嵐!〈SNSの反応から探る魅力〉

 

※ちなみに、彼女はミュージカル「パレード」を絶賛していました。

 


 

 

番外編:ミュージカルではない部門

1位 スーパー歌舞伎II『ワンピース』〈麦わらの挑戦編〉

通常版と麦わらの挑戦編を同じ日にマチネ&ソワレで観劇した(翌日、市川猿之助が怪我により降板)。

何を隠そう、ベスト演技賞は間違いなくボン・クレー役、坂東巳之助。この演技を観るだけで1等1万円以上のチケット買う価値があると思う。

また今回〈麦わらの挑戦編〉を選んだ理由は、尾上右近にある。

市川猿之助の芸の方が秀でている。しかし、尾上右近のルフィはエネルギーに満ちており、がむしゃらなルフィのイメージと一体化しており、リアル感があった。もし一度しか観れないのなら、尾上右近で観たいと思う。

 

  • 2位 ローマの休日
  • 3位 トロイ戦争は終わらない

 


 

 

再演に期待したい作品

 

キューティー・ブロンド

  • 東京公演日:2017年3月21日~4月3日
  • 劇場:シアタークリエ
  • キャスト:神田沙也加、佐藤隆紀、樹里咲穂、新田恵海、木村花代、長谷川初範、植原卓也

神田沙也加という一人の個性を最初から最後まで貫き通せるのは役者としてすごいと思う。どこまでいっても神田沙也加。

ただ、さすがにブロードウェイ版のエル・ウッズ(ローラ・ベル・バンディ)が上手すぎた...

また、演出や舞台美術、舞台セット面でもブロードウェイと比べ「手抜いてるなぁ」という落差がすごかったのは否めない。

それでも楽しかったのは、佐藤隆紀(LE VELVETS)、樹里咲穂、木村花代が歌の魅力を存分に伝えてくれたからだと思う。

すでに2019年の再演が決定している。元々この作品が持つパワーはすごいのだから、ぜひ神田沙也加だけでなく、妃海風など歌えて踊れる女優をダブルキャストで起用してほしい。

 


 

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